特集ドラマ「アシガールSP」 (2018/12/24) 感想

NHK総合/NHK BS4K特集ドラマ『アシガールSP』(公式サイト)
『あの超時空ラブコメが帰ってくる!昨年放送した「アシガール」の続編となるスペシャル版。今回は戦国最強・織田信長配下の新たな敵も登場。果たしてふたりの恋の行方は!?』の感想。
なお、原作の漫画、森本梢子「アシガール」(集英社)は未読。また、同漫画を原作とした2017年放送のテレビドラマ『アシガール』も未見。なお、2018年12月23日放送の『ドラマ「アシガール」特別編「唯&若君 時空を超えた恋のキセキ!」』は鑑賞済み。
命がけで羽木の危機を救った速川唯(黒島結菜)は、ついに若君・羽木九八郎忠清(伊藤健太郎)と婚約。ところが和議を結んだはずの宿敵・高山宗鶴(村田雄浩)が再び戦を仕掛けて来た。高山を唆したのは、戦国最強・織田信長の家臣・相賀一成(西村まさ彦)。ひとり先鋒の城に向かった若君は、無為な戦を避けるよう父である領主・忠高(石黒賢)を説得する使命を唯に託す。唯と若君が再び会える日は来るのかーー。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:森本梢子「アシガール」(集英社)
脚本:宮村優子(過去作/アシガール)
演出:伊勢田雅也(過去作/アシガール、バカボンのパパよりバカなパパ)
音楽:冬野ユミ(過去作/アシガール)
『特別編』はあったが、『SP』が既視聴者向け過ぎる…
以前から当blogの複数の読者さんに推薦されていたNHKのドラマ『アシガール』。この度、23日の『特別編』と24日の『SP』を見てみた。『特別編』を見ておかないと、この『SP』だけでは設定等の理解に苦しむ内容に仕上げたのは、連ドラ版の既視聴者向け過ぎると思う。
放送前に全話再放送して、続編は連ドラ化で良かったかも?
どうせなら、NHKも民放の何れもが連ドラの最終回を迎えるこの時期だからこそ、前作の連ドラを全12話を一挙再放送してくれたら良かったのに。それと、愚痴と文句ついでに言わせて貰えば、伊藤健太郎さんへの注目度や人気が連ドラ時とは違うのだから、『SP』でなく続編として連ドラ化しても良かったと思う。
家族の大切な宝物みたいなタイムマシーンの存在が楽しい!
さて、大人気ドラマだったらしいから、新参者があれこれ言っても何なのだが、所謂「武士の時代にタイムスリップ」の類のドラマには当たりハズレが結構あって、特にタイムスリップの原理的な部分や、時間軸の行き来の描写に私の好みが強くて、「まあ、今作はスルー」みたいな気持ちで見なかったのを覚えている。
しかし、この度の『アシガールSP』では、タイムマシーンの存在が実に楽しい。家族の大切な宝物みたいに生活必需品的な要素がありながらも、設定は驚く程に雑。なのに、ドラマ全体の中でのタイムマシーンの必然性の高さとのバランスが良いので、ハードルが低くなって楽しめちゃう。
この辺は、2007年劇場公開で主演/広末涼子の映画『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』に通じる楽しい世界観だ。
唯の頭の中が “若君だけ” な点は、好みが分かれるか?
物語としては、どこか抜けていて女子力も乏しいが足はすこぶる速い女子高生が、戦国時代にタイムスリップして若君に一目惚れし、戦死を食い射止めようと奔走するってだけの話。唯の頭の中が “若君のことだけ” な点は、好みが分かれるかも知れない。
チャーミングな世界観が真空包装に閉じ込めてピュア全開!
ただ、オジサン目線で見ると、そんな単純明快な唯のキャラクターや、戦後時代に生きる武士たちの明瞭に描き分けられたキャラクターたちが、実にチャーミングな世界観を創出していた。
また、タイムスリップ系のドラマにしては、「時代劇的な懐かしさや堅苦しさ」を巧く抑えて、その分戦国時代を真空包装に閉じ込めて、時代を行ったり来たりするピュアな世界観を前面に押し出したのが、特に『SP』はクリスマスと言う放送時期にピッタリな作品に仕上げたのはお見事だ。
あとがき
原作者の森本梢子さんは『ごくせん』や『デカワンコ』の作者だったのですね。納得の内容です。そして『SP』は笑と涙と胸キュンが詰まった90分。個々の登場人物たちも魅力的ですし、時間軸の行き来が楽しかったです。原作がどうか知りませんが、タイムマシーンをどんどん活用して、何でもアリにしちゃったら良いと思います。続き、あるのかな?
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