わろてんか (第77回・1/4) 感想

連続テレビ小説「わろてんか」

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』公式
第14週『みんなの夢』 『第77回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


てん(葵わかな)は隼也(南岐佐)ととわ(辻凪子)の行方が分からず不安を募らせるが、伊能(高橋一生)が二人を見つけてきてくれた。とわは踊りができず乙女組の足手まといになるのが怖くて逃げ出したという。それを聞いた藤吉(松坂桃李)が乙女組を解散すると口にするが、風太(濱田岳)や娘たち四人とも、稽古を続けて安来節で高座に上がりたいと頼み込む。てんは隼也が、とわと一緒に家出した理由を伊能から聞かされ驚く。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

総集編(90分間)より長く感じた、3分間のアバンタイトル…

年末に放送された90分番組の『わろてんか 総集編(前編)』の内容が、予想以上にサクサクと進んで、改めて本作の半端無い順風満帆さに感心したからだろうか 少々大袈裟かも知れないが、正月最初の本放送に於ける3分以上のアバンタイトルが、どんなに長く感じただろうか。これで年明けから大量の無駄話の合間に肝心な事が描かれるのが間違いなくなった。

紅白歌合戦も話題の中心は『ひよっこ』ばかり…

それにしても、大晦日に放送された『紅白歌合戦』での『ひよっこ』の演出は、桑田佳祐ファンの贔屓目を引き算しても、とても手の込んだ凝った演出になっていた。一方の『わろてんか』は椎名林檎さんも好きで見ていたと言う『カルテット』のメンバー高橋一生さん、吉岡里帆さん、松たか子さん人気に完全におんぶに抱っこ。

おてんちゃんは登場したが、藤吉の出番は無し。もう少しNHKも盛り上げてやっても良さそうな気の毒な思いすらしてしまった。そんな本作への思いで観始めたのだが…

せめて、王道&基礎的な演出は期待したい!

クレジットには、演出は先週と同じ演出歴20年の東山充裕氏と、先週から本作担当の中泉慧氏(過去作不明)のコンビとあった。従って後輩を指導しながら…と言うことのようだ。従って斬新な演出は期待できないが、王道&基礎的な演出は期待したいがどうなるか?

今回には「主人公に纏わる最大の問題」が隠れている…

成長した隼也の顔だって似たような子役が10人並んだら見分けがつくか不安なのに、安木節の衣装をを脱いだ田舎娘を「安来節乙女組」の一員・とわと気付いたのが主題歌明けだったのは私がボケているからだろう。年明けの第1回なのだから、テロップ1つ入れるだけで「丁寧」と言う印象になるのに…

もちろん、前回との繋がりを考えれば、「隼也の母」と「乙女組のお母ちゃん」を重ねて描いている意図は分かるし、“母親への寂しさ” を通して主人公の気持ちを描こうとしているのも、物語としては間違っていない。間違ってはいないが、この第77回にはここ最近描き始めた「主人公に纏わる最大の問題」が隠れている…

事前に必要な描写を入れておく配慮や知恵を怠るから…

それが、“主人公の母心” の描き方の偏りや違和感だ。本作の現状では「隼也」と「乙女組」に対する、2つの “主人公の母心” が描かれている(ことになっている)。しかし、これまた残念且つ自業自得なことに、主人公が「母」を口にする度に、隼也を苦労して育てて来た主人公の記憶が無い。どう探しても見当たらない。

そりゃそうだ。子守り係を雇って丸投げしていたのが主人公だから。だから、むしろ今回のエピソードを作って、隼也に対する “主人公の母心” を描く意図だろう。でも、こんな泥縄構成で脚本を書いてもダメなのだ。だって、乙女組の世話をしている主人公の映像が浮かばない(アバンで、鍋料理を作ってはいたが)のだから。

言うまでも無く、乙女組の世話は監督である風太の役目なのだが、もっと日常生活の世話係的な役目をもっと主人公に分け与えて、且つしっかりと描いていれば、今回のエピソードなんて意外と “いい話” に仕上がった可能性はあるのだ。

