スペシャルドラマ「黒井戸殺し」 (2018/4/14) 感想

スペシャルドラマ「黒井戸殺し」 (2018/4/14) 感想

共同テレビ制作・フジテレビ系・スペシャルドラマ『黒井戸殺し』公式
『原作・アガサ・クリスティー×脚本・三谷幸喜 夢のコラボ再び!野村萬斎演じる名探偵・ポアロが帰ってくる!映像化不可能とされた推理小説の金字塔を豪華出演者で実写化』の感想。
なお、原作のアガサ・クリスティー『アクロイド殺し』は既読。
また、「原作・アガサ・クリスティー×脚本・三谷幸喜」の前作、フジテレビ開局55周年特別企画として夜連続で放送した『オリエント急行殺人事件』(2015年1月11日・12日)は鑑賞済み。(第一夜の感想第二夜の感想


 昭和27年、日本の片田舎で唐津佐奈子(吉田羊)が死亡しているのが発見された。医師・柴平祐(大泉洋)は、検死のために唐津邸を訪れる。佐奈子には夫を毒殺した疑惑があり、柴の姉・カナ(斉藤由貴)は、佐奈子が夫殺害の罪にさいなまれ自殺したと推測する。
 柴の親友で富豪・黒井戸禄助(遠藤憲一)は、佐奈子に結婚を申し込んでおり、ショックを受ける。黒井戸は、姪・黒井戸花子(松岡茉優)、義妹・黒井戸満つる(草刈民代)、秘書・冷泉茂一(寺脇康文)、旧友・蘭堂吾郎(今井朋彦)らと食事をした後、柴に「佐奈子が夫殺しの件である男に脅されていると話していた」と明かす。
 そこへ佐奈子から遺書が届く。黒井戸は1人で読みたいといい、柴は屋敷を出る。そこで復員服の見知らぬ男(和田正人)と会い、不審に思いながら帰宅。すると、黒井戸が殺害されたと執事・袴田(藤井隆)から電話が。 部屋に入ると、黒井戸が背中を刺されて死んでいた。
 刑事・袖丈(佐藤二朗)が到着し、捜査開始。女中頭・来仙恒子(余貴美子)が、黒井戸の義理の息子・兵藤春夫(向井理)を村で見かけたと証言し、春夫に疑いが。春夫の婚約者である花子は疑惑を晴らそうと、柴家の隣に引っ越してきた不思議な男が、実は引退した名探偵・勝呂武尊(野村萬斎)だと思い出し、捜査を依頼したいと柴に相談。
 警部から全員が容疑者であると聞き、女中・明日香(秋元才加)を始め聴取すると不可解な事実が…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』
脚本:三谷幸喜(過去作/古畑任三郎シリーズ)
演出:城宝秀則(過去作/リーガル・ハイシリーズ)

脚色と演出の "原作の世界観の再現性の高さ" が秀逸!

原作は既読。で、最初に感じたのは、原作の世界観の再現性の高さ。特に脚本に於ける時代設定を現在にせず原作に近くしたこと。最近の古き良き小説の実写ドラマ化で失敗するのは、時代設定を現代に書き換えるパターン。中でも IT関連部分が格段に異なるから、どうしても違和感や不具合が生じてしまう。その点で本作は成功した。

また、演出的、映像的に屋外ロケ地選びのセンスの良さなどを含めて、まるで往年の横溝正史映画のような世界観を引用して、脚本の世界観を具現化した。まず、これらは褒めるべき部分だ。

シリアスとコミカルの両刀使いの芸達者な配役の面白さ!

続いて感じたのは、キャスティングの面白さ。そもそも、主人公である名探偵・勝呂武尊をあの野村萬斎さんが、更にあの独特な口調で再現するのだから、脇役も個性でぶつかることが出来ないと意味がない。その意味では本作の脚本家が三谷幸喜氏であることも相まって、シリアスもコメディも巧みに演じられる芸達者な豪華な俳優陣が揃えられた。

むしろ、いつ佐藤二朗さんや藤井隆さんがアドリブをやりやしないかハラハラしつつ期待したが(藤井さんはナンダカンダ風のサービスカットはありました!)、全員が最後まで見応えのあるシリアスな芝居で演じ切った。寺脇康文さんや今井朋彦さんの癖が薄まってしまったのだから、大成功と言うべきだろう。

