民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~ (第4話・2017/11/13) 感想

フジテレビ系・月9『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(公式)
第4話『政治の壁なんてくそ食らえ!新米議員たちの結束』の感想。
遼(千葉雄大)の実家は商店街の電器店だったが、量販店の進出により夜逃げをした過去がある。シャッター商店街の復活を公約にした遼は、閉店状態のとんかつ店の克枝(鷲尾真知子)らから、店は畳んで年金で暮らすと聞かされる。一方、園田(斎藤司)は「子どもを見てもらえる人がいない」と母親たちから泣きつかれていた。2人の話を聞いた智子(篠原涼子)は、子どもたちの面倒を克枝たちに見てもらえないとかと提案する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
脚本:黒沢久子(過去作/映画「花芯」、映画「お父さんと伊藤さん」)
演出:金井紘(過去作/貴族探偵、好きな人がいること) ※第1,2,3話
石井祐介(過去作/SUMMER NUDE、探偵の探偵) ※第4話
相沢秀幸(過去作/貴族探偵)
政治を扱うドラマなのに、今更なネタばかりでつまらない
うーん、今の世の中の一定の人たちが抱える問題提起をドラマと言うものに取り込んで描くと言う意味では、とっくに継続視聴から離脱済みの『先に生まれただけの僕』に似ている。あちらは、なぜ学校運営改革を理事長でなく主人公である校長がやるの?と言う疑問が払拭できずに離脱した。
本作もほぼ同じ。現実の社会では今回の主人公がやったことは、地域社会のボランティアやNPO活動によって、日本中のあちこちで実現されている。なのに、今さら本作で取り上げるために劇中の町をわざわざ “草の根パワー” が無い特殊な環境を創り出して、強引に主人公に旗振り役をさせただけにしか見えない。
主人公が神輿を担ぐ側から、担がれる側になり天狗で終了
更におかしいのは、前回からの流れと今回の「子どもを見てもらえる人がいない」と母親たちの苦情の解決策として主人公が導き出した “妙案” が、あまりにも問題と解離し過ぎており、流れが不自然極まりない。
それに、いつの間にか周りの議員たちが主人公の良き理解者で協力者になっており、主人公は中盤で既に、あちこち奔走した神輿を担ぐ側から、担がれる側で天狗になっている始末。
更に、これまで以上にあれこれ詰め込んでいるため、主人公の出番自体も少なくなり、存在感も希薄になっている。まあ、この点については篠原涼子さんよりも高橋一生さんと千葉雄大さん、前田敦子さんの出番を増やした方が単純に視聴率稼ぎに直結するとのフジテレビの思惑があるだろうが。
主人公は議員報酬のために "売名行為" をしているだけ!?
でね。そもそも論として、第1話から回を重ねる毎に私の中で増幅しまくっている疑問がある。特に、今回の序盤で主人公家族が銀行の通帳を見たり、夕食で肉を美味しそうに食べたりするくだりを見ると、沸々と湧いてくる疑問。それは…
主人公は、議員報酬で経済的に恵まれた生活を続けたいがために “売名行為” をしているようにしか見えていないことだ。特に頭が痛くなるのは、脚本と演出が、主人公の表の顔は「弱き市民のため」と言い、家の中では議員報酬に歓喜し、美味しい肉で贅沢したいだけと、ちゃんと描いてしまっていること。
過剰な言い方をすれば、今の主人公は私利私欲のために外面は「市民の味方」「世間知らず」「猪突猛進」の看板で支持者を集めているだけ。多くの市民はこんな市議会議員に一票を投じるはずがない。だから、視聴率も上がる訳がない。結局、小泉進次郎議員人気にあやかる自民党選挙と同じ手法か?
あとがき
政治を扱うドラマなのに、子ども食堂なんて今さらって感じでした。全く “今らしさ” が無いです。それに子ども食堂の財源も結局どこから捻出されていたのかもうやむやなまま。また、脚本も演出も十分に現実を調査しないで撮影を進めている節があちこちに見えます。政治のドラマなのだから、きちんとやるべきです。
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