まんぷく (第52回・11/29) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式サイト)
第9週『違うわ、萬平さん』の
『第52回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
「塩作り組」にもダネイホン開発を手伝わせることにした萬平さん。その思いとは裏腹に、「塩作り組」はむしろ仕事が増えたことに対して不満を更に募らせます。そんな中、真一さんが急に訪ねてきて、福ちゃんに「みんなをまとめるのは福ちゃんだよ」とアドバイスを残します。そこで福ちゃんはある決意をし…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
ネタが少な過ぎて迷走した前作に比べたら幸せだが…
今週はアバンタイトルでガッカリさせられることが多いが、今回も例に漏れず…だ。例えば、萬平と福子が「塩作り組」と「ダネイホン組」の扱い方について話しているのに、萬平は突然「それよりも味だよ」と話題を変えてしまう。真一が訪ねて来るくだりでも、真一は自分がやって来た理由を「急に思い立ったね」と唐突なカットイン。
既に塩作りと栄養食品作りの二本立てになっているだけでも描いていることが多い上に、従業員たち、神部とタカ、武士の娘の鈴、そこへ福子と源を盛り込んでいるから、正直ネタが多過ぎる。ただ、ネタが少な過ぎて迷走した前作『半分、青い。』に比べたら幸せなことだ。
個々のエピソードのメリハリ不足とブツ切れ放送が問題
問題はその描き方。具体的に言えば、個々のエピソードのメリハリ不足とブツ切れ放送によって、連ドラとしての連続性が極端に乏しくなっている。また、前述のような話の途中で話を変えたり、突然別の話が割り込んで来たりと、交通整理が不十分なのだ。これを解消するのは、いとも簡単に出来る。
1つのエピソードは出来るだけ “まとめて放送” し、途中に挟み込むならしっかりと “主従関係” を担保すれば良いのだ。それをやらずに、1つのエピソードを細切れにして、毎日小出しにするから面白味が半減する。
福子が、真一に来るように依頼したことにすれば…
今回の真一登場のくだりだって、福子が萬平と鈴の負担を軽減させてあげようと言う「たちばな塩業」のマネージメント役と夫を二人三脚で支える妻役の2つを果たすために、福子が真一に依頼をしたことにすれば、福子の役割が見えたはず。
脚本家が思い付かないなら、現場で「福ちゃんに助けてって言われちゃって…」と真一の台詞を書き換えるだけで済んだのでは? そう言うのが1か月前に楽しかった「福子の応援団たち」の活躍だったと思うが…
真一登場で、塩軍団が「あの時の男や!」と一騒動したら…
主題歌明け、真一が工場に入って来た時に、塩軍団が「あの時の男や!」とひと騒動したら、連ドラらしい連続性が担保されたのに、何とナレーションで半年前に福子が事情説明して騒動に決着が着いていたことになっていた。こう言うのも残念だし勿体ないと思ってしまう。
親友のハナの言葉は届かずに、真一の言葉で動く福子…
その後もおかしな展開が続く。海辺で真一が訪れた理由は他にある…みたいなことを匂わせたり、萬平の社長業をずっと見ていたような人か、萬平が発明家と知っている人だから言いそうな「正直 萬平君は社長の向いてないと思う」と言ってみたり、挙句の果てには「みんなをまとめるのは福ちゃんの仕事やないかな」と言ってみたり。
この時点では、明らかに真一でひと騒動やろうと言う意図と、福子を一気に前面に押し出そうと言う意図が見え見え。まあ、多くの視聴者が真一が言ったことに納得しただろうし、福子に対しても分かっているなら動けと思っただろうし、その意味では間違っていないのだが…
やはり連ドラとし見ると、木曜日中盤で突然にやって来た真一が福子に発破をかけて、エピソードが解決に向かいそう(7分の時点で)なのは安易すぎると思うが…。
それに、話を蒸し返せば、だいぶ前に親友のハナにも似たようなことを言われて納得したのでは? そして、予告編では既に真一が「たちばな塩業」に就職するのは分かっているのに、帰っちゃった。え~~~~~ スモモと助言だけ? なんなの?????
「子育てで忙しいから 萬平さん頑張って」と言ってるだけ
なんだろう? この展開。私には、萬平を説得していた福子が、「私は子育てで忙しいから 萬平さん頑張って」と単に後方支援をしている、どこにでもいる妻にしか見えなかった。以前は抜群の判断力と決断力と行動力で、投獄された萬平を救い、慰労会開催で従業員たちの心を掴んだ、あの福子は一体どこへ行ってしまったのか?
いざと言う時に "覚醒" して問題解決するのが福子では!?
そして、今回のクライマックスなのか、今週描いて来た騒動の結末なのか微妙なテンション。萬平が従業員1人ずつの名前を言って、社長自らが謝罪して…。これ、宗教団体の洗脳みたいにも見えるし、取って付けたような解決策にしか見えなかった。
福子って、明るくて楽天的で一見ボーッとしているように見えるけど、いざとなったら覚醒して、見事に問題解決しちゃうのが魅力ではなかったのか。結局、福子は、4日間一度も覚醒しないで、騒動は萬平が何となく解決しちゃった。流石に、福子の役割の無さが半端なさ過ぎやしないか…
あとがき
「全員野球」みたいな展開になって来ましたね。でも「塩作り」は別にして「栄養食品作り」を全員が始めるなら、従業員全員がもっと清潔な服を着て欲しいですし、寝床も風呂も衛生面を考慮して欲しいです。
むしろ、きっちりと「塩作り組」と「ダネイホン組」に分業化する意味を社長が従業員に説得すべきでは無かったのかなって。「揉めているから一緒にやろう」は学級崩壊を招く稚拙な指導の先生みたいで、しっくり来ない展開でした。
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【これまでの感想】
第1週『結婚はまだまだ先!』
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第2週『…会いません、今は』
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第3週『そんなん絶対ウソ!』
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第4週『私がみつけます!』
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第5週『信じるんです!』
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第6週『お塩を作るんですか!?』
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第7週『私がなんとかします!』
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第8週『新しい冒険!?』
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第9週『違うわ、萬平さん』
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