わろてんか (第66回・12/16) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第11週『われても末に』
『第66回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
てん(葵わかな)と藤吉(松坂桃李)の計らいで、団真(北村有起哉)は風鳥亭の高座に上がることになった。その日突然、客席に団吾(波岡一喜)が現れ、それを知った客が大勢風鳥亭につめかけ、たちまち大入り満員になる。その様子を見て団真は高座を下りようとするが、「やれるもんならやってみろ」と団吾にけしかけられ、団真は覚悟を決めて落語を始める。客席からはお夕(中村ゆり)も団真の落語をハラハラしながら聞いていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
演出家は、こう言う脚本の粗を隠す演出をもっとすべき!
なぜ高座のシーンへ、主人公のカットを無理矢理&やたらと挟むのか理解不能な本作。しかし、先日の野高史さんが演じた文鳥の時に比べれば、高座に上がって落語をやる咄家を描こうと言う努力は認めたい。(演出家は、こう言う脚本の粗を隠す演出をもっともっとすべきだ)
こうすれば "終わり良ければ" なドラマに見えなくもない!?
また、物語の細部や辻褄は全て無視して(おいおい!)、更に今回だけ切り取って見れば(えっ?)、少しはドラマらしく見えた。例えば、こんな風に…だ。
客入りの少ない兄弟子の団真を満員御礼にしてやろうと、大人気の団吾が颯爽と登場し、前座を務めて会場は大盛り上がり。そのおかげもあって、団真の落語は大成功。
また、ずっと契約を渋っていた団吾だが、主人公を「おもろい女」と気に入って、風鳥亭と専属契約を決定、契約金で借金取りたちにその場で返済。そして、団真とお夕も元サヤに戻り、北村笑店も益々繁盛で、めでたしめでたし。
どうだろう? これまでのダラダラ&グダグダな3週間に比べたら、何となく “終わり良ければ全て良し” なドラマに見えなくもないではないか。
そんなに "作り手に都合の良い解釈" ばかり出来るか!
ただ、大問題は、これが面白いか? これが連ドラか? これでも朝ドラか?と言うこと。一度上げて落とすのは意地悪だが、お夕が登場してからの今回を含めた3週間は、“”ほぼ全てが謎” で終わった。「どうして、こうなるの?」のオンパレードだ。
どうして、古株芸人たちに決着を着けなかったの?
また、この3週間の結末として解せないことがある、席主相手にストライキを起こして待遇改善を訴え、藤吉に発破をかけられて、前回で新たな芸で再起を誓った古株芸人たちのその後を描かずに終わったことだ。
団吾、団真、お夕の件は一応片付けたのなら、古株芸人たちも新ネタで客たちから笑いを取れるようになった位は入れてもバチは当たるまい。だって、古株芸人たちは今後も主人公と藤吉に絡んでいる登場人物なのだろうから。
そうすれば、本作の本筋に影響を与えない “オマケ” である古株芸人たちが、本作の “一服の清涼剤” になる可能性も出て来て、話に広がりも出るし、使い勝手も好くなると思うのだが。
思い付きで、脇役を登場させて騒動を作るのはダメ!!
さて。予告編を見ても一向に良くなる気配が無い。恐らくまた時間経過をして、これまでとは繋がりの無い話をでっち上げるに違いない。そして、この3週間は出番が無かった風太とリリコと伊能様で駆り出して、一騒動して年末まで引っ張りそうだ。確かに、3週間忘れていた風太たちを描くなとは言わないが…
藤吉が凄腕の席主、てんが夫を支えているように見えず!
一体、主人公夫婦の息子は誰が育てて、今どうなっているのかも気になる。京都にいる主人公の家族たちの耳には、風鳥亭の新聞記事は届いているのかとか。
とにかく、あちこちが尻切れで、正直なぜ藤吉の仕切りで北村笑店が笑いの新時代を築き、一層輝くことに主人公が全く係わっていないようにしか見えないのは私だけだろうか?
あとがき
結局、団吾と団真とお夕のくだりって何だったのでしょうか?最後まで団吾の落語がどんなものかも描かれずに3週間も引っ張るとは、驚きと呆れしかありません。
また、北村笑店の経営が順調過ぎて面白くありません。団吾との専属契約なんて無くても、繁盛しそうに見えちゃうのは、脚本も良くないですが、演出も輪をかけて悪いからです。今回も主人公のカメラ目線なんかやる暇があったら、借金取りに困った主人公夫婦の苦笑いで終わった方が楽しいのに…
最後に。前回の感想に、68回ものWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございました。前回のあとがきでの予想通りに終わりましたね。何か、何かなぁ
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【これまでの感想】
●「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)
第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45 46 47 48
第9週『女のかんにん袋』
49 50 51 52 53 54
第10週『笑いの神様』
55 56 57 58 59 60
第11週『われても末に』
61 62 63 64 65
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