まんぷく (第44回・11/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式)
第8週『新しい冒険!?』の
『第44回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
突然、家出して戻らない鈴さん。たちばな塩業では、社員総出で鈴さんを探すことに。萬平さんは鈴さんが誇らしげに話した家の由緒の話を笑ってしまったことを反省。当面はタカちゃんが常駐してくれることになったのですが、鈴さんの行方はわからないまま。身重の福ちゃんも大阪市内にまで足を伸ばして探すも見つかりません。鈴さんの居場所は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
アバンを見れば、今回も演出家の工夫満載であることが分かる!
今回のアバンタイトルも、先日のように前回のラストの数シーンを再編集し直した上で、劇伴と効果音を変えたヴァージョン。因みに前回のラストは、ちょっぴりおどろおどろしい劇伴に雷の音を被せて、何やら大変なことが起こったような気配を感じさせた。
しかし、今回は視聴者が既に「置手紙」を見た後だから “気配” でなく “事実” であることを感じさせるために、ショッキングな雰囲気の劇伴に差し変わっていた。僅か、20秒間のアバンだが、しっかりと視聴者を楽しませる工夫を怠っていない。もう、アバンの20秒間を見ただけで、今回も演出家の工夫満載であることが分かると言う訳だ。
前回の「源義経」が、こうやって物語を動かして行くとは!?
主題歌明けは、まさかの「源義経」が原因で、鈴が家出をしたことが判明(予想だが)。それにしても、前回で何気に挿入された「源義経」のくだりが、こうやって物語を動かして行くとは、私も想像していなかった。面白いアイデアだ。
真一と忠彦が現れると、ホームドラマらしさが際立ち楽しくなる!
それで、このまま「鈴さん捜索隊」の話が進むかと思いきや、ここでも気持ち良く想像を裏切ってくれて、香田家の面々が独り身の真一を心配するくだりへ入って行く。場面も、わざわざ克子を香田家と小野塚家に配し、回想と言う形で真一を挿入して “夫婦” や “姉妹” や “家族” の在り方を丁寧に優しく楽しく描いた。
やはり、真一と忠彦が画面に現れると、本作のホームドラマらしさが際立って楽しくなる。
なぜ、二往復とタカを塩軍団の中に残す展開を選んだのか?
さて、ここでちょっと不可思議な…と言うか、どうなってるの? ってことが。香田家に電話がないから(克子が電話を掛けるシーンで、克子のいる部屋には乾物が並んでおり、電話は近所の乾物屋に借りに行ったと言うことが、よ~く見ると分かる)、福子が夜にわざわざ電報を打ったのは良しとして。
翌朝にまずタカが泉大津の立花家にやって来てから、福子が香田家に向かう展開になっていたが、なぜあんな無駄な二往復の行程を踏んだのか? と言う疑問が。
物事を論理的に考えるはずの萬平と母を大切に思う福子と言う設定なのだから、まず福子に鈴の家出が判明した時点(夕方)で香田家に電報を打って、夜になる前に身重の福子だが説得力のある福子と原因を作った萬平が車で香田家に向かい、その足で萬平がタカと一緒に泉大津にトンボ返りで戻れば、一往復で済んだのでは?
また、克子に連絡を取る前に、ハルの家を訪ねたり、ラーメン屋「清香軒」を捜し歩いたりしていたシーンもあったが、今回の一連の描写では、何だかんだ言っても、一晩の間、鈴を放置したことになってしまった。
それに、いくら「塩軍団」が “いい人” だと言う設定でも、克子との約束や忠彦の気持ちを考えたら、福子がタカを一人残す判断をするのか? とも思う。なぜ、単純に一往復で済ませる展開にしたのか? 流石に今回は気になってしまった。
克子、忠彦、福子、萬平のシーンが良かっただけに悔やまれる…
ただ、但しだ。敢えて “不可思議な二往復” にしたことで、明るい時間帯の香田家の居間での、克子、忠彦、福子、萬平のシーンを創ることが出来た。
鈴のことを本気で探すつもりがあるのかどうかは描き切れてはいなかったが、4人が実母と義母である鈴をどう捉え思っているのかが、昭和ムード歌謡風のエレキサウンドの劇伴にのせて、面白おかしく描かれた。
こう言うのは本当に楽しいし、ホームドラマらしくてとても良い。それだけに、「二往復」と「残して来たタカ」の矛盾が気になってしまう…
今回は、とっても良い部分と不思議な展開が混在…
そして、私が前回の感想で予想した通りに、おなかを空かせた鈴は「清香軒」に隠れていた。鈴が身重の福子を残して遠出するはずは無い…それが、鈴と言う「武士の娘」の設定だからだ。今回は、とっても良い部分と不思議な展開が混在しており、更に最後の鈴もちょっぴり無責任に映ってしまった。
まあ、こんな日もあるだろう。毎日が「ほぼ神回」なんて朝ドラなんて期待する方が無理なのだ。それにしても、鈴が香田家に来ないなら、「塩軍団」が鈴を見つけるか、頑張る「塩軍団」を見て鈴が帰宅しないと、福子と萬平が帰れない。
これ、今度はタカが実家に電報を打って、福子から電話が着て迎えに行って…って、出産予定日一週間前なのに、またやるの?
あとがき
克子、忠彦、福子、萬平のシーンが、とても楽しくて良かっただけに、もっと上手く “あの時間” を脚本的に捻出出来なかったのか? と悔やんでしまいました。まあ、そこまで詳細を気にすることは無いと思いますが、やはり今回のは気になっちゃいますね。それと、香田家に電話が無いと言う設定も、もっと丁寧に描いたら良かったと思います。
まっ、たまには愚痴を言いたくなる内容でも良いです。そう思える位の楽しい朝ドラには仕上がっているのは、間違いありませんから。
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