カーネーション:再放送 (第111,112回・2018/9/5) 感想

連続テレビ小説「カーネーション」

NHK総合・連続テレビ小説『カーネーション』公式
第20週『あなたを守りたい』の『第111,112回』の感想。。


 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


【第111回】
北村(星田英利)は糸子(尾野真千子)の服のタグをディオールに付け替えて売りさばき、詐欺罪で逮捕されたのだった。その騒ぎの中、直子(川崎亜沙美)が優子(新山千春)をしった激励する電話をしてくるが、優子には伝わらなかった。三浦(近藤正臣)から北村の話を聞き、がっくりする糸子。そこに優子が心を改めて店に出ると言い始める。数か月後、北村も招き優子の結婚式が行われた。直子は奇抜に装うが着替えさせられる。

【第112回】
糸子(尾野真千子)は聡子(安田美沙子)のことを構わず、千代(麻生祐未)に、たしなめられる。実はテニスで秩父宮賞を取るなど活躍している聡子。だが糸子は、自分の感覚と時代の流れとの違いなど、仕事が気になる。サエ(黒谷友香)が久しぶりに店に来た。要望は流行のシンプルとは対極にあるゴージャスなドレス。欲しいものを前に、流行に頓着しないサエに、糸子は自分を省みて悩む。優子(新山千春)に糸子の初孫が生まれる。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---

台風21号の被害に遭われた皆さん、お見舞い申し上げます

この度の台風21号の被害に遭われた皆さん、お見舞い申し上げます。今年は記録的な自然災害が全国各地で起こり、被災された方々心よりお見舞い申し上げます。また、今も夕ドラを見たりブログを読んだりしている場合でない方も多いかと存じます。それでも、当blogへ訪問して下さった読者さんの皆さん、ありがとうございます。

【第111回】

恵を相手に、間接的に直子の優子への思いを伝えた名シーン

本放送時は、2012年2月14日(火)で、第20週『あなたを守りたい!』の2回目。優子と糸子が揉めている中、オハラ洋装店に警察がやって来る。北村が逮捕されたたと言う。そんな時、直子から電話が掛かり、松田恵に裕子宛ての伝言を頼む。その伝言の内容がいい。

直子「こんな事 一生に一回しか言わへんけどな。
   ちっこい頃から うちの目の前には
   いっつも姉ちゃんが走っちゃあった。
   いつか 絶対 あいつ 追い抜かしちゃるて
   ほんで うちも走ってこれた。
   その姉ちゃんに 今更 岸和田から見守られたかてな 迷惑や。
   とっとと また うち追い越して 前 走ってくれな困る」

ここんとこ、この先に何か大人の事情があるのか知らないが、時間経過が多く拙速な本作。何を描き急いでいるのか? 私は「まだ1か月半もあるのに…」と思うのだが。そんな急ぎの展開が続く中で、このようにきちんと台詞で直子が優子への気持ちを言ったのは良かった。

姉妹の関係を、面と向かった感情的なやり取りで描く楽しさもあるが、このように松田恵を仲介させることで本音を描くのも脚本の手法。特に、こうして直子の台詞を書き起こしてみると、直子役の川崎亜沙美さんの絶妙な “間” の使い方、演技力にも驚かされた。

ホームドラマらしい時間流れや構成も、実に自然で良い

翌日、「北村・逮捕」の噂が広がらないように、糸子は商業組合の組合長・三浦に会いに行く。三浦の話では、糸子と作った洋服の売れ残りに「偽物のディオールのタグ」を付けて売ったために、詐欺で逮捕されたそうだ。「初犯で捕まって よかったやないけ」と言う三浦の太っ腹加減と、糸子の悔いる気持ちの対比が面白い。

糸子が商業組合から帰ると、店の前で爆竹の音がして驚く。昨日、警察が来て気持ちが塞ぐから、爆竹の音で気晴らしをしようと言う聡子の提案らしい。千代と聡子は喜び、優子も(恵の記憶に直子からの伝言は無いはずなのだが、あとから聞いた?)心を入れ替えたと言って(まっ、理由はいいか)、再び店に立ちたいと糸子に申し出る。

面白いのは、ここから。夕食の晩酌で横になった糸子は、仏前の善作とハルの写真を見ると、『ちゃう!』と言う善作の声が聞こえたような気がして(実際に善作の声が編集でインサートされた)、びっくりして飛び起きる。この辺のホームドラマチックな、ゆったりとした時間流れや構成も、実に自然で良いと思う。

