まんぷく (第72回・12/22) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式サイト)
第12週『絶対何とかなるから!』の
『第72回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
財務局の罰金を支払うため、福ちゃんと東先生は三田村さんから紹介された会社に、ダネイホンの商標と製造方法を売り込もうとします。売却先が決まった段階で会社は解散。みんなはバラバラに。一方、財務局では「たちばな食品」に対し、差し押さえの準備を始めます。福ちゃんはその前に売却先を見つけ、自らの手で「たちばな食品」の区切りを付けられるのか…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
まるで福子の不義理っぷりを、ダメ押しするよう…
前回で解せなかった 1つが、福子が、あれだけ世話になった三田村会長に対して、盆暮れ正月の挨拶をしていなかったような描写になっていたことだ。そして、今回の冒頭では、まるで福子の不義理っぷりをダメ押しするような描写が加えられた。
確かに、幾分かの期間を空けないと「胃がんで余命3か月」を突然知った福子が、驚きメソメソ出来ないための策で、“不義理も已む無し” と判断したのだろう。
福子は "義理堅い女性" に見せた方が特でないのか?
しかし、如何にも福子の涙で視聴者が “もらい泣き” するだろうとの、あからさまな作戦を選ぶよりも、福子は “義理堅い女性” で挨拶は欠かさなかったが、三田村側が大袈裟にしたくないとの理由で隠していた…とした方が良かったと思う。
まあ、描くべきを描かずに、見たくもないものを垂れ流すのは、今に始まったことではないが。
敢えて、この時期に「鈴の死にたい話」は悪趣味では?
そして、驚いたのが「鈴の死にたい話」。世の中にはクリスマスや年末年始を、已む無く病院で過ごさなければならない人もたくさんいて、そんな人たちも毎日朝ドラを見ているのに…
まるで年末総決算のバーゲンセールみたいに、現状の展開に無関係な今井家の回想を、これまた垂れ流し。なぜ、こんな心無い脚本に演出家がダメ押ししないのか不思議でならない。
「幸せと不幸せが交互に来るから…」何だって言うんだ?
序盤で、「幸せと不幸せは交互に来る」とか「不幸と思わないことにした」とか「福子は逞しくなった」と、上っ面だけの台詞が並べられていたが、本来はこの 3つを丁寧に描くべきだったと思う。
幸せと不幸せが交互に来るから、福子たちは人生を頑張る気になれたし、だから人生は楽しいと描けば良かったのだ。なのに、ただ単純に幸せと不幸せを交互に、まるで見出しだけ並べるようにしか描かなかったから、「いつものパターン = 飽きる」と、なったと思う。
「不義理で無神経なヒロイン」に見えちゃう理由…
福子の「不幸と思わないことにした」も同じ。辛くて辛くて夜に源をあやしながら一人で泣いて泣いて泣き晴らし、翌日には子育てや家事や会社のことに汗水流して奮闘する映像があってこそ、福子の生きていく工夫として「不幸と思わない」とするべき。
それをせずに、電話番とメソメソと他人任せばかりだから、いつになっても福子を応援する気にならないのだ。従って、「逞しくなった」ではなく、「不義理で無神経なヒロイン」としか映らないのは当然のことだ。
福子の設定と安藤サクラさんの演技を立て直すべき!
福子が「不義理で無神経なヒロイン」だから、刑務所の面会室で金網越しに福子と萬平が、手のひらを合わせて夫婦の絆を確認する感動のシーンも白けてしまうし、「いつまで確認し合ってるの?」となってしまうのだ。
とにかく、福子の設定と安藤サクラさんの演技(演技指導も)を立て直さない限り、10月の頃のドラマの勢いは戻らないと思う。だって、福子を「福ちゃん」と呼ぶに相応しいキャラクターに戻さなければならないのだから。
一度でも描いておくことが、とても重要!
敢えて言う。一度でも描いておくことが、とても重要なのだ。後出しジャンケンとして台詞で言っても、ほぼ意味がない。それは、脚本家の自己満足に過ぎないと思う。そのことを奇しくも教えてくれたのが、「リンゴの唄」に合わせての塩軍団の回想シーンだ。
敢えて言う。一度でも描いておくことが、とても重要なのだ。後出しジャンケンとして台詞で言っても、ほぼ意味がない。それは、脚本家の自己満足に過ぎないと思う。そのことを奇しくも教えてくれたのが、「リンゴの唄」に合わせての塩軍団の回想シーンだ。
結局、私は塩軍団全員の顔と名前は一致しなかったが、あの回想を見て「もう塩軍団と会えないのか?」と、少しは寂しくなった。それは、これまでに描いて来た積み重ねがあったから…
描写不足と繰り返しを止めないとドラマとして崩壊する…
今後、萬平が釈放されるであろう時、福子の苦労の回想シーンで、果たして感動出来るだろうか? 突然の電話で驚き、海辺でメソメソし、金網越しに手をかざし、塩軍団に引導を渡したくらいしか映像は無いのだから。
最後に。描写不足と繰り返し、これらを止めないとドラマとして崩壊するような気がする…
あとがき
いくら何でも年内の残り1週間を、主人公の福子はメソメソしながら電話番と妊娠中で機動力は無いし、その相方は刑務所で身動き取れず…の状況で、引っ張るのは無茶だなぁと思ってはいました。
そしたら予告編では、東先生が国を訴えるわ、福子は産気付くわ、財務局からはせっつかれるわ、萬平は刑務所で重労働だわ(日曜大工にしか見えませんが)で、年内はお茶を濁すようですね。
さて。今月の福子は電話番と泣いている印象しかありません。萬平は自由にならずに怒ってる印象しかありません。おまけに、鈴は愚痴と独り言ばかり。そんな朝ドラ、楽しくありません。皆さんは、どんな感じで『まんぷく』と向き合ってますか?
追伸:
月曜日のクリスマスイヴも、お陰様で披露宴の仕事です。従いまして、感想は気長にお待ち頂けると嬉しいです。
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連続テレビ小説 まんぷく Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 まんぷく 上
連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12231/
【これまでの感想】
第1週『結婚はまだまだ先!』
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第2週『…会いません、今は』
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第3週『そんなん絶対ウソ!』
13 14 15 16 17 18
第4週『私がみつけます!』
19 20 21 22 23 24
第5週『信じるんです!』
25 26 27 28 29 30
第6週『お塩を作るんですか!?』
31 32 33 34 35 36
第7週『私がなんとかします!』
37 38 39 40 41 42
第8週『新しい冒険!?』
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第9週『違うわ、萬平さん』
49 50 51 52 53 54
第10週『私は武士の娘の娘!』
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第11週『まんぺい印のダネイホン!』
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第12週『絶対何とかなるから!』
67 68 69 70 71
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