わろてんか (第72回・12/23) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第12週『お笑い大阪 春の陣』
『第72回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
てん(葵わかな)と藤吉(松坂桃李)は寄席3軒のうち2軒を売り払うしかない状態に追い込まれた。寺ギン(兵動大樹)が寄席を買い取ると押しかけて来るが、そこへ大勢の芸人を従えた風太(濱田岳)が現れる。オチャラケ派芸人総勢150人を北村笑店で雇って欲しいと頼み込む風太に、寺ギンは芸人全員が借金を返済するまでは自由にさせないと言い放つ。さらにそこへ文鳥(笹野高史)が現れ、両者の対立は一触即発の雰囲気になる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回に限るが。お世辞抜きに悪くない!
「もう、今回が最終回で良いじゃないか! 」なんて意地悪は言わない。素直に、この3か月さえ無ければ、なんと無く良い感じに進んで来た今週『お笑い大阪 春の陣』の締め括りとして、今回に限るがお世辞抜きに悪くない。
もちろん、「何となく」が大前提ではあるが、急に悪人化した寺ギン、寺ギンに反抗した風太、風鳥亭の看板である団吾と、なかなか良い感じに回収した15分間になっていたと思う。
だって脚本家が書かないのだから、無い物ねだりは無駄!
だから無い物ねだりは止めると言う意味でも、信用や、へそくりや、芸人は家族なんて部分は、殆ど後出しジャンケンなのは、ご愛敬と片付けても良かろう。だって、思い付きばかりの脚本家が描くのを待っていたって、描かれるかどうかなんて保証は無いのだから。
今週は、良かったことが3つある!
とにかく、今週、特に今回で良かったことが、3つある。
1つ目は、主人公のキャラが立って来たこと!
1つは、主人公のキャラクターが明瞭になってきたこと。まだまだ不明瞭ではあるが、藤吉が顔の広さで次々と寄席を買い増やす社長、主人公は北村笑店の経営を巧みに切り盛りする経理責任者と言う、史実に近い夫婦の役割分担に近づいて来たのは良いことだ。だって、創作(フィクション)できないなら、史実をなぞるのが賢明だから。
2つ目は、心なしか藤吉の台詞が減ったこと!
2つ目は、1つ目とも関連するが、藤吉の台詞が、心なしか減ったこと。そりぁ主人公の台詞が増えれば、藤吉の台詞が減るのは当然だし自然なことだ、それに、今回を見れば、主人公がきちんと役割を果たせば、藤吉は外で働いて帰って来るだけで済むのだ。藤吉の出番を減らして主人公を前に出すこともできると言う訳だ。
最後は、新人女優がヒロインを演じる朝ドラに見えること!
そして、3つ目と言って良いか判断に迷うが、今週から新人女優がヒロインを演じる “本来の朝ドラらしく” なってきたことだ。
これは推測にすぎないが。この3か月間、主人公のキャラクターが中途半端だったせいもあろう。大人の事情もあったろう。なぜか主人公のキャラクターを研ぎ澄ませることをせずに、藤吉、いや藤吉の中の人の人気頼みに舵を切ったのが、間違いだったと思う。
だって期待の藤吉が、ボソ声で字幕無しでは内容が理解できないし、理解できたらできたで “人でなし” だったから。今思えば、無理に藤吉を前に出さずに、最初から主人公を前に出していたら、新人女優なら多少の滑舌の悪さも、無表情も我慢できたのだ。
NHKに提案! 今こそ藤吉を後退させ主人公を前に出せ!
そこで、NHKに提案。このタイミングで藤吉をグッと後退させて、主人公を前に出し続けてはどうかってこと。
だって、史実に基づくなら、遊び人で芸事が好きで顔だけは広い夫が次々と寄席を買って増やし、その後始末とは言わないがアイデアと気転の良さで「笑いの王国」を作り上げた妻の物語になるのだから。
だから藤吉は「また、買うて来たで」だけで良いのだ。あとは、主人公と番頭の風太が切り盛りするすれば良いだけの話。さて、NHKにこんな大英断ができるか?
あとがき
予告編の「安来節」も史実からの引用ですね。まあ、思い付きで名な騒動を作られるよりはマシですが、問題は史実に則ると、夫は若くして亡くなり、弟たちと「笑いの王国」を作り上げるので、藤吉が本当に出番が無くなっちゃう。まさか、藤吉も退場させるか?
最後に。前回の感想に 57回ものWeb拍手やたくさんのコメントを頂き、ありがとうございました。放送開始前は大の苦手な葵わかなさんでしたが、最近は藤吉の中の人より頑張って演じてる姿が中々良いなと思います。まだまだですが、新人さんですから多めに見られます…
★「北村(藤岡)てん」のモデル「吉本せい」のについて書かれた本の感想
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吉本せい お笑い帝国を築いた女 (中経の文庫)
吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉
連続テレビ小説 わろてんか Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 わろてんか 上
NHK連続テレビ小説「わろてんか」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)
第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45 46 47 48
第9週『女のかんにん袋』
49 50 51 52 53 54
第10週『笑いの神様』
55 56 57 58 59 60
第11週『われても末に』
61 62 63 64 65 66
第12週『お笑い大阪 春の陣』
67 68 69 70 71
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