優子の門出を「茶番」として普通を普通に描いて大成功

時は、昭和34年(1959)10月で、前回から4か月が経過し、季節は秋となっていた。オハラ洋装店には『本日休業』の貼紙。優子の結婚式の当日である。だが店内では、昌子たちが、直子に続いて斉藤源太が装麗賞を受賞した記事に興奮している。そして、直子が奇抜な衣装で結婚式に参列するのを嫌がる優子と姉妹喧嘩も始まる…

そこへ、気まずそうな北村が、祝いの品だけを裕子に手渡しにやって来る。直子は「何で 式 出えへんのよ?」と帰ろうとする北村の手を引っ張る。

直子「何か 今日の式 出えへんとか言うてんや」
優子「何 言うてんや!
   おっちゃんが 式に出てくれんかったら うちは嫌や!」
北村「わいは… お前に迷惑かけたないねや!」
優子「何の迷惑かけんねん?
   そんな寂しい事 言わんとってよ!」
北村「わいかて出たいよ それは!」
優子「おっちゃんに出てほしいねん!」
   出てほしいねん! おっちゃん!」
北村「殺生な事 言うなよ お前」
優子「絶対 出てや!」
北村「わいなんか ほっとけ お前」

優子と北村は、泣きながら抱き合う。北村役の星田英利(ほっしゃん。)さんの名演もあって、泣けるシーンに仕上がっている。と…そこへ、玉枝と八重子もやって来る。賑やかな店の前。どうせ北村も出席することになることをお見通しだった糸子は「あ~あ 茶番 茶番」と微笑ましく見てる…

本作では、数名の登場人物の結婚式と言うか “門出” が描かれるが、主人公以外の “門出” の場面は、どこか物足りない部分があり、妙に主人公を無理に押し出す場面もあり、一長一短なのが多かった。

が、この度の優子の “門出” は、劇中でも「茶番」と表現があったように、ベタ過ぎるベタであったが、多くの優子の関係者ちが参加して、主人公だからと糸子を無理に押し出さずに終盤の一言二言に留めて、“普通のこと” を “普通に描いた” ことが良かった。これこそがホームドラマだ。

ただ、やはりあくまでも描くべきは、糸子と三姉妹であるべきだから、北村に割いた尺がちょっと多かったような気もする。でも繰り返すが、“普通” を “普通” に描いたのは良かった。これが出来る内は、「まだ名作の予感」は残しておこう…



【第112回】

聡子の子供のように足をばたつかせて喜ぶ姿が可愛らしい

時は、また時間経過して昭和35年(1960)。聡子がテニスで「秩父宮賞」を取るなど活躍しているにも関わらず、糸子は仕事のことで頭がいっぱいで、聡子のことを構ってやらない。そのことを千代も注意をする。

糸子は仏壇に置いてあった賞状を手に取り、手を合わせて「聡子は 偉い子ぉです。ありがたい事です。なんまんだぶ なんまんだぶ」と言って去って行く。やっと糸子に褒められた聡子が、子供のように足をばたつかせて喜ぶ姿が可愛らしい。

糸子のモノローグが、とてもリアルで良い

で。ここまで、糸子の頭の中を占有しているのは、サンローランが発表した『極度にシンプルにする事こそ明日へのシルエット』と言う今年の海外モードのこと。実は糸子は「シンプル」と言う考え方に共感出来ずにいたのだ。

そんな糸子の仕事への心の迷いと、女性としての年齢のことを、的確に表現した短いシーンがある。特に、糸子のモノローグがとてもリアルで良い。ゆっくり歩きながらの糸子が、まず閉っている木岡履物店を見て語り、続いて店のガラスに映る自分の姿を見て語る…

糸子(M)「昔は あんなけ待ち望んじゃった
     時代の変化ちゅうもんが
     今のうちには 何や怖い。
     アメリカのもんやからて
     そないジャンジャカ売れる事も もうないし。
     下駄は 完全に靴に取って代わられてしもうた
     うちは 今 47
     お父ちゃんが 呉服屋の看板を下ろしたんは 50の時やった」

"サエ節" が登場すると、確実に糸子が動くのが楽しい

そんなある日、着物を着たサエが若い女性を連れてオハラ洋装店を訪れる。サエと言う人物は、迷う糸子へ的確なアドバイスと言う “一撃” を食らわせてくれる重要人物だ。こちらも何を言い出すのか期待をしてしまう程だ。妊娠中の優子が、最近の流行についてあれこれ説明するが、デザインに納得がいかないサエがこう言う。

