まんぷく (第31回・11/5) 感想

連続テレビ小説「まんぷく」

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』公式
第6週『お塩を作るんですか!?』の 『第31回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


海辺の町・泉大津に移り住んだ福ちゃんたち。長年放置されていた旧陸軍の施設で暮らし始めた矢先、倉庫で大量の鉄板を見つけます。すると「何かに使えないかな」と、萬平さんの発明心に火が。家の目の前に大海原。そして大量の鉄板。さらに近くの食堂で食べた、味の薄いラーメンでひらめく萬平さんのアイデアとは!?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

冒頭2カットの空と地面の割合で、演出家交代が分かる

アバンタイトル、時は昭和21年(1945)5月で、場所は泉大津。Googleマップで調べてみると、大阪市内から南南西に約25キロ。東京駅からだと川崎か習志野の少し先と言う距離感のようだ(余計に分かり難いか…)。

アバンの冒頭の1カット目と2カット目で、どちらも「空:地面=2:1」になっていた。前2週は「空:地面=1:1」が多かったから、これは演出家交代の印だ。まあ、本作をずっと見ていれば、第1~3週を担当した渡邊良雄 氏に戻ったのは、明らかだと思うが。

基本的に本作は場所説明に対してのお約束をやらないのに…

そして、本作では久し振りの舞台の場所指定だ。実は、本作の特徴として、描かれる年月と場所についての解説やそのための映像が少ない点が挙げられる。

関西在住ならいざ知らず、関東にいるとこれまでの物語も漠然と「大阪」と言うようにしか見えていない。例えば『カーネーション』のように超限定的に「岸和田」と言うような表現が少なく進んで来たと言う意味だ。でも、今回はナレーションで距離や位置関係まで説明を入れて来た。

その上、アバンの映像は、海、海、海、海、海…と、続いて家の作業場の中。普通は、街並みや商店街や行き交う人々も描くのに、本作はそのお約束をしなかった。と言うか、先に描いた通り、基本的に本作は場所説明に対してのお約束をやらない。

場所を特定する意味があるのか? 興味深い展開が始まった…

さて、これをどう受け取るか? 1つの考え方は、設定を限定しないことで、特に主人公周辺の人たちの “特別感” や “特殊感” を削いで、親しみ易くすると言う作戦だってこと、もう1つは、脇役の登場人物たちに、福子と萬平への各人の役割を既に与えてあり、それを(一度に描かず)次々と描いていく群像劇防止の作戦って考え方。

今回のこのあとの展開を見る限り、そして、ハルの役どころを考慮すると後者の捉えた方が無難なような気がする。それはそれで面白いし、飽きないと思う。が、しかし、「その登場人物=その場所」のために舞台が移動するだけで、実は場所を特定する意味があるのか? と言う疑問も湧いて来る。いずれにしても、興味深い展開が始まった。

『あさが来た』以来の熱の入った新居セットにプチ感動!

主題歌明け。やはり家の説明が入って、全景2カットで即室内へ。ほら、予想通りに海が見えれば泉大津である必然性がない。ただ、私がプチ感動したのが、長年放置されていた旧陸軍の施設と言う巨大セット。特に二階建ての室内の作り込みは、最近では『あさが来た』以来の熱の入れようって感じだ。こう言う仕事を見ると嬉しくなる。

2つの短い香田家のシーンが、説明過多の15分間の良きスパイスに

一方、夜の香田家では暗がりのアトリエで、忠彦が何やらおどろおどろしいモチーフを無彩色で一心に描いている。続くシーンは、福子と萬平が夜の青白く光る海を見て、夜光虫の話をする。色の無い世界と色のある世界の単純な対比と、不安を抱える香田家の克子とタカと、明るい未来しか見えないと言う福子と福子に勇気付けられる萬平たちとの対比。

さらりと短時間だけ挿入した香田家のシーンだが、ほぼ11分過ぎまで説明ばかりの今回を考えると、絶妙な合間に入れられたと思う。やはり、鈴の「子どもを作りなさい」には、香田家の描写が必要だから。そして、翌朝の香田家のシーンを含めての見事な構成。この辺は、演出家の編集の妙も大きく関与しているのは言うまでもない。

最初に "薄味" に気付いたのを、"鈴" にしたのは妙案だ

第7回で、鈴の漬けたであろう梅干しに対して、福子が「しょっぱい梅干し」と意見をし、その後は薄味を気を付けるようになった鈴が、今回のラーメン屋で最初に「ちょっと塩気が足りないわね」と言い出すことで、鈴子の味覚の鋭敏さが描かれた。これは良いこと。

ここで、最初に福子が「(薄味)だけど美味しい」と言ったり、萬平が「大阪でよく行った屋台のラーメンよりも薄味だな」と気が付いたりしたら、鈴の役割が1つ減ってしまう。4人の新生活が始まったのだから、個々の役割は特徴化して強調すべき。その点に於いても、今後の鈴の活躍にも楽しみが出て来た。

あとがき

塩作りは最初から分かっていることなので、始めから新居先を赤穂にしても良かったような…。ナレーションの地名を入れ替えるだけで済む訳ですし。福子のあの幼稚な喋り方も徐々に変化するかと思いきや、意外にも変わらず…と、気になることがあった月曜日。でも、この先の展開も面白そうですし、相変わらずテンポも良い。今週も温かく見守ります…

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【これまでの感想】

第1週『結婚はまだまだ先!』
1  2  3  4  5  6
第2週『…会いません、今は』
7  8  9  10  11  12
第3週『そんなん絶対ウソ!』
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第4週『私がみつけます!』
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第5週『信じるんです!』
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第6週『お塩を作るんですか!?』

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