まんぷく (第39回・11/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式)
第7週『私がなんとかします!』の
『第39回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
塩の品質が劣っているとされたことにショックを受けた萬平さんは、塩の品質を一層あげようと、作業をより丁寧にするよう指示します。しかし、手間がかかる分、生産量は落ちていき、みんなへとへと。経営が苦しく、なんとかしなければと考える福ちゃんでしたが、そんなところに世良さんから悪だくみの誘いがきて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回のアバンタイトルは、劇伴でなくナレーションで…
前回のラストで、夜に不穏な感じで黒電話が鳴った時に劇伴が流れて、それを今回はどう演出するのかお楽しみ…と書いたが、今回は劇伴でなくナレーションで「疫病神」と入れて、世良が登場だった。一難去ってまた一難の展開にはなりそうだが、次回への期待を高めるための前回の劇伴だった訳だ。やはり、良く演出が考えられている…
「最高の塩」と「ドラマそのもの」が丁寧に作られている印象
さて、本編が始まると、根っからの悪人ではない “疫病神” の世良から闇市で塩を捌くとの話を持ち掛けられた萬平が、その誘いをきっぱりと断り、更に「最高の塩」を作り、「信用」を築くことを従業員たちに指示をした。
そして、映像的には、最初の塩が出来た時よりも、製造過程も、福子や萬平や鈴屋従業員たちの描写に時間が割けられ、テンポは少し悪く感じるが、時間を割いている分だけ、「最高の塩」と「ドラマそのもの」が丁寧に作られている印象に繋がっている。だから、面白いと感じるのだ。
15人分の「個性」を、しっかりと描こうとしている
そして、今週の映像を見ていると、先週から少しだけ変わった印象を受ける点がある。それは、原因は脚本と言うより、撮影現場での演出と俳優によるものだと思う。で、何が変わったのかと言うと、神部を含めた15人の「塩軍団」の描き方だ。
当初の頃は「十把一絡げ」的な一塊として描かれていたのに、まず今週になって15人の1人1人が個性を持って役割を演じるようになっている。そして、塩製造の過程でも、今回の釣りの場面でも、1人1人が個々の役を演じている。まだ、名前と顔は一致しないメンバーがいるのに「個々」がいる。
そして、その「個々」を映像に収めようとする演出的なカット割りの工夫が見られるようになった。例えば、釣りのシーンの2カット目。手前に6名が並んで、奥に5人ほどが映り込んでいる。その10人全員が誰一人として同じ動作や向きを見ていない。その数カット後の引きの画では、全員が映り込んでいるのに、ここでも1人1人が違う演技をしている。
このあとの、夕食の準備から夕食の場面では、更に「個性」が強調された。引きの画も寄りの画も、きちんと踏襲されている。これは脚本で指定しても、演出と俳優がやらなければ映像化されない。「塩軍団」とは言え15人分の「個性」があることを、しっかりと描こうとしているのだ。こんな配慮を見ると嬉しくなる。
親友ハナの厳しい助言で、福子がどう変わるのか?
そして、14分過ぎ。福子がマネージメント担当として、ハナの家に最後の借金を願いにやって来た。で、そのハナがビシッと事業を成功させるには…と、親友だからこそ厳しい助言。俄然とする福子。いよいよ、福子が本気を出せねばならない状況に追い詰められた…そんな雰囲気で締め括られた。され、福子はどう出るのか楽しみだ。
あとがき
コミカルな部分とシリアスな部分の織り交ぜ方も上手ですし、全体のバランスも上手いです。特に、中盤での「塩軍団」と神部のやり取りや、終盤でもハナの台詞は、15分間の構成としても飽きさせないし、半年間の朝ドラとしても結構記憶に残るシーンになるのではないでしょうか。とにかく、良く出来ています。それだけは間違いありません。
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