映画「パディントン2(日本語字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし

※なお、前作の映画『パディントン』は鑑賞済み(感想記事)。

ディレクター目線のざっくりストーリー
南米ペルーの奥深いジャングルからイギリスの大都会ロンドンのパディントン駅近くのブラウン一家と幸せに暮らしている真っ赤な帽子を被った小さな紳士・パディントン。彼は、町中に元気とマーマレードを振り撒き、町の人気者になっていた。
彼は、ペルーにいる命の恩人で大好きなルーシーおばさんの100歳の誕生日プレゼントを探して、骨董品屋で素敵な飛び出す絵本を見つける。絵本代を稼ぐために窓拭きのアルバイトを始めるが、ある晩その本が盗まれてしまい、あろうことか彼が犯人として逮捕されてしまう。
ルーシーおばさんの誕生日までには、何としても刑務所の中のバディントンの無実を証明しなければならない。と、塀の外のブラウン一家が真犯人探しを始めるが…
"紳士過ぎる" クマの "パディントン" が大活躍するファンタジー
長年世界中で愛されている、マイケル・ボンドの児童文学「くまのパディントン」の実写映画化『パディントン』の3年後を描く続編。ちょっぴり間抜けだが、誰に対しても親切で礼儀正しく、挨拶と感謝を忘れない “紳士過ぎる” クマのパディントンが大活躍するファンタジー映画だ。
『ハリー・ポッター』シリーズなどのプロデューサー、デヴィッド・ハイマンが製作を手掛け、脚本・監督のポール・キング、パディントンのボイスキャストを務めたベン・ウィショーら前作のメンバーも再結集。新たに、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』などのヒュー・グラント、『ヒットマンズ・レクイエム』などのブレンダン・グリーソンも参加。
パディントンの世界へ素直に飛び込める "前作超え" のクォリティー!
前作が、原作の世界観を壊さずに新鮮さを加えたVFXが生み出したクマの意匠の素晴らしさ、パディントンとブラウン一家の強い絆の物語、あちこちに盛り込まれる英国流の上質なユーモアで、笑ったり泣いたり感動したりの繰り返しで、鑑賞前の私の予想を良い方に大きく裏切ってくれた。
そして、今回も「続編は大丈夫か?」との私の不安を大きく裏切り、“前作超えの仕上がり” を魅せてくれた。とにかく、あのVFXが生み出したパディントンが、完全にスクリーンの中で生きているのだ。不自然さも全くない。だから、パディントンのいる世界に素直に飛び込んで行けるのだ。
「飛び出す絵本」の世界にパディントンが入り込むシーンは圧巻!
映像的な工夫も前作超えだ。序盤での「飛び出す絵本」の世界の中にパディントンが入り込むCGが見とれてしまう程にお洒落! ページめくりとシーン変化の演出のセンスの良さを見るだけでも、劇場に足を運ぶ価値がある。
大人も楽しめる芯の通った極上の英国映画に仕上がった!
また、チャールズ・チャップリンの映画『独裁者』でのヒゲそりシーンや、同じく映画『モダンタイムス』での時計台のオマージュなどから見えて来る、チャップリンの映画に通じる、如何なる状況(本来好ましくない状況)にも笑いを添えたり、自分自身も笑いの種にすると言った英国流のユーモア。
それが、今作でもパディントンとブラウン一家の良好で強い絆の重要な要因として描かれており、一見子ども向きの映画に見えるが、実は大人も楽しめる芯の通った極上の英国映画に仕上がっているのも良かった。
あとがき
ちょっぴり間抜けですが誰に対しても親切で礼儀正しく、どんな時でも挨拶と感謝を忘れないパディントンは、無実の罪で刑務所に入れられてもふて腐れずに、周囲の人たちの心を和ませようとします。だから、家族や仲間から助けられるし、自身のピンチも乗り越えられる。1人で、カップルで、家族で、寒い冬にほんわかした癒しが貰える映画です。
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