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わろてんか (第59回・12/8) 感想

連続テレビ小説「わろてんか」

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』公式
第10週『笑いの神様』 『第59回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


てん(葵わかな)はお夕(中村ゆり)から、夫(北村有起哉)は団真という名の落語家で、じつは団吾(波岡一喜)の兄弟子だということを聞かされる。さらにお夕が二人の師匠・先代団吾の娘で、団真と十年前に駆け落ちをしたということを知って驚く。毎晩団吾の接待で料亭を駆けずり回る藤吉(松坂桃李)は、真夜中に団吾がただ一人、一心不乱に落語の稽古をする姿を目撃して、ますます風鳥亭に必要な人だと確信する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

なぜ藤吉は1人で団吾師匠に2万円を貸すのを決める?

前回の感想の「あとがき」で“どうせ団吾とニセ団吾が兄弟弟子の関係で、お夕は先代団吾の娘なんでしょ?” と書いたが、まさか翌日のアバンタイトルであっさり種明かしとは驚いた。そして、団吾師匠に2万円を貸すくだりも…? ちょっと悩みはしたが、妻に相談もせず独断で決定。これのどこが夫婦二人三脚なのか…

大阪人の笑いのセンスを侮辱していないか?

主題歌明け、全く興味関心のない団真とお夕の身の上話をダラダラと。まだ中村ゆりさんの演技が見ていられるから我慢できるが、聞き手の主人公は棒立ちのように座ったまま、まるで百面相でもやっているかのように感情の通わない表情で受け答え。何だかなぁと思っていたら、お夕から目が覚める台詞↓が飛び出した。

お夕「団吾さんの名ぁ かたったら 大ウケで…」

これって、笑いの分かる大阪の客が、内容(噺)でなく看板(名前)で面白いかどうかを判断していると受け取れるのだが…。もしそうだとすると、相当に大阪人の笑いのセンスを侮辱していることにならないか?

僅か1つの台詞で、藤吉がアホなのに順調経営の矛盾が…

中盤もツッコミたい所はあるのだが、面倒だから省略。で、終盤のこれ↓。

団吾「瀬をはさみ 岩にせかるる滝川の」

嫌~な人間味を演じたら波岡一喜が本領発揮するのは知っているが、この↑落語の一節を言う芝居は、酒の飲み過ぎで下の句「われても末に 逢はむとぞ思ふ」が忘れて口から出て来ないようにしか見えなかった。なのに、そんな団吾の姿を見て、更にニコリとほほ笑んだ末に、こう↓判断したのだからどうしたものか?

藤吉「団吾師匠はな 遊んでるように見えて
   毎日 血へど吐くような稽古してはる」

まず、落語の稽古だから “血へど吐くような稽古” よりも “血の滲むような稽古” の方が…。まっ、「一生懸命に芸を磨いてはる」位が丁度良いのでは? ちょっとした言い回しの違いだが、このたった1つの台詞で、藤吉がアホで人を見る目も金の大切さも分からない人となり、それなのに店は順調に儲かっている矛盾が共存する。どうしようもない…

てんが好感度狙いで "善人過ぎる" から騒動が似合わない!

さて、明日で区切りの良い60回を迎える本作だから、少しこれまでの事とこの先の事を考えてみる。先日のNHKの発表を見ると、隼也が啄子を頼ってアメリカへ遊学し、先進的なエンターテインメントを学んで帰国して北村笑店の跡継ぎとして成長する事は隼也の恋人が登場するなど、物語の方向性はほぼバレている。

そうでなくても、主人公が小さな寄席経営からスタートし、最終的には日本で初めて “笑い” をビジネスにした女性と言われるまでに成長していく物語である事は、既に「吉本せい」が本作のモデルである事からも、皆さんご存知だと思う。

その上、主人公が当初から好感度を狙っての “無難過ぎるいい人” に描かれているから(先日は藤吉に反論したが)、その過程や道程にそうそう都合の良いドラマチックな出来事が転がっているはずなど無い事も容易に想像出来る。

"話を引き延ばすための騒動"に頼るしかない陳腐な構成

だから、まずは寄席が増えていく過程をダラダラと描きつつ、隼也が留学する年齢になるまでを必死に話(正確には「騒動」)を作っては穴埋めをしながら、話を繋げているのが現状だろう。きっと、脚本家こそが血へど吐くような執筆作業をしているのでは?

例えば、この度の団吾と団真とお夕のくだりなんて、正に悪戦苦闘の末に、実際の芸人さんのエピソードをつまんで、いじって、ちょちょいのちょいで作ったと言うのが見え見え。こう言う “話を引き延ばすための騒動” は本当につまらないと思うのだが。

あとがき

どうでしょう?普通に常連客を集めて「団吾と団真を高座で直接対決」させ、多くの客の笑いを取った方が風鳥亭と契約出来ると言う “騒動” に仕立てたら、藤吉のお客様重視の姿勢も描けますし、藤吉の笑いのセンスの無さも隠せます。最終的に円満解決する方向なら、こんな騒動の方がシンプルで矛盾が無いように思うのですが…

最後に。前回の簡単感想に、76回ものWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございました。どうして、藤吉をダメ人間に描くのか理解出来ません。更に、未だ主人公が寄席経営に全く頭角を現さないのも解せません。一体、主人公はいつになったら共同経営者的な立場になるのかなぁ?

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【これまでの感想】
「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)

第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45 46 47 48
第9週『女のかんにん袋』
49 50 51 52 53 54
第10週『笑いの神様』
55 56 57 58

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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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