映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(日本語字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 最高機密文書(日本語字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし
映画 『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書(日本語字幕版)』公式)を本日、劇場鑑賞。
採点は、★★★★(最高5つ星で、4つ)。100点満点なら75点にします。

【私の評価基準:映画用】
★★★★★  傑作! これを待っていた。Blu-rayで永久保存確定。
★★★★  秀作! 私が太鼓判を押せる作品。
★★★☆☆  まあまあ。お金を払って映画館で観ても悪くない。
★★☆☆☆  好き嫌いの分岐点。無理して映画館で観る必要なし。
☆☆☆☆  他の時間とお金の有意義な使い方を模索すべし。




ディレクター目線のざっくりストーリー

ベトナム戦争が泥沼化している1971年、アメリカでは反戦ムードが高まっていた。国防総省(ペンタゴン)はベトナム戦争は客観的な調査と分析を記した膨大な文書を抱えていたが、その一部がニューヨークタイムズにスクープされる。

ライバル紙に先手を打たれたワシントン・ポスト紙は、アメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)が残りの文章を独自に入手し、全容を公表しようと奔走する。しかし、それはニクソン大統領率いる政府を敵に回してまで記事にすることを意味していた…

約1年間で作り上げたタイムリーな骨太政治ドラマ!

本作は、ベトナム戦争の時に政府が隠蔽した機密文書を公表しようと奔走した新聞記者たちの姿を描いた社会派サスペンス映画だ。

「ペンタゴン・ペーパーズ」とはアメリカ国家最高機密文書で、アメリカ政府とルーズベルト、ケネディ、B・ジョンソン、そしてニクソンの4代の歴代大統領が、ベトナム戦争で勝利への見込みが無いことを知りながら、それを隠したまま米軍がベトナム戦争の泥沼に引きずり込まれたことが記された機密文書のこと。

政府と大統領が屈託した隠蔽工作とは恐ろしいが、リアルなアメリカ現代史だ。そして、スティーヴン・スピルバーグ監督は、現トランプ政権誕生をきっかけに、本作の政策を決意し、スピルバーグ自身も「最も短期間で完成した」と約1年で本作を完成させたそうだ。その意味では、骨太の政治ドラマが実にタイムリーな作品に仕上がった訳だ。

周知の事実の映像化に、フェミニズムを取り入れたのがスゴイ!

スピルバーグ監督贔屓の私だから言う訳ではないが、彼が本作でスゴイのは、誰もが知るこの案件がのちのウォーターゲート事件の引き金になった事実を、タイムリーに映像化しただけに留まらなかったことだ。

政府や大統領の権力や圧力に負けず、真実を公表すると言う新聞記者の魂を貫いて、報道の自由を勝ち取ったジャーナリストたちの姿を描くのだが、秀逸なのは、物語の主軸にアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)を起用したこと。

そのことで、作品に当時のフェミニズム(女性主義)を取り入れて、政治とはまた一味違った切り口から当時のアメリカ実情を描写したことだ。有能だった父と亡き夫の後継者として無能扱いされた彼女が、政府相手に闘うまでになる成長物語が実にドラマチックなのだ。

弱者への優しい眼差しを持つ巨匠スピルバーグの逸品!

そして、その女性経営者グラハムを演じるメリル・ストリープが良い。常に抑えた演技で内側では燃えているが表面上には見せない1人の女性を見事に演じ切り、最後のグラハムの英断が米国だけでなく世界の歴史を変える瞬間を我々に魅せた。

報道の自由を守り抜く力強い作品であると同時に、弱者への優しい眼差しを持っている巨匠スピルバーグらしい作品だ。

あとがき

常に抑えた演技で内面は燃えているが外にそれを見せない女性経営者をメリル・ストリープが好演して、彼女の勇気ある英断が米国、のちに世界の歴史を変える瞬間を見事に描いた骨太の社会派サスペンス映画。大量の字幕を読む点は好みが分かれるでしょうが、米国でタイムリーな本作を、今の日本政府と役人に重ねて観るのも面白いです。

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ペンタゴン・ペーパーズ 「キャサリン・グラハム わが人生」より


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