トレース~科捜研の男~ (第2話/15分拡大版・2019/1/14) 感想

フジテレビ系・月9『トレース~科捜研の男~』(公式)
第2話/15分拡大版『15分拡大SP!血染めの折り鶴の秘密D N Aに隠された謎』の感想。
なお、原作の漫画、古賀慶「トレース~科捜研法医研究員の追想~」(「月刊コミックゼノン」連載)は、第5巻まで読了し、現在第6巻を予約中。
科捜研の真野(錦戸亮)とノンナ(新木優子)は、医師・真田(名高達男)が祝賀会で転落死した事件を担当。真田の娘・有里(関めぐみ)の目撃情報からウエーターの宮永(篠原篤)が逮捕されるが、宮永のDNA型は現場の血痕と一致しない。宮永を犯人と決め付ける虎丸(船越英一郎)は真野達に現場を調べさせる。そんな中、慣れない仕事に追い詰められていたノンナが倒れてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:古賀慶「トレース~科捜研法医研究員の追想~」(「月刊コミックゼノン」連載)
脚本:相沢友子(過去作/鍵のかかった部屋 第1-5・7・10-11話)
演出:松山博昭(過去作/鍵のかかった部屋 第1・2・5・8・11話) 第1,2話
相沢秀幸(過去作/グッド・ドクター)
三橋利行(過去作/コンフィデンスマンJP)
音楽:Ken Arai(過去作/鍵のかかった部屋、失恋ショコラティエ)
主題歌:関ジャニ∞『crystal』INFINITY RECORDS)
【鑑賞前】第2話に相当するエピソードは、原作には無い
第1話も基本的に、原作の漫画『トレース?科捜研法医研究員の追想?』のエピソードをかなりアレンジした内容だったが、予告編を見ても、この第2話も既刊の5巻には該当するようなエピソードは無かった。
【鑑賞前】原作のかなりの部分を占める主人公の過去が…
原作未読の方にはネタバレになるし、基本的に原作とドラマは比較しない立場だが、前回の感想に書いた通り、「あまりにも…」と言いたい位に改悪が目に付くから、つい書きたくなるのだ。そしてその原作は、主人公が科捜研の研究員になる “あるきっかけ” にまつわる過去の部分に関わる謎の部分が、かなりの部分を占めている。
【鑑賞前】原作は連載継続中。だからドラマで結末は描けない
更に、原作は連載継続中。故に、ドラマで全容を明かすことは出来ないから、実写ドラマ版はオリジナルストーリーの割合が多いと思う。従って、“ほぼオリジナルストーリー” となるであろう第2話が脚本家の腕の見せ所であり、本作の今後をある程度決める大事な1話となると思う。
【鑑賞後】残念ながら第1話よりもチープになってしまった…
【観終えて…】蓋を開けてみれば、何てことは無い。予想通りに、科捜研の真野(錦戸亮)の過去の部分についてはフラグを立てる程度の扱いで終了。そして、多少は出番も大声も減ったが相変わらずの虎丸刑事(船越英一郎)の存在のウザさ。そして、主人公を交代した方が良いと思ってしまう位のノンナ(新木優子)の新人奮闘物語。
【鑑賞後】脚本家は主人公を本気で描くつもりはある?
一体、この脚本家は、主人公の真野を本気で描くつもりがあるのか疑わしい。むしろ、そっちを虎丸刑事に号令をかけて捜査して欲しい位だ。いやあ、流石に形式的にも真野の出番が少な過ぎる。その上に物語上に存在する必然性も乏しいし、キャラクターとしての個性も無い。流石にこれは、原作を無視し過ぎだ。
『追想』部分はカットし、『科捜研の男』として新構築したら?
確かに映像化するのは難しいことは前回の感想に書いた。それならそれで、漫画『トレース?科捜研法医研究員の追想?』の「追想』部分はカットして、『科捜研の男』の部分を新規に構築した方が良かったのでは? とにかく、原作へのオマージュもなく、新作としての面白味も無い、どっちつかずは頂けない。
【鑑賞後】劇伴の使い方がダサ過ぎる
その他の部分についても、気になる事ばかり。敢えて言うなら、前回よりも分かり易さを重視したのか、「こう言う時には、この劇伴」みたいな安直な演出は目立ち、興覚めしてしまった。映像的にしょぼいせいもあるが、それを劇伴で誤魔化すのはどうかと思う。
無駄に複雑で、犯人のキメラは後出しで、臓器移植も適当で…
そして、脚本家の腕の見せ所である肝心の事件だが、中途半端に複雑な上に、まるで後出しジャンケンみたいな犯人の医学的特性「キメラ(同一個体中に遺伝子型の違う組織が互いに接して存在する現象)を引っ張り出すし、臓器移植に関しては胡散臭い書き方で、見ている途中からハテナマークのオンパレード。
残念ながら、第1話終了後よりも、暗雲が分厚くなってしまった…
あとがき
とにかく、真野の出番を増やしてキャラを立たせるべきです。まず、やるべきはそれ。
また、錦戸亮さんのファンには叱られそうですが、今作の番宣で “も” 他の出演者が宣伝のために頑張っているのに、錦戸さんだけ他の出演者と温度が違って見えました(特に『VS嵐』)。番宣が苦手なのでしょうが、やはり主役としての器の大きさを魅せて欲しかったです。
そんなこともあって、もっと錦戸亮さんを前面に押し出した『科捜研の男』が観たいのです。
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トレース 科捜研法医研究員の追想 1 (ゼノンコミックス)
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12301/
【これまでの感想】
第1話
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