しかし、事前に必要な描写を入れておく配慮や知恵を怠るから、2つの話が重ならない。そしてハッキリ言おう。「結果的に中盤の伊能の見せ場を作るための家出騒動だったの?」と思わせてしまうのだ。そう捉えるつもりは微塵も無くても。更に、このまま夜の街に消えていく伊能の背中に主人公が幾度もお辞儀をして終わればマシだったのに…

藤吉に喋らせる「後始末の下手さ加減」には驚きより落胆

10分過ぎからの「後始末の下手さ加減」には驚くばかりか、落胆しかない。折角、伊能の言葉で我に返った主人公がいるのだから、その主人公を上手に活用して家出騒動の後始末をするべきだった。なのに、わざわざ放任子育て中の藤吉が、あのボソ声で隼也を説得し始めた。

流石の隼也も手をもじもじさせて「父ちゃん、今さら何言ってんの?」と私の気持ちを見事に代弁してくれたのには天晴を送りたいが、結局は劇伴の音量は大きいし、藤吉の言い分は字幕頼みだし、主人公のアップも意味不明、ミカンも唐突。もうちょっと “夫婦らしさ” が描かれていれば脳内補完も出来るのだが、配慮や知恵を怠っているからそうも思えないし…

個性の欠片も無い台詞に「成長」を盛り込んでもダメ!

今回の感想の冒頭で書いた「主人公に纏わる最大の問題」に関連することだから、最後に書いてみる。今回の終盤で隼也の家出騒動が一件落着したそんな夜に、脚本家がまた無責任にこんな↓会話をぶち込んで来た。「成長」と言う単語は、この主人公夫婦に最も無縁で最も描写不足の部分なのに・・・

てん「あの子がいてるさかい
   親のうちらも成長できるんやなて つくづく感じましたわ」 藤吉「そやな。まだまだ 俺らも成長せなアカンな」

こんな既視感(既聴感?)ありありな台詞に、「成長」を軽々に盛り込んでは、付ける薬が無いとは正にこのこと。私、この15分間の作品に放送時間の何倍も時間を掛けて感想を書く程、愚痴りつつも、好意的に解釈をして観ているつもり。だが、脚本家が無責任に話を交錯させ、演出家が雑に映像化するから、ストーリーがどんどん見えなくなっている…

隼也のために、心に残るエピソードに仕上げるべきだった!

隼也役も間もなく成田凌さんに交代し、恋人のつばき(水上京香)も登場して…と言う展開が既に発表されているのだから、今回の隼也の母親への気持ちや、芸人に対する思いは、しっかりと視聴者の心に刻み込む必要があったはず。「チョコ衛門」よりも、遥かに好印象な記憶になるよう作るべきだったと言わざるを得ない。

あとがき

天下のNHK様のプロのスタッフに言うのもおこがましいが、受信料を支払っている一顧客として言いたい。ホームシックの田舎娘と芸人たちに母ちゃんを奪われたと勘違いした息子の家出騒動を、乙女組のお母ちゃんとしてと、隼也の母親として、伊能の助言のおかげで大団円に主人公が解決するお話なんて、簡単に作れるでしょ?

そんなことも出来ずに、伊能の出番作りだとか、風太とトキの関係の引っ張り過ぎとか、やっている場合でないと思いますが。

最後に。前回の感想に 88回ものWeb拍手やたくさんのコメントを頂き、ありがとうございました。年明け最初の放送にちょっぴり期待したのですが、無残にも裏切られてしまいしました。あと3か月市長を続けられるか、暗雲が立ち込める朝となりました。
今年も、よろしくお願い致します。

★「北村(藤岡)てん」のモデル「吉本せい」のについて書かれた本の感想
[読書] 笑いを愛した吉本せい - 吉本興業創業者の波乱万丈記 (洋泉社) 感想
[読書] 吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉 (坂本 優二/著・イースト・プレス) 感想

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連続テレビ小説 わろてんか Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 わろてんか 上
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【これまでの感想】
「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)

第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45 46 47 48
第9週『女のかんにん袋』
49 50 51 52 53 54
第10週『笑いの神様』
55 56 57 58 59 60
第11週『われても末に』
61 62 63 64 65 66
第12週『お笑い大阪 春の陣』
67 68 69 70 71 72
第13週『エッサッサ乙女組』
73 74 75 76
第14週『みんなの夢』

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