まんぷく (第11回・10/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』(公式)
第2週『…会いません、今は』の
『第11回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
咲姉ちゃんの余命が僅かだと聞いて、悲しみにうちひしがれる福ちゃん、鈴さん、克子姉ちゃん。旦那さんの真一さんは、咲姉ちゃんに他の家族には言わないよう頼まれていたのでした。一方、ホテルでは大事件が。福ちゃんの先輩、恵さんが突然二人の男性から交際を迫られます。恋愛経験がほとんどない恵さんは…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
咲姉を思う福子たちの心情を上手く表現したナレーション
3分頃、忠彦が筆を置いた直後に、「家族みんなが 悲しみに うちひしがれていました…」で始まるナレーションがあった。説明過多でない本作のナレーションにしては、なぜこんな分かり切ったことを、それも俳優らの演技で十分に伝わっている状況を、わざわざ説明する必要があるのか? と疑問に思うと共に、何か意図があるのでは? と聞いていたら…
N「誰もが奇跡を信じていました。誰もが」
こんな一言があった。奇跡には「奇跡を信じる」「奇跡を願う」「奇跡を望む」などの言い回しがある。さらりと通り過ぎてしまう台詞だが、意外と奥が深い。劇中当時の医師の診断ははぼ「信じる」しかない。だから、奇跡は「願う」と表現するのが普通だと思う。
しかし、この脚本家は敢えて「奇跡を信じる」を選択した。結核の専門病院の医師の診断よりも、今井家は奇跡を信じたのだ。いや、奇跡を信じるしか心のより所がんかった…。そんな咲を思う家族の心情を、敢えて明るいトーンで上手く表現したナレーションだと思う。
切なさを見事な演技と絶妙な演出で魅せた「悲しき再会」
劇中は、桜の散る季節…。福子は、咲の病状を医師から聞かされた時と同じ服装で、理創工作社の前に立っている。そこへ萬平がやって来る。どうやら、福子の方から萬平に会いに来たようだ。嬉しそうな表情で近づいて来た萬平に、話し出す福子。
福子「先週の火曜日 姉が亡くなりました。
せっかく いい病院を紹介して頂いたのに…。
本当に お世話になりました。失礼します」
福子は、悲しみを抑えて、何とか笑顔を作ろうと必死になった分だけ、微妙な笑顔になってしまう。それを、茫然と受け止める萬平。萬平と擦れ違ったあと、涙を見せる福子。萬平が振り返ると福子の姿がチラリと見えただけで表情までは確かめられなかった…
見事な演技と絶妙な演出で魅せた「悲しき再会」。久し振りに2人きりで会えた喜びに、咲姉を失ったばかりの哀しみが重なった、とてつもない “切なさ” が、とても良く表現されていたと思う。
あとがき
安藤百福さんの妻が三姉妹の末妹で、すぐ上の姉が亡くなるのは史実通りですね。ドラマとして考えると、咲が退場すると必然的に真一の出番も少なくなる可能性もある訳で、今後の展開としては残念と言うか不安がよぎりますが、ここまでの仕上がりを見ていると、無用な心配になるような気がしますが…
そして咲の退場は残念ですが、このあと福子が萬平と会わない日々がどれだけ続くのか? そして、どうやって明るい再会を果たすのか? その辺がドラマの大きな見所になるとは思います。
今回を見て、“咲姉ちゃんの死を乗り越えて、前に進もうとする気持ち” が、劇中のヒロイン福子と多くの視聴者がシンクロしたのではないでしょうか。スタートして、まだ2週間足らず。それで、ここまで主人公に共感させるのは、凄い朝ドラだと思います。
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