わろてんか (第46回・11/23) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第8週『笑売の道』
『第46回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
昼興行を始めた風鳥亭は客足も伸び、てん(葵わかな)は藤吉(松坂桃李)の寄席経営を支え充実した日々を送っていた。だがいつもと様子のまったく違う、暗くて無口な風太(濱田岳)が突然現れたことで、てんは幸せな日常から一気に奈落の底に突き落とされる。妹の結婚式の様子や家族が元気にやっているかを聞きたがるてんに対して、やっと重い口を開いた風太が告げたのは、てんの父・儀兵衛(遠藤憲一)のことだった。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
まえがき
今週は11月22日が「いい夫婦の日」、11月23日が「いい夫妻の日」で、週末まで多忙につき、基本的に簡単感想で。←今週限定のテンプレです。
どうせ次回で、○○みたいにするんでしょ?
どうせ、次回(金曜日)の冒頭で「てんは、父・儀兵衛の死を乗り越え…」みたいなナレーションを入れて、葵わかなさんに一瞬歯を食い縛る演技をさせて、あとはまた未だにぎこちない笑顔で、主人公が寄席の仕事に励む姿を演じさせるんでしょ?で、そんな主人公を見て、“GPS探偵・風太” は安心して京都に帰る…訳でしょ?
『とと姉ちゃん』のような父と娘の関係ならともかく…
これが、『とと姉ちゃん』のような父と娘(長女)の関係なら、父の突然の死に激しいショックを受けるのは、分からなくもない。しかし、本作の主人公と儀兵衛の関係なんて、私の知る範囲では、「笑い禁止令」と「夜中の酒飲み」と「勘当した」くらい。おっと、「首吊り騒ぎ」を忘れてた!
特段に商いを教わった訳でもないし、生き様を見せてくれた訳でもない。それこそ、主人公夫婦が成功すると言う大前提を思い切って外してしまえば、いくら娘からの申し出とは言え、勘当した娘だし、あんなろくでなしの男に500円(現代の500万円)も貸した “親バカ” か “慈善事業家” かって感じ。
その上、折角、遠藤憲一さんを配したのに、千葉雄大さんに続いての無駄遣いで終了。それも「ナレ死」と「伝言死」。俳優さんが気の毒でならない。
てんには「すごろく」の「1回休み」にしか見えない!
確かに、劇中の主人公の若さで父親を亡くすのは早いかもしれない。ただ、勘当された身であること、これまでの主人公と儀兵衛との関係性を鑑みると、ドラマに於ける “立ち直れない程の悲しみ” や “試練” とは言い難い。
ここからは語弊があることを承知で書く。「父親の死」は誰の人生にも一度は起こることであり、一生に一度しか体験できない “日常の中での大きな悲しみ” に過ぎない。もちろん、「父親の死」をきっかけに人生が変わる人はいるし、『とと姉ちゃん』のヒロインは正にそんな人だった。
儀兵衛の死には、先日に儀兵衛の体調が優れないとの前フリがあり、前回のラストで風太が来て、今回で伝言してと、視聴者の気を揉むようなことをしてまで描く必要があったか?と思う。本作の主人公にとっては、前回の感想で引用した「すごろく」や「人生ゲーム」の “一回お休み” みたいなものではないだろうか。
葵わかなサンを、女優として魅せるのも、スタッフの仕事では?
そして、脚本と演出は、なぜ主人公にあれだけの長台詞を与えたのか?風太は短い台詞で。確かに短い台詞の方が喋るのは難しいかも知れないが、流石に “今の葵わかなさんに長台詞と長尺の無きの芝居を要求するのは酷” と言うものでは?葵わかなさんを良い女優さんに魅せるのも、本作スタッフの仕事だと思うが。
最初から、放送2か月以内に儀兵衛を死なせる前提なら…
私は数年前に実父を亡くしたが、「いつまでも悲しんでいられない。自分の仕事や生活があるのだから」と気持ちを切り替えた。だからと言って、主人公が立ち直るのをドラマチックに描くなと言っているのではない。逆に、もう少し「騒動至上主義」にしてメリハリをつけろ!なんて言うつもりもない。
ただ。もしも脚本の初期段階から、放送開始の2か月以内に儀兵衛を死なせることが決まっていたなら、商いする儀兵衛の背中を見て育った主人公は…のような展開もあったのでは?
ハナから "てんは働き者" "藤吉は頼りない男" で良かった!
私は思う。せめて京都編の子ども時代から「主人公は働き者」と言う設定を描き、北村屋でも啄子からの嫁いびりはあっても「働き者」としては認められ、藤吉は相変わらず「頼りない男」に仕立てていれば、今の状態にそんなに違和感は覚えないのでは?とにかく、今回の感想は今さら言っても、時既に遅しだが…
あとがき
前回は、主人公と藤吉が私(たち)を笑わせて楽しい毎朝にしてくれることを祈って書いてみました。でも、昨日、『吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉』を読んだのです。
すると、公式サイトに「ドラマは実在の人物群をモチーフにしていますが、その物語は一人の女性が愛と笑いと勇気をもって懸命に生きる一代記として大胆に再構成し、フィクションとしてお届けします。」と断っているとは言え、「吉本せい」さんの物語な訳ですよ。
そこを考えると、主人公と藤吉は “度胸と知恵で商売を広げたモデル” に相応しいか怪しくなって来たと言う訳です。
最後に。前回の感想に、91回ものWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございました。前回と今回はBS版も視聴しながらの執筆になり、私自身も感想文に物足りなさを感じています。そこで、お詫びのしるしに、昨日の帰路に思い付いた “謎かけ” を1つプレゼントします。これで、わろてんか?
「朝ドラの “わろてんか”」とかけて「人員が余ってる」と解く…
そのこころは…
どちらも、箇条書き(過剰が気)になります。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
笑いを愛した吉本せい (洋泉社MOOK)
吉本せい お笑い帝国を築いた女 (中経の文庫)
吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉
連続テレビ小説 わろてんか Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 わろてんか 上
NHK連続テレビ小説「わろてんか」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/10727/
【これまでの感想】
●「わろてんか」なぜ視聴者を “場違いの笑いと置いてけぼり” を続けるのか?(2017/10/15)
第1週『わろたらアカン』
1 2 3 4 5 6
第2週『父の笑い』
7 8 9 10 11 12
第3週『一生笑わしたる』
13 14 15 16 17 18
第4週『始末屋のごりょんさん』
19 20 21 22 23 24
第5週『笑いを商売に』
25 26 27 28 29 30
第6週『ふたりの夢の寄席』
31 32 33 34 35 36
第7週『風鳥亭、羽ばたく』
37 38 39 40 41 42
第8週『笑売の道』
43 44 45
- 関連記事