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[読書] 産声のない天使たち (深澤 友紀/著・朝日新聞出版) 感想

産声のない天使たち
『産声のない天使たち (深澤 友紀/著・朝日新聞出版)』の感想。
採点は、★★★★(最高5つ星で、4つ)です。

【私の評価基準:書籍用】
★★★★★  傑作! 是非とも本棚に並べたい一冊。
★★★★  秀作! 私が太鼓判を押せる一冊。
★★★☆☆  まあまあ。お小遣いに余裕があれば買っても良いい。
★★☆☆☆  好き嫌いの分岐点。図書館で十分。
☆☆☆☆  他の時間とお金の有意義な使い方を模索すべし。





様々な妊娠や出産があると優しい想像力を働かせて欲しい

自らも辛い出産経験をした著者が、幸せに満ちた産院や産婦人科病棟の片隅にいる、「元気な赤ちゃんが生まれました」の報告が出来ずに苦しんでいる人たちや、思い描いていた出産が出来ずに自分を責めている人たちの声を集めて、1人でも多くの読者に、様々な妊娠や出産のかたちがあると言うことへの優しい想像力を働かせて欲しいと願う本。

我が子の尊厳を、命を懸けて守る両親の優しさと強さ

『コウノドリ』や『透明なゆりかご』に通じる、周産期医療の現場での「無事に生まれることが奇跡」と言うことを強く再認識させてくれるエピソードばかりだ。前者の2作品は、どちらかと言えば医療従事者側からの視点で描かれるが、本作は困惑や苦悩や絶望までも体験した家族の生の言葉が溢れている。

もちろん、内容は悲しい話ばかりだ。しかし、我が子に向き合って行こうと決めた両親の思いや言動が、とても切なくも眩しく感じられた。我が子の尊厳を命を懸けて守る両親の優しさと強さにも心が揺さぶられた。

「傷つく言葉 支える言葉」で、痛みを救える人になる

本作には「傷つく言葉 支える言葉」の章があり、死産や新生児死、流産を経験した人たちへの具体的な対応の仕方が書かれている。悪気の無い一言で傷つけてしまうこともあれば、ちょっとした気遣いで救うことも出来ると書いてある。そして、これらは様々な人の死にも通じることだと思う。

従って、自分や周囲に妊娠や出産に関係のある人がいない人でも、いつでも読むべき一冊だと言える。知識不足や情報脆弱で相手を傷つけてしまうことが無いように、「いつ読むべきか?」と悩む前に、多くの人に読んで欲しい。

あとがき

著者自身の体験を通しての、丁寧で優しい思いが詰まった一冊です。ただ1つだけ、第5章「NICUの現場で」のP.149に「10年ほど前にベッド不足による妊婦のたらいまわしが社会問題化し、その後整備が進んだ」とありますが、救急搬送を依頼した際に受け入れ先がなかなか決まらないことを「たらいまわし」と表現するのは偏っていると思います。

私の妻も周産期医療従事者ですが、受け入れ先がなかなか決まらないことを「たらいまわし」と表現するならば現状は何ら変わっていないと言います。少しだけ周産期医療従事者への配慮が欲しかったです。医師や助産師や看護師も、両親と同じ気持ちで赤ちゃんに寄り添っている訳ですから…。しかし、その1行以外は素晴らしいです。


     

★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
産声のない天使たち
小説 透明なゆりかご (上) (講談社文庫)
小説 透明なゆりかご (下) (講談社文庫)
NICUのちいさないのち

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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