カーネーション:再放送 (第15,16回・2018/4/23) 感想

連続テレビ小説「カーネーション」

NHK総合・連続テレビ小説『カーネーション』公式
第3週『熱い思い』 『第15,16回』の感想。


 私は本作を未見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


【第15回】
風邪でパッチ屋から帰らされ、寝ている糸子(尾野真千子)は弱気になる。しかし千代(麻生祐未)が「自分の力で好きなことをやりとげる糸子は偉い」と褒める言葉が聞こえ、元気を出す。翌日には風邪も治り、また張り切ってパッチ屋で仕事をする糸子。雑用をこなすことからも学ぶものがあると気づき、いつかミシンに触れる日が来ると確信する。その様子を見ていた店主・桝谷(トミーズ雅)は、夜間はミシンを使ってもよいと言う。

【第16回】
糸子(尾野真千子)がパッチ屋に来て半年。相変わらず雑用で終わる毎日。しかし皆が帰った夜、ミシンを使えるのが至福の時だ。まもなくパッチの裁断を教わり始めた糸子だが、祖父・清三郎(宝田明)が偵察に来て、その厳しさに衝撃を受ける。清三郎は糸子を高級パーラーに連れ出し、パッチ屋をやめて自分の紡績工場で好きなだけミシンを使うように誘う。4月、奈津(栗山千明)の思いをよそに、泰蔵(須賀貴匡)の祝言が行われる。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---

アバンタイトルとオープニング映像と主題歌が、とても心を打った!

感想に入る前に、一言。ご本人は気付かずに(だと思いますが、結果的に)ネタバレをコメントに書いている人が、多くて困っています。ホント、ネタバレは止めて下さい! 私以外にも、今回が初見で番組と感想を楽しみにしている読者さんがおられるので。ご協力、お願いいたします。

さて、感想。これまで、椎名林檎さんが歌う主題歌について、特に言及したことはありませんが、今回のアバンタイトルとオープニング映像と主題歌のマッチングがとても心を打った。空回りする糸子、映像の中の真っ赤なドレスを着た女の子の生き生きとした姿、そしてこの歌詞が…

♪小さく丸めた躯は今
♪かなしみ隠し震えて
♪命を表しているのね

全編の歌詞を読んでも、どこにも「カーネーション」と言う単語が登場しないこの主題歌こそ、全話を観終えると “主人公の生き様” を表していると言うことになるのだろう。
※ネタバレ、情報補完はご遠慮下さい。

娘の静子に言う千代のこの台詞が良い…

主題歌明け、糸子の長妹・静子が長女の糸子を何かと羨ましいと、母の千代に愚痴るくだりで、娘の静子に言う千代のこの台詞↓が良い…

千代「姉ちゃんは 偉いやん。
   やりたい事あったら 全部 自分で どないかしよる。
   どんだけ しんどうても 音ぇ上げへん」

千代は、女性が、糸子が男社会で働くことがどれだけ厳しいことかを理解していて、更に布団の中で聞き耳を立てている糸子のことも察して、ちょっと大きめの声で話す。麻生祐未さんの演技も丁寧だ。

アップの無駄遣いをしない良質なカット割り!

そして、場面が糸子に移ると布団から起きている糸子の背中に外光が当たって白飛び寸前。で、カットが切り替わって糸子の顔が見えると、思いの外、糸子の顔は暗めに映して、潤んだ瞳をキラキラと輝かせて見せた。

普通なら喜ぶ糸子の真正面のアップを入れたくなるが、敢えて “希望” を表す上手(画面右側)目線の糸子だけにして、次のカットは寝転んで画面右斜め上を見ている糸子にして、映像演出で “元気が出た糸子” を描いている。アップの無駄遣いをしない良質なカット割りだ。

善作の怒鳴り声を、いつもと違う役目にして笑いを…

演出も冴えているが脚本も負けていない。父の善作の決まり文句である「勉強やで。勉強しに行くと思え」の意味を、糸子が自分なりに咀嚼してサクッと改心。いつもなら前作の怒鳴り声は怒りか説教なのに、今回はお茶の間に笑いを誘う役目と、物語を前進させる役目を果たした。小林薫さんの多彩な芝居が活きた、楽しい場面だった。

糸子らしい "ポジティブ・シンキング精神" に嬉しくなった!

