わろてんか (第52回・11/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第9週『女のかんにん袋』
『第52回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
仕事と子育てに忙殺されるてん(葵わかな)の負担を軽くしようと、藤吉(松坂桃李)は隼也の子守りをリリコ(広瀬アリス)に頼んだ。てんは自分に何の相談もなく勝手に藤吉が決めてしまったことに不満を募らせるが、伊能(高橋一生)に愚痴を聞いてもらって怒りも少し収まった。そこへ帰ってきた藤吉が新しい寄席を買うと言って、その日芸人たちに渡す給金を持ち出してしまい、ついにてんの堪忍袋の緒が切れてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
てんは "問題解決の方法が全部他人任せ" だから困る!
今朝もアバンタイトルからウンザリ… いい加減に主人公が自分で初節句の兜を買いに行けば良いのに。大した仕事もしていないし子守りもリリコがいるのだから、さっさと自分が動いて、イライラの1つ位、自分でブレークスルーして欲しい。ホント、この主人公は問題解決の方法が全部他人任せだから困る。
井戸端会議での「堪忍袋」の話が空回りし過ぎ!
主題歌明けの「堪忍袋」のくだりも、演出が空回りし過ぎ。背後にコミカルな劇伴を張り付けて、その上に効果音を乗せて、吉本新喜劇風にやっているつもりなのは理解する。主人公の白塗りが目立たぬように、主人公だけ逆光にした工夫も認める。しかし、2分間近くもやれば飽きて来るのは当然。どうして節度がないのだろう?
なぜ、算盤を弾く主人公の手をすぐに止めちゃうの?
5分過ぎ、衝撃の映像で始まった。主人公が仕事をしている! 算盤を弾いている! と思ったら即その手が止まってしまった。あと数秒だけ尺を伸ばせば “主人公が仕事をしている感” が出せるのに。必要と不要の映像の取捨選択もセンス無しか…。
仕事も子育てもしているように見えない主人公が言う?
描こうとしているとは間違っていない。上↑のあらすじにもあるように、仕事と子育てに忙殺される主人公が堪忍袋に次々と怒りを詰め込んで行かなければ、サブタイトルの『女のかんにん袋』が嘘になるから。ただ、致命的なのは、全くそうは見えていないことだ。まず、主人公は何に怒っているのか?
●子育てや子守りを手伝わない藤吉に怒っている?
●自分に相談無しに子守りをリリコに頼んだ藤吉に怒っている?
●家族三人の時間を作ろうとしない藤吉に怒っている?
●初節句の兜を何度も買い忘れる藤吉に怒っている?
●自分のしたいことだけやっている藤吉に怒っている?
他にも怒りの根源はありそうだが、ではそう言う主人公自身はどうなんだ?と言う話だ。おぶい紐一つせず、二度も息子を行方不明にさせて。正に “自分のことは横に置いておいて” 一体何を言う?
なぜ、てんを商売人として実家に金を借りに行かせない?
残念ながら、折角の伊能栞さま久々の登場シーンだが敢えて語る内容も殆ど無いまま終了。本当に高橋一生さんを “客寄せ” にしか利用しない展開に腹が立つだけ。でも敢えて書くなら…
こう言う時こそ、主人公が商売人として、堂々と藤岡家に行って「運転資金を貸して下さい」と借りに行けば、主人公も藤吉と一緒に風鳥亭を経営しているように見えたのに。口先だけで伊能に「うちら夫婦の問題」と言ったって、全く説得力不足。どうして、主人公を厚かましい女に描くの?また、好感度が下がるだけなのに…
儀兵衛からの借金を1年で返せて、給料分は自転車操業?
問題は、藤吉の手付金のくだりだ。何円持って行ったのか確認できなかったが、少なくとも誰でも盗めそうな机の上の金庫の中からわしづかみにして持って行って契約話を締結しようと言う経営者を描いたことで、改めて商才が無いことと、更にお金のありがたみを知らない男と言うレッテルを藤吉に貼り付けてしまった。
それに、風鳥亭の経営は、儀兵衛から借金500円(今の500万円)を1年で返済できる位に順調のはず。なのに給料分の話は自転車操業みたいに描かれている。これ、矛盾していないか?
「堪忍袋」だけ "虚構の中の虚構" ではおかしいでしょ?
実際に「堪忍袋」が少しずつ膨らんで、最後には割れたが、あれはどのように受け取ったら良いの? 「堪忍袋」だけ “虚構の中の虚構” と言う位置付け? それでなくても、ドラマに最重要な “虚構の中の真実” が描けていないのに…。本来は「本当に膨らんだ!ワハハ…」と言わせなければいけないでしょうに。
あとがき
昨夜に気付いたのですが、公式サイトの「主な出演者紹介」から主人公の祖母・ハツ(竹下景子)の存在が消えました。妹・りんの婿養子も掲載されていないのでスペースの問題なのか気になります。本作中では珍しく元気で優しいいいひとだったので気になります。
最後に。前回の感想に、110回ものWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございました。やはり、寺ギンはまともな男ですね。それと、主人公に近づく前回の風太と今回の伊能の言動が、ちょっと粘着質になっていませんか?朝ドラなので清々しく心温まる話が見たいです。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
笑いを愛した吉本せい (洋泉社MOOK)
吉本せい お笑い帝国を築いた女 (中経の文庫)
吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉
連続テレビ小説 わろてんか Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 わろてんか 上
NHK連続テレビ小説「わろてんか」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/10756/
【これまでの感想】
●「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)
第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45 46 47 48
第9週『女のかんにん袋』
49 50 51
- 関連記事