まんぷく (第58回・12/6) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式サイト)
第10週『私は武士の娘の娘!』の
『第58回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
「手りゅう弾を海で魚を取るために使った」という社員の証言の元、進駐軍のメイが現場検証をしましたが魚は浮かんできませんでした。萬平さんはますます追い詰められます。福ちゃんも塩の専売局から取引停止をほのめかされたり、ダネイホン作りは原料が不足したり不安がつのるばかり。そんな時、かつて福ちゃんや萬平さんと共に時を過ごした男たちが次々と現れ…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
前回の感想では…
前回の感想は、今期中で秀逸ドラマの1つである『僕らは奇跡でできている』の投稿に大きく時間を割いてしまったため、『まんぷく』の感想が愚痴だけになってしまった。それをお詫びしつつ、それでも 54回もの Web拍手や数々のコメントを頂戴し、読者の皆さんも忸怩(じくじ)たる思いで観たことが良く分かった第57回だった。
僅か45秒間のアバンで3日分を描けちゃダメでしょ!?
さて、第58回だ。確かに前回の時点で今週分については、ほぼ期待値ゼロだから、今回も冒頭からテコ入れなんぞは一切期待していなかった。しかし、僅か45秒間のアバンタイトルで、月曜日から水曜日までの内容の “肝心なところのほぼ全て” を表現出来ちゃうのは如何なものか?
確かに、アバンは “これまでのダイジェスト版” 的な要素が不可欠だが、たったの45秒で例の「引き延ばし作戦」以外で重要な部分が描けてしまうのは、どうかと思う。更に今の脚本家と演出家にとって、本当は客寄せ目的の進駐軍とのやり取りも、何もしない福子も必要ないってことも透けて見えてしまったのは残念と言うより落胆しかない…
オープニング映像が、本編から浮きに浮きまくっている…
最近、オープニング映像を見て思うことがある。例えば、『カーネーション』や『ひよっこ』のオープニング映像が改めて秀逸だったってことを。ドラマがどんな展開になっても特定の登場人物や状況を描く訳でなく、全体的な作品の世界観を人形と言う代用品で描くことで、本編としっくり馴染んで楽しみながら見ることが出来たってことを。
しかし、本作は福子自身が、いや福子自身しか登場しない。確かに様々な表情や動きを見せてはいるが、それが何を意味しているのか分からない。安藤サクラ氏が「自分のお葬式で流したい」と言ったそうだが、先週あたりからの福子の役割と存在感の無さからすると、こんなオープニング映像が必要なのか? とさえ思う。やはり、外注した方が良かったのではと…
電話を切った福子が「萬平教の妄信的信者」に見えた!
主題歌明けもガッカリ…。ネットでは「スタッフに福子が嫌われているとしか思えない」と言う噂まで飛び交っているが、確かにそう見えてしまう演出になっている。仕事は家族(母、姉、義兄)に手伝わせて、福子はいつも電話番。髪も口紅もキッチリやって。それならそれで、その電話番も愛想良く描いてくれれば良いものを…
今回の専売局との電話を切った直後の、あの自信ありげで且つ不満気な表情やテーブルを叩く態度って、一体どんな福子の感情や思いを演技で表現させたつもりなのか全く理解出来ない。ただただ何の根拠もなく萬平を信じている「萬平教の妄信的信者」で良いのか? 私たちは近い未来に萬平が世界を揺るがす大人物になることを知っているが…
脇役で「引き延ばし作戦」を誤魔化したら余計につまらない
中盤の次々と登場した「萬平を善人だと証言する人たち」の展開も良く分からなかった。当時の現実は良く知らないが、本作で描かれている状況だけから判断しても、あれだけ本人や関係者が無実を訴えても撥ね退ける進駐軍でも、赤の他人の「善人です」の数が集まれば、そちらを信じると言うことなのか?
進駐軍も実は善人集団でした…なんて結論に導くつもりなのか? そのまたついでに、ダネイホンを米軍に納入させるきっかけや、その後のインスタントラーメン開発時のアメリカ視察や売り込みにも協力する所謂「萬平応援団」として描くつもりなのか?
とにかく私にはミュージシャンの起用と、久し振りのキャラ登場で「引き延ばし作戦」を誤魔化しているようにしか見えないのだが…
13分過ぎに奇跡的なシーンが! 福子が源を "おんぶ" した!!
しかし、不満タラタラで月曜日から見て来た私に1つのご褒美が与えられた。それが13分過ぎに登場した、源をおんぶした福子だ。クララが立った。福子がおんぶした。それ位の衝撃だ。僅か10秒足らずの数カットだったが、立花家に負ぶい紐があって良かった。もしかして、目に余った克子が家から持ってきたりして…(失笑)
演出家の "脚本の行間の埋め方の下手さ" には閉口しかない!
それにしても、先週と今週の保坂慶太氏と言う演出家の、脚本の読み込みの浅さと行間の埋め方の下手さには閉口してしまう。何せ月曜から毎朝15分間、4日間も進駐軍に投獄されている暗い映像ばかり見せられるだけで、こちらは相当うんざりなのだ。一体、本作は『進駐軍24時』とでもタイトルを変えたのかって思う位だ。
本作は、ラーメンの物語であることは間違いないはず。しかし、前回でも手伝いに来て貰っている忠彦よりも福子が差し入れのラーメンを先に食べちゃう始末。ラーメンの物語であると言う事は、日本の食文化の物語であり、それを描くにはホームドラマと言う舞台が一番似合うのは、誰もが分かること。
香田家を立花家に居候させるだけで、画面が明るくなるはず
だとしたら、脚本上は延々と進駐軍に投獄されている暗い映像ばかりが書かれていても、一工夫二工夫するのが演出家の仕事で無いのか? 例えば、タカに3人の妹弟を面倒を見させていると言う不自然な現状がある。その不自然さを解消するのも兼ねて、田舎に遊びに来るような気軽さで、香田家6人が立花家に居候するなんて話にしたっていい。
そうすれば、子供たちがワイワイと騒ぐだけで画面が明るくなるし、大人たちの仕事の邪魔をしても良いし、子供ながらに仕事を手伝うのも微笑ましいし、鈴とじゃれ合うのも良いし、青空の下の海で魚釣りする映像が1カット入るだけでも、パーっと画面が朝ドラらしくなるはずだ。この程度のこともしないのは、かなり問題だと思う…
あとがき
来週いっぱいでたちばな塩業の評判落ちでダネイホンと塩が売れないところから脱出するのをやっちゃって、再来週からインスタントラーメンとカップラーメンの開発秘話のフィクションで良くなって来ちゃいました。その位に現状に飽きています…
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連続テレビ小説 まんぷく Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 まんぷく 上
連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12174/
【これまでの感想】
第1週『結婚はまだまだ先!』
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第2週『…会いません、今は』
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第3週『そんなん絶対ウソ!』
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第4週『私がみつけます!』
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第5週『信じるんです!』
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第6週『お塩を作るんですか!?』
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第7週『私がなんとかします!』
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第8週『新しい冒険!?』
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第9週『違うわ、萬平さん』
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第10週『私は武士の娘の娘!』
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