母親の愛情に癒されるってこと、ありませんか?
義母から、突然2つの段ボールが届き、開封すると…
8月上旬に妻が右手首を骨折し、3週間近くギプス生活をしていたため、主夫業をやっていると言うのは、幾度か当blogでも書きました。さて、先日、義理の母、要は妻の母から、2つの大きな荷物が届きました。いずれの段ボールにも「アマノフーズ」と書いてあります。
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中を開けてみると、アマノフーズ社のフリーズドライ製法の味噌汁を中心に写真のような状態で、たくさん入っていました。妻に聞くと、先週実家に行った時に、ギプスは取れたものの、包丁も握れない、500mlのペットボトルも持てない右手の筋力の無さを知って、送ってくれたそうです。
「親は我が子に癒される」とは見聞きしますが…
妻は「〇〇くん(私)が手伝ってくれてるから大丈夫」と言ったそうですが、「毎朝お味噌汁を作るのだって大変でしょ」と言っていたそうです。80歳を過ぎた母親と50歳を過ぎた娘のやり取りを想像したら、胸が熱くなりました。
「その歳になって親を心配させるな」と言われそうですが、幾つになっても母親の愛情に癒されるってこと、ありませんか?「親は我が子に癒される」とは見聞きはしますが、「子は我が親に癒される」こともありますよね。いつまでも、親には長生きして欲しいものです。
「孝行のしたい時分に親はなし」に続きがあるんです…
来月末は私の父の七回忌。痴呆や病気で看病や介護をやりましたが、逝く時はす~っと逝ってしまったように記憶しています。類義の諺に「孝行のしたい時分に親はなし」と言うのがありますが、名匠・小津安二郎監督の映画『東京物語』(1953年)の中で、感動的なシーンがあります。
主人公・周吉(笠智衆)の三男・敬三(大坂志郎)が職場の同僚と、自分の老いた母親について語るシーンで、こんなやり取りがあります。
同僚「大事にせなあかんで。孝行したい時分に親はなしや」
敬三「そうですなぁ。さればとて、墓に布団も着せられずや」
そして、作品の終盤で母の葬儀の時に、敬三が涙ぐみながら、今作のヒロインである戦死した周吉の次男の妻・紀子(原節子)にこう言います。
敬三「今死なれたらかなわんわ。
さればとて“墓に布団も着せられず”や。」
孝行のしたい時分に親はなし。墓に布団は着せられず
私は、最初に見た中学生の時は「墓に布団は着せられず」を、脚本の野田高梧氏と小津安二郎氏が考え出した台詞だと思っていました。のちに、それが「孝行のしたい時分に親はなし。墓に布団は着せられず」と言う言い方をすることもあると知りました。
とても、心に響き、グサッとくる言葉ですよね。どうぞ、親御さんが生きている方は今すぐに、親御さんが亡くなっている方はお墓参りをしましょう…と、自分にも言い聞かせて…
あとがき
2018/9/30に最終回を迎えた連続テレビ小説『半分、青い。』の中で、ヒロインの鈴愛が、母の晴のために発明したそよ風が吹く扇風機の商品名を『マザー』に決めた経緯の、あまりの不自然さやセンスの無さを嘆いていたら、義母からの贈り物を思い出して、書いてみました。皆さんも、親との忘れられない思い出ってありますよね。
そして、劇中で紹介した『東京物語』をまだご覧になったことのない方は、是非ともこの機会に観て頂きたいです。戦後日本の家族制度の崩壊を描いた内容ですが、年老いた両親とその家族たちの姿を通して、家族の絆、夫婦と子供、老いと死を小津安二郎の冷静な視点でじっくりと描いた名作です。
最後に、私が最近見つけて気に入っている CMを紹介します。2018年7月21日から放映開始されている関西電力の新CM『母の想い』篇(YouTubeリンク)です。母親役は、徳永えりさんです。
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