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明日の約束 (第10話/最終回・2017/12/19) 感想

明日の約束

関西テレビ制作・フジテレビ系・『明日の約束』公式
第10話/最終回『辿り着いた死の意味…母に告げる決断』の感想。


吉岡家を訪れた日向(井上真央)は、真紀子(仲間由紀恵)が圭吾(遠藤健慎)の部屋で不穏な動きをしていることに気付く。圭吾が人生の全てだったと言い、圭吾の自殺は自分のせいなのかと嘆く真紀子。そんな真紀子に、日向は自分と母・尚子(手塚理美)との関係を明かす。学校では、教師も生徒もそれぞれ新しい道を歩き出そうとしていた。そんな中、日向は本庄(工藤阿須加)との会話をきっかけに改めて尚子と向き合うことを考える。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

最後まで "好みが分かれる作風" を貫通した事に拍手!

最後の最後まで、ブレることなく “好みが分かれる作風” を貫き通したと言う意味では制作陣に拍手を送りたい。では、その “好みが分かれる作風” とは何なのか? 視聴者を煽り続け熱烈なファンをずっと釘付けにしつつも、一番肝心な主人公・日向と日向の母との関係のオチの解釈すらも、視聴者に丸投げして終わったこと。

「人間の死」と言う究極のテーマに惹き込まれるのは当然

前述↑は決して悪い意味ではない。これまでの本作に対する私の感想を読めば、かなり好意的な解釈をしながらも応援してきたことでご理解頂けると思う。描いて来たテーマは「人間の死」と言う究極なもので、それも「高校生の死」であるから、興味関心があれば、作品の世界に惹き込まれるのは当然だ。

有名無名に関わらず、ほぼ完ぺきなキャスティング

更に香澄役以外は、主役の井上真央さんを始め、大人だけでなく高校生や中学生の脇役に至るまで有名無名に関わらず、今が旬の演技が出来る演技者を集めたほぼ完ぺきなキャスティング。お蔭で心の動揺する場面も良い意味で、よりドラマチックに描写された。この「作り込み過ぎ感=好みが分かれる作風」だったかなと。

関テレ制作の火曜9時枠は、今後も独自路線で進んで欲しい

まあ、「視聴率の高さ=作品の質の高さ」でないことは、常に当blogで言っているし、多くの視聴者に支持される方が良いに決まっているが、万人向けのドラマばかりの世の中画はつまらない。そんなことを考えると関西テレビ制作の火曜9時枠は、今後も独自路線で進んで欲しいと願わざるを得ない。

吾の父だけ十字架を背負っていない最終回が心残り…

感想の冒頭で、一番肝心な主人公・日向と日向の母との関係のオチの解釈すらも、視聴者に丸投げして終わったと書いた。それが、日向が母・尚子に書いた置手紙の最後の2行に書かれたこの文章↓のことだ。

明日の約束
「私は、私のために生きていきます」

確かに、学校も辞め、婚約者とも別れた日向の選択肢としては「母親からの脱却」しか選択肢が無かったと思う。しかし、本作に於いて最も最初に「私は、私のために生きていきます」を具現化して逃げたのは圭吾の父・正孝なのだ。圭吾の死のきっかけのきっかけは正孝だったかも知れないのに。

なのに、本作は正孝の生き方、生き様、今の姿を曖昧のまま終わらせてしまった。「圭吾の死」に大なり小なり関わり心や体を痛めた数多くの登場人物が描かれたのに、圭吾の父だけ描写不足。いじめから逃げるのは悪くない。自分のために生きるのも悪くない。ただ、圭吾の父だけ十字架を背負っていないように見えた最終回が心残りだ…

あとがき

本文で書いたことと相反するように思うかもしれませんが、本作の全10話に脈々と流れて描かれたのは「生きることから逃げるな」と言う強いメッセージだったと思います。辛い現実から逃げる手段として、自殺を選んで欲しくないと言うこと。

本作が見事だと感じるのは、本作の描写が可能な限り重厚に的確に視聴者を煽って、出来る限り重厚に「生きることから逃げるな」と真正面から訴えて来きたことで、見ているこちらも、まるで「見続けることから逃げるな」と言う気持ちにさせられて、毎週テレビの前に陣取り、最終回まで全うしたと言う満足感と、それでも答えの出ないもやもや感。

これこそが本作の醍醐味であり本作らしさだったと思います。斬新な作品でしたが面白かったし、異色の感動作でした。

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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