サエ「ドレスはな
   女を2割増し3割増しに見せて なんぼやで。
   流行っちゃったらええちゅうもんちゃう!」

このサエの “一撃” で糸子の迷いが吹き飛んでしまう。サエが自分をじーっと見ている糸子に気付く。

サエ「何や? 糸ちゃん。どないしたん?」
糸子「あんた… ほんま ほれぼれすら」
サエ「えっ 何が?」
糸子「何で そんな根性据わってんの? 教えてえや」
サエ「うちはは こう見えて そない欲張りちゃうねや。
   昔から 欲しいもんちゅうたら ただの一個だけなんや」
糸子「何?」
サエ「男」
糸子「ああ~!」
サエ「ウフフフ!」
糸子「ああ~!」

これ、これだよ。やはり、サエが登場すると確実に糸子が動く。物語と糸子を大きく動かす “サエ節” が冴え(サエ)渡った秀逸なシーンだ。

糸子にとって "洋裁とは何かの本質を問う場面" は必修

“サエ節” に影響された、この糸子の台詞↓もいい。

糸子(M)「うちは 欲張り過ぎなんや。
     サエみたいに 欲しいもんを ひと言で よう言わん。
     自分がええと思う服を作りたいけど
     商売も うまい事いかせたい
     時流に流されてたまるか思てるけど
     時代に後れてまうんは 嫌や」
糸     子「はあ~ しょうもな。アホらし」
糸子(M)「ほんなもん 根性据わらんで 当たり前じゃ
     うちが ほんまに欲しいもんて何や?」

原点回帰と言うよりも、糸子にとって洋裁とは何かの本質を問う場面。こう言うのがたまに入らないと、糸子の存在感がどんどん薄まると思う…

糸子の事を中心に 15分間を構成したのはお見事!

そして、時は昭和35年(1960)の12月、更に昭和36年(1961)の正月へ、早やっ。木之元栄作が『アメリカ商会』の看板を外していた。店を畳み、「喫茶・太鼓」を居抜きで経営するそうだ。そして、糸子は優子の赤ん坊の里恵(りえ)を抱っこしていた。

とにかく、ここ最近、時間経過が多い。しかし、今回は時間経過が多いことを活かしてなのか、逆手にとってなのか、時間経過が多いことで時代の流れが速いことを表現し、その結果「流行は刻々と変わる」ことを表し、それに追い付くべきか追い付かなくて良いのかに、苦悩する糸子を描くことに成功した。

そして、何よりも良かったのは、糸子のことを中心に15分間描いたこと。終盤での布団の上で聡子がお母ちゃんの喜ぶことをやりたいと言ったくだりも、この先の聡子の進む方向性への良いフラグになっていた。こう言う回が数回に一度あると満足度が上がる。

あとがき

第101回が昭和30年(1955)の9月で、この第102回が昭和36年(1961)の1月。スゴイ速さで時間が過ぎて行きますね。でも、まあギリギリ糸子と三姉妹の子育て奮闘記にはなっているので、良いと思います。それにしても、「まだ1か月半もあるのに…」と思うのですが… やはり、最後の1か月には何か仕掛けがあるのでしょうか。何だろう?

最後に。前回(9/3)の感想に 60回もの Web拍手と数々のコメントを頂き、ありがとうございます。やはり期待通りに物語が動いて良かったです。


残念ながら、まだ、本人は気付かずに “ネタバレ” を書いて「教えてあげるよ」と言わんばかりの人がいます。本当に “ネタバレ” は止めて下さい! 私以外にも、この再放送が初見で、番組と私の感想を楽しみにしている読者さんがおられるので。引き続き、ご協力お願いいたします。 ※暫く、テンプレです(謝)

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★本家の記事のURL →  http://director.blog.shinobi.jp/Entry/11825/

【これまでの感想】
第1週『あこがれ』
1,2 3,4 5,6
第2週『運命を開く』
7,8 9,10 11,12
第3週『熱い思い』
13,14 15,1617,18
第4週『誇り』
19,20 21,22 23,24
第5週『私を見て』
25,26 27,28 29,30
第6週『乙女の真心』
31,32 33,34 35,36
第7週『移りゆく日々』
37,38 39,40 41 42
第8週『果報者』
43 44,45 46,47 48
第9週『いつも想う』
 49 50,51 52,53 54
第10週『秘密』
55 56,57 58,59 60
第11週『切なる願い』
61 62,63 64,65 66
第12週『薄れゆく希望』
67 68,69 70 71,72
第13週『生きる』
73,74 75
第14週『明るい未来』
76 77,78 79
第15週『愛する力』
80 81,82 83,84 85
第16週『揺れる心』
86 87,88 89,90 91
第17週『隠しきれない恋』
92 93,94 95,96 97
第18週『ライバル』
98 99,100 101,102 103
第19週『自信』
104 105,106 107,108109
第20週『あなたを守りたい』
110

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