わろてんか (第44回・11/21) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第8週『笑売の道』
『第44回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
商売に不慣れなてん(葵わかな)と藤吉(松坂桃李)に寄席経営を任せられないと、ついに啄子(鈴木京香)が立ち上がった。客への団扇(うちわ)の貸し出しや下足をきれいに磨くサービスなどを次々と始め、客足の回復に取り組む。てんは寄席で冷やし飴(あめ)を売ることを思いつき、売り方にも一工夫して売り上げをぐんぐんと伸ばす。そんなてんの才覚を目の当たりにした伊能(高橋一生)は、藤吉にとんでもない願い事を言い出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
まえがき
今週は11月22日が「いい夫婦の日」、11月23日が「いい夫妻の日」で、週末まで多忙につき、基本的に簡単感想で。←今週限定のテンプレです。
現状は全て "啄子のせい" なのに寄席経営に口出し!?
もう、今回もアバンタイトルから飛ばす!飛ばす!飛ばす! 勝手に飛ばすのは止められないから受け止めるしかないのだが、流石に冒頭1分での啄子が発したこの↓台詞をどう受け止めて良いのか分からない…
啄子「わては 寄席の事は よう知らんけど
商いの根本は 船場と変わらんはずや」
そりゃあ、「北村屋」を倒産に追い込んだのは、藤吉の父であり啄子の夫の借金だ。しかし、何度も家と芸人一座を行ったり来たりしている上に商才の無い藤吉に店を任せようとしたのは啄子。安かろう悪かろうの米で売上げを残した番頭を認めていたのも啄子。息子への監督不行き届きで家も土地も手放す結果になったのも啄子。
要は、「北村屋」が潰れたのも、無一文になって芸人長屋に住んでいるのも、商才の無い主人公と藤吉が寄席を開業して稼がざるを得なくなったのも、全て “啄子のせい” と言っても過言でない。なのに、この↑台詞のように畑違いの経営に素人が素人に、商才無き人物が商才無き人物を諭すのはおかしすぎないか?
『わろてんか』が信用を取り戻すべき!
そして、アバンの最後に啄子が “いいこと” を言う。
啄子「まずは 失うたお客さんの信用を取り戻す…」
正に、これだ。啄子は「北村屋」の信用を、主人公と藤吉は「風鳥亭」の信用を、そして『わろてんか』そのものが信用を取り戻さなければいけないのだ。主人公はお気楽な感じで啄子の教えに「あんじょう気張ります!」と答えていたが、「ホントかい?」と言うのが現状を早く打開して欲しい。
てんが啄子の一言で突然閃きまくるのは違和感アリ過ぎ!
主題歌明けの本編。もう違和感しかない。店先で呼び込みをしたり、下駄を拭いたり、気が利く言葉を掛けたり、啄子の一言で突然に “まるで別人” のように客の気持ちを考えて創意工夫して働き出す主人公。これ自体は間違っていないが、ここには「2つのおかしなこと」がある。
1つ目は、「啄子の一言で」である。啄子自身が主人公の機転の利いた下駄拭きサービスに感心していた位なら、わざわざ「風鳥亭」に来る必要は無く、芸人長屋で主人公に諭した方が良かったのでは?啄子は長屋できっかけを教えて、寄席で主人公に驚いた方がドラマらしくないか?
現場で教えて、現場で驚いたのでは、啄子自身の存在意義も薄まってしまったではないか?
もう1つは「突然に」である。いくら啄子の教えがきっかけとは言え、それでは主人公は3か月間何をしていたの?となる。
気色悪いナレ、変なイントネーション、毎日総集編並みの箇条書き…
しかし、今回の第44回で一番おかしいのは、啄子が現場で出て来てしまったお蔭で、藤吉は何やってたの?状態になってしまった。これ、15分掛けて主人公が儲かりそうだなとあれこれ閃きました…と言うだけでは?そして…
N「ひゃ~…。つづく。」←字幕表記のまま
最後に思わせぶりな台詞だけ言わせるために伊能様を小出しに利用して、もはや気色が悪いと言いたくなるナレーションを被せて。全体に漂うおかしな関西弁のイントネーションや、毎日が総集編みたいに出来事の箇条書き状態を含めて、ドラマとしての完成度が低過ぎる。
あとがき
うーん、ここまで “閃き” で物語が進んでしまうと、主人公の「葛藤」や「苦悩」を通しての成長や、「向上心」や「仕事の本質」を通じていろんなことを見極めて働くことなど、期待できないってことのようですね。困った時は「タナボタで助けられる」か「閃く」かだけですから。
これでは主人公の “てん” に共感は出来ないし、ドラマとして面白いはずはないと思います。
最後に。前回の感想に、97回ものWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございました。アイキャッチ画像を主人公と藤吉を入れたものに差し替えました。この2人が私(たち)を笑わせて楽しい毎朝にしてくれることを祈って。そう言う気持ちで今日から見ようと思います。
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