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京都発地域ドラマ「ワンダーウォール」 (2018/9/17) 感想

京都発地域ドラマ「ワンダーウォール」 (2018/9/17) 感想

NHK総合・京都発地域ドラマ『ワンダーウォール』公式
『脚本家・渡辺あや4年ぶりのテレビドラマ。京都の歴史ある学生寮に、老朽化による建て替え議論が巻き起こる。乱される心と秩序。純粋で不器用な寮生たちの青春物語。』の感想。
なお、本作は 2018年7月25日 21:00-22:00に NHK BSプレミアムにて放送された。


 千年の都・京都は、10人に1人が学生という若者の街。その片すみに、ちょっと変わった学生寮がある。一見無秩序のようでいて、磨きぬかれた秩序が存在し、一見めんどくさいようでいて、私たちが忘れかけている言葉にできない“宝”が詰まっている場所。

 そんな寮に、老朽化による建て替えの議論が巻き起こる。新しい建物へと建て替えたい大学側と、補修しながら現在の建物を残したい寮側。効率と愛着。管理と自由。双方の意見は平行線をたどり、ある日、両者の間に壁が立った。

 そして寮生たちの前に、1人の美しい女性が現れる。乱される寮生たちの心と磨き抜かれていたはずの秩序。一人一人の胸の内に秘められた思いが、明らかになっていく。純粋ゆえに不器用な寮生たち。その輝きと葛藤の青春物語。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---


原作:なし
脚本:渡辺あや(過去作/火の魚、カーネーション)
演出:前田悠希(過去作/本作がドラマ初演出)
美術:山内浩幹(過去作/ちりとてちん)
音楽:岩崎太整(過去作/スニッファー 嗅覚捜査官、dele/ディーリー)

こんなドラマだった…

築100年を超える京都大学の学生寮「吉田寮」の老朽化への対応をめぐり、耐震性を理由に2018年9月30日までに退去するよう通告した大学と、学生の寮の自治会が対立しており、今でも一部の学生が期限内の退去に応じない見通しが話題になっている、所謂、京都大学吉田寮の「寮生追い出し」問題を題材にした京都発地域発ドラマ。

ドラマは、老朽化した寮を新しい建物へ建て替えたい大学側と、補修しながら現在の建物を残したい寮側の学生たちとの、平行線の対立構造を描くことから始まる。学生たちは交渉の場を作ろうとするが、大学側は次々と担当者を変えるが、1人美しい若い女性が担当者となった時点から、男子寮生たちの心が乱されて行く…

ほぼ全編が寮生たちの議論だけで構成される異色作

とにかく、ほぼ全編が寮生たちの議論だけで構成されているのが面白い。私も議論が大好きだから、若者たちの気持ちも分かる。

本作を見て思い出したのが、大島渚監督の映画『日本の夜と霧』(1960)だ。全編が長回しで学生運動の議論が延々と描かれる異色作で問題作。今の閉塞感は未来の解放があるからこそと言う当時の物の考え方が見える作品だ。好みもあると思うが、本作を見て面白いと思ったなら、見る価値のある映画だと思う。



「京都発ドラマ」、「青春ドラマ」として面白かった

さて、ドラマとしてはどうだったか?先に書いた通り、ほぼ全編が学生の議論で構成させれている異色作としては評価出来る。「京都地域発ドラマ」としてのテーマ設定もタイムリー。青春ドラマとして見ても、現代の大学生の特徴を多種多様な登場人物を描くことで面白かった。

大学側に立ち向かう学生運動の "高揚感" は描かれない

ただ、描かれるのは、私が予想した大学側と対立するハイテンションな運動ではなく、1970年代の学生運動が行き詰まり引くに引けない状態の雰囲気。また、本作だけが明るい結末を描く訳でも無い。停滞と混沌とした学生たちの議論は、新しい未来を作りも出さない。ある意味、期待外れだ。

渡辺あや氏の描く世界は時を超越した普遍性がある

しかし、本作を作り放送した価値はある。「そう言う時代があった」「そんな現実があった」と言う未来への記録としての価値だ。渡辺あや氏のNHK広島発の単発ドラマ『火の魚』は放送後に劇場版が公開され、DVDでも見ることが出来る。渡辺あや氏の描く世界は時代や時間を超越した普遍性がある。

本作もこうして、ネット上なのでじわじわと話題になり、ついに地上波での放送が叶った。時間の進みも時代の流れも早い現代で、あとに残る作品、あとに残したい作品を応援することも、良いドラマを作るために視聴者が発信していくべきことだと思った。

あとがき

放送枠があるから仕方ないですが、あと30分あれば、もっと個々の学生たちを掘り下げられ、学生と寮との関係にも深入りすることが出来て、議論だけで構成される単調さと、高揚感のない学生運動の行き詰まり感をドラマ化出来たかも知れません。でも、見応えのある作品に間違いはありませんでした。

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ドラマ2018年9月号 TBSテレビ 日曜劇場『この世界の片隅に』第1話・第2話 脚本収録/テレビ朝日 金曜ナイトドラマ『dele(ディーリー)』第1話 脚本収録


★本家の記事のURL →  http://director.blog.shinobi.jp/Entry/11877/

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