回を重ねる毎に、糸子の性格が見えて来るのが楽しい。で、今回はこんな糸子のモノローグの中に、糸子らしいポジティブ・シンキング精神を見つけて嬉しくなった。

糸子(M)「知恵ちゅうのは 増えていくばっかしのもんやし
     10年ちゅうのは 減っていくばっかしのもんや」

まだ、働き始めて僅かしか経っていないのに、母親から「偉い」と褒められ、父の言葉に我に返っただけで、この前向き姿勢。本作の初回放送は2011年10月だが、4月スタートの朝ドラだったら、入学や就職時期と重なって面白く見られたかも? いや、5月病の季節を前にした今にドンピシャな放送かも知れないぞ。

脚本と演出のタイアップの妙…

あらら。予想通りに店主の桝谷が “ええおっちゃん” になって、夜間はミシンを使って良いと言い出した。それを聞いた糸子の嬉しい笑顔。楽しい劇伴。活かすべき場面で活かした糸子のアップ。こう言うのが、脚本と演出のタイアップの妙だ。

才能ある者が、その才能を生かす道に進む物語が始まった!

その後の、夜の糸子の2年先輩の山口と糸子のやり取りも、単なるドラマの緩衝材的役割(緩急を付たりする)だけでなく、何気に山口よりも糸子の方がミシンの才能があることを描いたのが良かった。そして、そのことを糸子も認識していることも。

才能ある者が、その才能を生かす道に進む物語が始まった。まるで、本作のプロローグの終わりと、事実上の第1章の本格的な始まりが同時に来たような第15回(通常放送なら、第3週の水曜日)からちょうど半月過ぎた地点。見事な構成じゃないか!

【第16回】第15回は「事実上の第1章」の本格始動だった!

私が前回の感想で書いたように、やはり第15回は「事実上の第1章」の本格始動だったのが、今回の冒頭の時間経過で明らかになった。ウグイスの鳴き声もちょうど今にピッタリ。我が家でも昼間はウグイスの声が聞こえているのだ。

朝ドラは絶対に "急がば回れ" で、あるべき!

さて本編のこと。糸子の時間だけ経過させるのでなく、電気や車の時代、そして善作自身の変化も描いて、更にパッチ屋の先輩たちからも認められ始めたことも、しっかり描く。それも、面白おかしく、且つ主人公に共感出来るように丁寧に丁寧に描く。これが大事。朝ドラは絶対に “急がば回れ” だ。奇を衒うには才能と運が無いとダメなんだ。

糸子と清三郎のパーラーでのやり取りが愛おしい…

次は、糸子を偵察に来た祖父・清三郎が、糸子を高級パーラーに連れ出すくだりだ。パーラーのセットの色彩の美しさや花の配置、BGMの選曲も、実に高級パーラーって感じ。カメラワークもゆったりとさせて優雅な雰囲気を醸し出す。

しかし、外孫が可愛くてしょうがない清三郎らしく、厳しい修行などせずにパッチ屋を辞めて、自分の紡績工場で好きなだけミシンを使うように誘うと言う、意外な展開が優雅さとミスマッチで面白い。それをいとも簡単に断る糸子。孫の成長を喜ぶ清三郎。2人のこんな会話も愛おしい…

清三郎「親が どっちも あんなにアホやのに
    誰に似て そんな えらい事 言うねん 全く」
糸 子「おじいちゃん」
清三郎「そんな… 口まで 上手(うも)うなって…」

美しい和服姿の奈津を印象付けたラスト…

そして、ラストは前半で使ったウグイスを前面に押し出さず、椿の花と春の風と善作の謡「高砂」で、泰造の祝言を描いた。しっかりと季節感を描いて、更に美しい和服姿の奈津を印象付けたような第16回。恐らく、近い内に洋服姿の奈津が登場して、再び時間経過かな? いい感じで前進していると思う。

あとがき

第15回と16回は、結構物語が進みますね。いつまでもパッチ屋で修行している姿を描く訳にはいかないでしょうから、残り2回を使って第3週でパッチ屋は終わりのようですね。意外とここに来てテンポが良くて、見ていて気分が良いです。

最後に。前回の感想にも、100の大台を超えて 122回もの Web拍手と数々のコメントを頂き、ありがとうございます。皆さん、『半分、青い。』より、こちらの方が興味がおありってことなんでしょうか。でも、再放送の方が面白いのが事実なんですよね。

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【これまでの感想】
第1週『あこがれ』
1,2 3,4 5,6
第2週『運命を開く』
7,8 9,10 11,12
第3週『熱い思い』
13,14

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