カーネーション:再放送 (第83,84回・2018/7/4) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カーネーション』(公式)
第15週『愛する力』の『第83,84回』の感想。
※ 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
【第83回】
酔っ払って周防(綾野剛)におぶられて帰ったことを忘れたい糸子(尾野真千子)。紳士服の注文があったため、三浦(近藤正臣)に相談すると、なんと周防に仕立てを頼むように言われる。糸子は恥ずかしい気持ちを抑え、亡き夫の道具を使ってもらうため、店に案内する。長崎弁を話し、舶来の靴を履いている周防を、千代(麻生祐未)たちは珍しがりながらも受け入れる。一方、周防は、糸子が作った水玉のワンピースに見とれていた。
【第84回】
周防(綾野剛)は、オハラ洋装店で順調に紳士服の仕事をしている。千代(麻生祐未)は、周防に妻子があると知って残念がる。一方、糸子(尾野真千子)は木之元(甲本雅裕)たちから、借金苦で夜逃げした奈津(栗山千明)について思いがけない話を聞く。パンパンと呼ばれる女になっているというのだ。糸子は周防とともに奈津の居所を突き止める。思わず奈津をどなりつけた糸子だが、誇りを傷つけられた奈津に追い返される。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---
【第83回】周防との運命的な出会い、運命的な再会だ
本放送時は、2012年1月12日(木)。前回のラストで糸子が「もう あの人に 金輪際 会う事がありませんように…」と願った、周防との運命的な出会い、運命的な再会だ。
糸子(M)「よりによって 一番会いたなった人に
手伝うてもらう事になってしまいました」
朝ドラ史上で初? の糸子と周防の "あれ" を描くのか
本作は未見だが、小原糸子のモデルとなった小篠綾子さんの生涯や逸話については書籍やインタビューで多少の知識はある。しかし、史実もご存じでない初見の読者さんもいるから、ネタバレにならな範囲で、今回の15分を見た私の驚きについて書いてみる。
正直、朝ドラで、この周防と言う男の登場を2回に分けて放送するとは思わなかった。周防の初めての登場時のインパクトは、今は亡き糸子の夫・勝と同程度の扱いだった。夫となる登場人物としては薄めだけど、印象付けには成功したパターン。
そして、勝は登場以降もあまり濃い目に描かれることはなく、むしろ大所帯の1人として描かれ、その後でグィっと描かれたのは退場直前の数回だけ。 この勝を前例として考えると、この周防なる男、登場直後では印象付けるが、次第に「糸子と3人娘の話」に移行していく可能性はある。
でも、この脚本家が、珍しくここまで周防を印象付けをするってことは、もしかして朝ドラ史上で初? の “糸子と周防の “あれ” を描くと言うことか?
今後1~2週間は目が離せなくなった
もしも本当に、糸子と周防の “あれ” を描くとなると、これまで描いて来たホームドラマの雰囲気が一気に変わる可能性がある。まあ、今回の15分間に限れば、単純に再会を強調したに過ぎないから、私の驚きが無駄に終わる見込みの方が大きい。
しかし、“あれ” を描かずして、ヒロインのモデルを小篠綾子さんに抜擢した意味が無いのも事実。終盤で裁断を一休みした周防と糸子のやり取りのシーン。2人とも、ちょっと顔がテカっていて、目を少しだけ潤ませたような表情を強調したカットを、ゆっくりとしたカメラの動きで捉えていた。
そこに、回想シーンで “おしゃれ” な洋服を着て歩く女性らに目を奪われる周防のカット。その後も、ミシンをいつも以上に逆光で飛ばしたり、周防の袖をまくった筋肉質の腕を光らせたりと、本作らしくなく、とっても意味深な映像が続いた。もちろん、糸子もいつも糸子の目ではない。
とにかく、朝ドラから昼メロになる可能性も秘めた、周防龍一の再登場。演者が綾野剛さんだけに、今後1~2週間は目が離せなくなった。
【第84回】かなり "異色" な15分間
本放送時は、2012年1月13日(金)。「13日の金曜日」と聞いて、妙なことが無ければ良いと願ったのだが、今回の15分間は、かなり “異色” な感じを受けた。
全体的には「奈津の再登場」に間違いは無いのだが、まず前回で新キャラの周防が再登場をし、「新章」を印象付けた直後に、突然の奈津。それも(予想通りに)変わり果てた “パンパン” の姿で。その上、玉枝まで再登場の予感。確かに奈津と玉枝は無関係でないが、物語上は玉枝と八重子の関係修復が描かれていない状態で?
週末に急展開のしわ寄せが来たのか
どうしたんだろう? 1週間の枠に捉われないのが良いところだったのに、今週はだいぶ前の1週間を前後編に分けるパターンに戻ったような。そのお陰で、今回が急展開のしわ寄せみたいになったとか?
糸子がモノローグでメッセージを言うなんて本作らしくない
それに終盤には本作には珍しいメッセージ性のある長いモノローグがあった。
糸子(M)「周防さん お宅が思てくれたとおりです。
うちは 夢を作りたかったんです。
戦争で受けた傷を忘れて新しく生まれ変わる。
そうゆう夢です。
服に託した うちの夢は 女の人らに届いたと思てます。
ほんでも 服は服です。知れてます。
ほんまに どん底におる人を助けたいと思たら 服とちゃう。
この 自分の手ぇしかないんや。
力を下さい。怖いけど…」
糸子「頑張りますよって」
これまで自分の今の感情を良く喋り過ぎる傾向のあった糸子ではあるが、視聴者にメッセージを言うことは少なかったような。なんか、今回は違和感だらけの15分間だった。
あとがき
これ、史実通りにヒロインの豪快っぷりを全部描くための、準備なんでしょうかね。だとすると、本作も残りが約2か月半ですから、土曜日あたりで、一気にまとめて、来週から一気に本格的な「新章」の始まりになるかも。そうなると期待して、次回を楽しみに待ちます。
最後に。前回の感想に 139回ものWeb拍手と数々のコメントを頂き、ありがとうございます。木曜日の第83回で周防の再登場に期待をさせて、金曜日で突然に奈津の話にするのは、流石に賛成出来ませんでした。別に土曜日でまとめなくても良いのに…
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/11561/
【これまでの感想】
第1週『あこがれ』
1,2 3,4 5,6
第2週『運命を開く』
7,8 9,10 11,12
第3週『熱い思い』
13,14 15,16> 17,18
第4週『誇り』
19,20 21,22 23,24
第5週『私を見て』
25,26 27,28 29,30
第6週『乙女の真心』
31,32 33,34 35,36
第7週『移りゆく日々』
37,38 39,40 41 42
第8週『果報者』
43 44,45 46,47 48
第9週『いつも想う』
49 50,51 52,53 54
第10週『秘密』
55 56,57 58,59 60
第11週『切なる願い』
61 62,63 64,65 66
第12週『薄れゆく希望』
67 68,69 70 71,72
第13週『生きる』
73,74 75
第14週『明るい未来』
76 77,78 79
第15週『愛する力』
80 81,82
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