僕らは奇跡でできている (第6話・2018/11/13) 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・『僕らは奇跡でできている』(公式)
第6話『破れギョーザは涙の味!?』の感想。
一輝(高橋一生)と育実(榮倉奈々)の関係を進展させたい山田(戸田恵子)は、次の金曜日に相河家で食事会をするから、鮫島(小林薫)ら大学の先生と、育実や歯科衛生士達も誘うようにと一輝に告げる。だが、育実だけは料理教室があると参加をためらい、一輝はあかり(トリンドル玲奈)からその日が育実の誕生日だと聞く。そして当日。実は鳥飼からの連絡を期待していた育実も参加し、一輝は珍しく冗談を言って彼らとの会話を楽しむ。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:橋部敦子(過去作/フラジャイル、A LIFE~愛しき人~)
演出:河野圭太(過去作/HOPE~期待ゼロの新入社員~) 第1,2,5話
星野和成(過去作/あいの結婚相談所、ハゲタカ) 第3,4,6話
坂本栄隆(過去作/脳にスマホが埋められた!)
音楽:兼松衆、田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希
オープニングテーマ:Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」
主題歌:SUPER BEAVER「予感」
光の中に他の人が入ることと、ロマンのあるクジラを描いた第6話
一輝「おじいちゃん言ってたよね」
義高「ん?」
一輝「光の中に他の人が入ること
それもまた いいんじゃないのかって」
義高「あぁ~」
一輝「あれ 思ってたより 大丈夫そうだよ」
義高「そうか」
一輝が、家政婦の山田が提案した食事会に、祖父の義高を誘いに仕事場に来た時の二人のやり取りだ。祖父から孫へ受け継がれた “この言葉” と、鮫島教授が食事会で話した “ロマンを感じさせるクジラ” と一輝を上手に重ねて映像化したのが、この第6話だったような気がする。
見応えのある「大人たちの会話劇」が新たな面白さに
さて、前回から一輝と育実の接点が増え、今回からは学生たちの描写を極端に削って、全体的に「大人たちの会話劇」に軌道修正したような本作。
食事会のシーンも、カメラの手前を大きく開けて、左右に男性陣と女性陣を配置して、真正面に一輝、そのずっと奥に山田さんを置いて、基本的に8人の芝居を常に見せる舞台中継スタイルだ。
これは、あまりカット割りせずにその場の空気感をそのまま収めたいと言う演出意図からのカメラアングルであり編集だと思うが、芸達者な演者が揃っているから可能なこと。学生役の俳優たちも頑張ってはいるが、「大人たちの会話劇」に含まれる “大人の本音と建て前” などが面白おかしく丁寧に描かれたのは良かった。
この団らんのシーンを見ただけでも、もっと第1話の頃から、こんな場面を盛り込んでいたら、視聴率も上がっていたかも知れない…
シリアスなテーマを優しく癒しさえ感じる語り口で描くのが見事
終盤での森の中のリスの実験現場のシーンでの、一輝と育実の会話がとっても良かった。“光の中に他人を入れること” を実行したように、一輝に育実が隠していた本心を少しずつ打ち明けて行く。自分が掲載された雑誌のページが破られてクシャクシャになったインサートカットも育実の心情を描くのに秀逸だ。
そして、育実の涙からの…橋を渡るリス。自由気ままに生きつつも他人とのコミュニケーションに問題を抱えていることを分かっている一輝と、自身が無いから他人に認められたくて虚勢を張るも空回りな育実の気持ちが、一匹のリスで一瞬だが一つになった。
人生の生き方や、自分自身や他人との向き合い方など、かなりシリアスなテーマを抱えていながらも、決して押し付けがましくも説教くさくもなく、人と人との会話と動物行動学の例えを巧みに絡めて、優しく癒しさえ感じる語り口で描くのが見事です。そして、類似作品を感じない新鮮さも素晴らしい。
あとがき
次回は、虹一と虹一の母・涼子を中心にドラマが動くみたいですね。一輝が虹一の心をどうやって救ってあげるのか楽しみです。
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