僕らは奇跡でできている (第4話・2018/10/30) 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・『僕らは奇跡でできている』(公式)
第4話『星降る夜のコンニャク!?』の感想。
歯が痛いという学生・新庄(西畑大吾)を連れて育実(榮倉奈々)のクリニックを訪れた一輝(高橋一生)は、虹一(川口和空)の来院日を受付で尋ねるが教えてもらえない。翌日、一輝は届け出なしで突然休講にし、事務長の熊野(阿南健治)をいら立たせる。その頃、群馬にいた一輝はコンニャク芋畑に入ってしまい、畑の所有者に泥棒と間違われていた。それをひょんなことから知った新庄ら学生達は、一輝に会うため群馬へと向かう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:橋部敦子(過去作/フラジャイル、A LIFE~愛しき人~)
演出:河野圭太(過去作/HOPE~期待ゼロの新入社員~) 第1,2話
星野和成(過去作/あいの結婚相談所、ハゲタカ) 第3,4話
坂本栄隆(過去作/脳にスマホが埋められた!)
音楽:兼松衆、田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希
オープニングテーマ:Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」
主題歌:SUPER BEAVER「予感」
変な事が自然な「コンニャク芋畑の1泊2日課外授業」を疑似体験
今回の演出も前回同様にファンタジー要素が少なめの星野和成氏が担当。そのお陰で、「コンニャク芋畑の一泊二日課外授業」に視聴者の我々も参加させて貰ったような “疑似体験” が出来た第4話。
とにかく、ある一点(後述する)を除いて、実に物語の流れが自然なのがいい。コンニャクのお使いを頼まれた一輝が、コンニャクに興味を持ったところから物語が動き出す。これが普通の主人公なら “ご都合主義” になるのだが、変人の一輝だから全く問題なし。むしろ、こう言う展開が自然。「変なことが自然」これが本作だから。
「動物行動学」の一輝がコンニャクに興味関心を抱く過程も面白い
その後も、見事な位に全編コンニャクで物語を紡いだ。そして、課外授業らしく「コンニャクうんちく」をあちこちに散りばめつつ、コンニャクは植物なのに「動物行動学」の大学講師が興味関心を抱くのかと言う点も見逃せない。
「なぜ作るのが大変面倒なコンニャクが奈良時代から廃れずに人間は作って残して来たのか?」と「コンニャクが1000年以上も絶滅せずに生き残ったのか?」言う2つの疑問を、コンニャクの味と、学生・新庄の父・徹と母・京子のコンニャクへの愛情から「動物行動学」で分析しようとし、始まるのが面白い。
結論は曖昧にし、捉え方は視聴者に委ねる "ゆるさ" が良い
そして、物語は一輝の疑問を解決する段階を利用して、それぞれの登場人物の考え方や個性を描いて、それもまた一輝が生徒を「行動学」で理解すると言う流れに集約して行くのがお見事。更にドラマはいつものように結論を曖昧にし、本作の捉え方は各視聴者に委ねて終わる。この “ゆるさ” が、これまた本作の大きな魅力でもある。
一輝と育実の接点をより描かないと、育実の存在理由が無い
さて、冒頭で書いた「ある一点」だが、それは歯科医・育実の存在とその周辺の描写だ。そもそも、育実は歯科医だから一輝との接点時間は短くなる。その上、育実の出番そのものも極端に少ない。一輝との関りも極端に少ない。なのに、物語の結構良い所にカットインして来ちゃう。
一輝と育実を対比させているのは理解するが、あまりにも接触時間も接触内容も乏しいために、もはや存在理由が分からぬ状態に。事実、一輝から影響を受けているのは生徒たちの方であるのは明らかだから、余計に育実は必要なの? と見えてしまう。育実が一輝の言動に心を動かされる設定なのだから、もっと接点を増やすべきと思う。
あとがき
「しらたきがすき焼きの肉を硬くする」との都市伝説が嘘であるのを証明したのは「日本こんにゃく協会」です。2017年2月のことです。初めて知った時は驚きましたよ。下記をクリックすると、プレスリリースを見ることが出来ます。 http://www.konnyaku.or.jp/pdf/2017.2.23.pdf(214KB)
それにしても、今回も安定の面白さでした。食わず嫌いの方には是非とも見て欲しい作品の1つです。次回にも大いに期待します。
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★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/12039/
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