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半分、青い。 (第12回・4/14) 感想

連続テレビ小説「半分、青い。」

NHK総合・連続テレビ小説『半分、青い。』公式
第2週『聞きたい!』 『第12回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


鈴愛(矢崎由紗)の片耳失聴が宣告されて以来、日に日に落ち込み、弱っていく晴(松雪泰子)。和子(原田知世)をはじめ周りの人たちはそんな晴を気遣うが、一向に元気になる気配はなかった。鈴愛は律(高村佳偉人)と共同制作したあるものを、晴や家族に披露する。それは、聞こえなくなった左耳の中で広がる楽しい世界を表現したものだった。時はたち、1989年。鈴愛(永野芽郁)と律(佐藤健)は高校三年生になった……。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

どうしても脚本と演出の詰めの甘さを感じてしまう…

決して悪いとは思わないのだが、現在『夕ドラ』枠で再放送中の『カーネーション』と、また『カーネーション』と同じ田中健二氏が演出を担当している朝ドラとして見比べてしまうと、どうしても脚本と演出の詰めの甘さを感じてしまう。これまでは、かなり小さなことだから書かずに来たが、子役編が終わったのを期に書こうと思う。

脚本が、二人の母親にスポットを当て過ぎ!

1つは、脚本上で、あまりにも二人の母親にスポットを当て過ぎていやしないかってこと。確かに以前、母親同士が腹を割って話せる関係は良いと書いた。でも、それは現実的な要素も含まれる。例えば、今回なんて約7分間も割いて、母親同士の行ったり来たりを描いていたが、本当に必要だったろうか?

なぜもっと前に「左耳のこびと」を映像化しなかった?

もう1つは、演出上で、なぜ鈴愛の左耳の違和感をもっと映像化してこなかったのかってこと。本来なら今回の「ゾートロープ(回転のぞき絵)」ほど大袈裟ではなくても、晴(宇太郎もか?)には、鈴愛の左耳の違和感が “聞こえないこと以外にもある” ことを、「こびとの絵」とは違う方法で感じているような描写が、以前にあって良かった。

あれば、今回の序盤で描かれた晴の和子への憤りが、視聴者に痛いほど通じたはずなのだ。だから、それをせずに母親たちばかりを描いて、二家族同時に「回転のぞき絵」を見せたのは順序が逆ではないかと思うのだ。

鈴愛の左側の、演出の扱いのブレも気になる…

違うと思う点は他にもある。それこそ揚げ足取りか、重箱の隅を突つくようなものかも知れないが。それは演出上での、鈴愛自身の左側(左耳の側)の扱いのブレだ。

律は、ず~っと鈴愛の右側にいる! それが律の優しさ!!

例えば、今回のアバンタイトルでは、鈴愛の右側に律がいた。律は鈴愛の右耳に話し掛けていた。その事によって、律が子どもながらに鈴愛の左耳を気遣っていることが、じんわりと皆さんにも伝わったはずだ。

その後の工作の場面でも「回転のぞき絵」のお披露目の時も、律はずっと鈴愛の右側にいた。これが “律の台詞では表現できない優しさ” なのだ。

晴は、いつも鈴愛の左側にいる! どうして?

でも、鈴愛が晴と添い寝をする場面で、晴は鈴愛の左側にいた。もしも私が演出家だったらと妄想してみると、私なら鈴愛が独り寝が寂しいから添い寝に来たと捉えて、鈴愛は右耳でしっかりと晴の存在を感じたいと想像し、鈴愛の右耳を晴に近づけてあげたい。そして、添い寝をさせてあげたいと考えるが…

添い寝の場面は、"真ん中が鈴愛の"川の字" が良かった…

それに映像的には、今回位は晴と宇太郎の布団をくっつけて、真ん中を鈴愛にして川の字で寝るなんて言うのも良かったと思う。また、添い寝の最後に晴がギューッと鈴愛を抱きしめるが、それこそ右耳に話し掛けた方が良かったのでは?

そして、翌朝のおにぎりの時も右に立っていた。どうも晴が鈴愛の左耳の意識がどうなっているのか一定しないのが気になるのだ。晴が常に鈴愛の左側に立つ理由があるならば、それを描いたらどうだろう? 左側をかばってるとか。もちろん、台詞でなく、さりげない仕草で。

高3になった鈴愛の左右の扱いも辻褄が合わないような…

また、鈴愛役が永野芽郁さんに変わったあとも、鈴愛に声を遠くから投げ掛ける女子高生は鈴愛の左側からやって来た上に、その声に鈴愛が即座に反応した。右側にいた律なんて気配まで感じていたのだから、何となく辻褄が合わなくないか?

細かいことを言うようだが、鈴愛の左の片耳失聴が改善しない病なら(今回の序盤で、晴が律の喘息とは違い、鈴愛の片耳失聴は治る見込みがないようなことを言っていた)、もっと分かり易い演出で鈴愛の左の片耳失聴を映像化すべきと思う。そして、演出を統一すべきとも思う。そして、脚本家もそれを意識すべきだと思う。

あとがき

12分頃、雨が降る中で鈴愛が立っているシーンがありました。画面が鈴愛の背後から右耳のアップになった時、効果音の雨音がR-ch(右側のスピーカー)だけになったんです。ヘッドホンでこの場面を聞くと、「右側だけ雨降っとる!」と言った鈴愛を疑似体験できたのです。

こう言う細かな音響演出をやれるなら、どうしてもっと簡単なことをやれないのかと思ってしまうのです。

また、前回の感想に、98回ものWeb拍手や数々のコメントを頂き、ありがとうございます。今回は、ちょっと厳しい見解を書きました。いや、悪くないんですよ。それなりに面白いのは前回までと一緒。ただ、今週の演出担当の田中健二さんならもっとやれるはずです。だから脚本も、もっとしっかりと書き込んで欲しいです。鈴愛と、鈴愛を思う律の物語を…

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【これまでの感想】
第1週『生まれたい!』
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連続テレビ小説『半分、青い。』第12回

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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