まんぷく (第10回・10/11) 感想

連続テレビ小説「まんぷく」

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』公式
第2週『…会いません、今は』の 『第10回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


萬平さんに紹介された結核の専門病院に入り、咲姉ちゃんの病状が少し回復しました。でも、福ちゃんは萬平さんに会わないまま。病気が治って、また会えるようになる日を心待ちにしています。お義兄さんで画家の忠彦さんは、春なのに外に出られないから、ときれいな桜の絵を描いて贈ってくれました。家族の思いを受けて回復の兆しをみせていた咲姉ちゃんでしたが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

15分間の構成が、実に巧みだ!

良く出来た構成だ。咲姉ちゃんの病気が治るまでは会わないと言う設定になった萬平だから、基本的に福ちゃんとの2ショットの映像は入れられない。だから、萬平と福ちゃんを同時並行で描く。ここまでは、普通の脚本家でも思い付くレベルだし、普通の演出家でもやれちゃう編集だ。

しかし、本作の構成はもっと巧みだ。その仕掛けについては、後ほど書くとして…

今回の約3分間の長尺アバンが、視聴者に伝えたこと

さて、前回のラストが、例の雪降る路地での “暫しのお別れ” の名シーンだったから、今回のアバンタイトルは、その “暫しのお別れ” を冒頭に置いて、感傷的なっている福子の映像から始まるかと予想したのだが、良い方向に裏切られた。

雪の降る冬から、木の葉が落ちてきりりとした日差しの3月半ばに時間経過させて、福子の手紙の朗読のナレーションから始まった。前段でも書いたように、福子と萬平の2ショットは描けない。しかし、手紙を介して2人を描くことは可能だ。少しずつ暖かくなって来た季節と言うこともあって、咲も冬を越えられそうな明るい兆し。

ここまでなら、わざわざアバンにしなくても、本編で良いのにと思ったら、世良からの突然の電話で何かを思い付いたような表情の萬平で、ほんわかした恋バナがまた急展開しそうに見えた。アバンとしては約3分間の長尺だが、本作が恋バナでもなく、お仕事ドラマでもなく、福子と萬平の人生を描くドラマであることが、よ~く分かったアバンだった。

病室の窓辺に飾ってあった黄色いガーベラの一輪挿しに注目

主題歌明けは、転院した結核の専門病院に入院している咲の病室。ここで目に留まったのが、窓辺に飾ってあった黄色いガーベラらしき花の一輪挿し。黄色はビタミンカラーとも言われて心を明るく元気にしてくれる色。

そして、黄色いガーベラの花言葉を調べてみると、「究極美」や「親しみやすさ」、「日光」に「優しさ」なんてものも上がって来る。咲役の内田有紀さんの美しさは、本作が始まってから世間の話題になっているし、家族に大切いされている咲姉ちゃんらしさも、花一輪で表現されていると思う。

桜の絵と克子の衣裳で、「夫婦」の "塊り感" を醸し出した

そこへ、今度は忠彦が春なのに外に出られない咲のために自ら描いた絵を持って、妻の克子とやって来る。その絵が、2本の桜の木を下から見上げたような構図で、中央に2羽の鳥が飛んでいる。前回では克子の子どもたちが2羽の折り鶴を折っていた。そして今回はその父親が2羽の小鳥。やはり、「鳥=自由」ってイメージがあるから、克子夫婦の優しさが滲み出る。

滲み出ると言えば、見舞いに訪れた克子の衣装にも注目だ。病室に入って来た時はコートに隠れていたが、咳き込んだ咲に近寄った瞬間に強い日差しが当たって、紫色に見えたマフラーが桜を思わせるピンク色になり、ちらりと覗いた薄い青色のセーターがスカイブルーに見え、4人の引きのカットを見ると、忠彦の桜の絵と克子の衣装が同化しているのだ。

これも、「夫婦」と言う “塊り感” を醸し出したのだろう。

「味覚」が今後の本作の重要なキーワードになるから…

9分過ぎ、芋の煮物の味付けをしている鈴のところへ福子が帰宅する。母子の会話の冒頭で、鈴にこんな台詞があった。

鈴「ちょっと味が薄かったわね」

ご記憶の方も多いと思うが、第7回で鈴の漬けたであろう梅干しに対して、福子が「しょっぱい梅干し」と言った。きっと鈴は自分の味付けが若い福子には濃いのかと気遣って薄味にしたのだ。「味覚」は今後の本作の重要なキーワードになるであろうから、こうしてネタフリ、仕込みをしておくのはとても良いことだ。

鈴に "人生や過去を語らせる手法" が巧みだった

さて、感想の冒頭で触れた、今回の15分間の構成の巧みな仕掛けに付いて書いてみる。自分のせいで福子と会えなくなった萬平の話を自ら話題にして、鈴自身が自分の「女性としての人生観」や「鈴の歴史」や「理想の夫婦像」を、真面目に楽しく描き切った。

これが巧みだと思うのは、鈴に人生や過去を語らせるには、他にも手法があったはずだ。病床の咲夫婦や、売れない画家を夫に持つ克子を引き合いに出しても良かったのだ。もちろん、福子に説教をする中で語らせても良かった。

しかし、本作は、今井家とは無関係な、更に鈴が、より無関係にさせた萬平を利用して語らせたのだ。それによって、画面に映らない萬平の存在感が描けたわけだ。このシーンの鈴の台詞終わりでポカーンとした鈴に被さる “柱時計の音” が実に楽しかった。

あとがき

萬平さんと会わない日々が続いていた福ちゃんをきちんと描きつつ、それだけでは飽きてしまうので、2人の姉と母、そして萬平の仕事を絡ませて、上手に進めていると思います。ただ、こんな感じでいつまで「発明の “は” の字」まで引っ張るのかな? と言う疑問はあります。でも、今のところは朝ドラらしくて楽しいので良いですが。

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第2週『…会いません、今は』
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