あとがき

原作既読なので、ストーリー展開についての感想は敢えて避けました。しかし、全体的には三谷幸喜さんの “アガサ・クリスティ愛” がリスペクトと言う形になって、ギュッと詰まった良作だったと思います。特に、日本を舞台にした以外は出来る限り原作に忠実な脚色をされていたのは素晴らしかったです。

まっ、原作『アクロイド殺し(原題:The Murder of Roger Ackroyd)』を『黒井戸殺し』と言う邦題にしたのを知った時点で、三谷幸喜さんの圧勝なのは想像出来ましたが。3時間10分超は少し長かったですが、終盤の1時間以上の謎解きは見応えがありました。

ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ くる天-人気ブログランキング


   

★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) アガサ クリスティー
オリエント急行殺人事件 ブルーレイBOX [Blu-ray] 野村萬斎
オリエント急行殺人事件 DVD-BOX 野村萬斎


★本家の記事のURL →  http://director.blog.shinobi.jp/Entry/11241/


【2018年のスペシャルドラマの感想】
日曜プライム ドラマスペシャル「探偵物語」 (2018/4/8) 感想
ドラマ特別企画「がん消滅の罠~完全寛解の謎~」 (2018/4/2) 感想
東京センチメンタルSP~御茶ノ水の恋~ (2018/3/30) 感想
テレビ東京 春の開局記念ドラマ「ミッドナイト・ジャーナル 消えた誘拐犯を追え!七年目の真実」 (2018/3/30) 感想
アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル 第二夜「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」 (2018/3/25) 感想
アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル 第一夜「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」 (2018/3/24) 感想
特集ドラマ「スニッファー 嗅覚捜査官 スペシャル」 (2018/3/21) 感想
日曜ワイド「越後純情刑事・早乙女真子」 (2018/2/28) 感想
NHKスペシャル 未解決事件「File06 赤報隊事件 戦慄の銃弾 知られざる闇 1夜目:実録ドラマ編」 (2018/1/27) 感想
ドラマスペシャル 白日の鴉 (2018/1/11) 感想
新春ドラマスペシャル 娘の結婚 (2018/1/8) 感想
DOCTORS 最強の名医 新春スペシャル (2018/1/4) 感想
新春ドラマスペシャル「都庁爆破!」 (2018/1/2) 感想

関連記事
スポンサーサイト

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

黒井戸殺し

昭和27年、日本の片田舎で唐津佐奈子(吉田羊)が死亡しているのが発見された。医師・柴平祐(大泉洋)は、検死のために唐津邸を訪れる。佐奈子には夫を毒殺した疑惑があり、柴の姉・カナ(斉藤由貴)は、佐奈子が夫殺害の罪にさいなまれ自殺したと推測する。柴の親友で富豪・黒井戸禄助(遠藤憲一)は、佐奈子に結婚を申し込んでおり、ショックを受ける。黒井戸は、姪・黒井戸花子(松岡茉優)、義妹・黒井戸満つる(草刈...

三谷幸喜氏脚本 SPドラマ「黒井戸殺し」

キャスティングも豪華で、よく合ってたし、セットも凝っていて贅沢。余貴美子、草刈民代、向井理、佐藤二朗、和田正人が三谷作品に初参加。三谷作品の常連と言える松岡茉優、秋元才加、寺脇康文、藤井隆、今井朋彦、吉田羊、浅野和之、斉藤由貴、遠藤憲一と、眺めてるだけでキラ星のようただ、ミステリーとして、よくできていた分、ストーリーは書けないのが残念無念脚本家・演出家の三谷幸喜氏がミステリーの女王アガサ・ク...

コメント

コメントを残す

Secret

※なお、送られたコメントはブログ管理人が承認するまで公開されません。
※また、当blogの「コメント,トラックバック&リンク・ポリシー」に基づき、管理人が不適切、不適当、不愉快と感じたコメントは非公開、または予告無く削除します。

楽天市場PR

TB送信について

一部のブログサービス宛に、FC2からトラックバックが届かないケースが発生中。
ご迷惑とは存じますが、SeesaaブログからもTB送信させて頂きます。

最新記事

PR


カテゴリー+月別アーカイブ

 

検索フォーム

PR