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コウノドリ[2] 「第1話」の感想 ~かなり濃厚な第2弾~

コウノドリ[2]

TBSテレビ系・金曜ドラマ『コウノドリ[2] 命についてのすべてのこと』公式
第1話/初回15分拡大『『赤ちゃんは未来 生まれること、そして生きること』の感想の第2弾
なお、原作:鈴ノ木ユウ「コウノドリ」(漫画)は未読。


産科医としてキャリアを重ねてきたサクラ(綾野剛)。研修医だった下屋(松岡茉優)と白川(坂口健太郎)もそれぞれ産科と新生児科の専門医となり、共に「ペルソナ総合医療センター」で働いている。ある日、サクラと助産師・小松(吉田羊)は耳の聞こえない妊婦・マナ(志田未来)を担当することに。一方、サクラの同僚・四宮(星野源)はキャリアウーマンの妊婦・彩加(高橋メアリージュン)を診察。赤ちゃんに疾患が見つかる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

冒頭僅か2カット24秒だけで期待感を最高潮に持って来た!

前回の感想で書き足りないかった部分を、全力でフォローするこの度の感想の第2弾。早速書こう(超が付く長文です)。もう、冒頭からグイグイと惹き込まれる。まず、冒頭の胎児のエコー映像。下手(画面左)が頭で上手(画面右)を向いていることに注目する。

以前書いた『[演出プチ講座] 映像の掟~画面内の人物の位置や視線(目線)の向きには意味がある~』によれば、この胎児は「小さくて弱くて不安」だけれど「希望があり意識もありゆっくりと」生きていると言うのを表している。だから、奥深い心臓の鼓動も力強く感じる。

鴻鳥(N)「出産は奇跡だ」

そして、約2年ぶりのサクラの声。正直、綾野剛さんの声はこの2年間で幾つもの映画や連ドラで聞いてきたが、やはりこの↑短い声だけの出演でも、「サクラが帰って来た」と思わせてくれる。そして、正に “母なる海” から島のカットへと続き、音も鼓動から音楽監修の清塚信也氏の優しいピアノの音色に変わっている編集。

この間、僅か2カット24秒しかないが、十分過ぎる位に続編となる第2シリーズへの期待感を最高潮に持って来る脚本と演出と音楽。因みに今作は、3人の脚本家と3人の演出家によるリレーになると発表されており、第1話の担当は以下のコンビ。第1シリーズを知り尽くした3人のタッグによる作品だ。

脚本:坪田文(過去作/コウノドリ 第7,8話)
演出:土井裕泰(過去作/コウノドリ、重版出来!、逃げるは恥だが役に立つ、カルテット)
音楽:木村秀彬(過去作/コウノドリ、小さな巨人)

「説明台詞」が少ないことにも注目して欲しい

小松「はい いきんで せーの」

これぞ吉田羊さん演ずる助産師・小松の掛け声が、サクラのピアノ演奏に音先行で被って来るからグッとくる。たった2秒、小松の声を前にずらすだけで、日本中で、世界中で今出産が行われていることを表現しちゃった。その上、サクッと研修医だった下屋が産科の専門医に昇格したことも説明。

これだけで、前作を見ていない視聴者にも数年の時間経過が存在することを理解させた。とにかく言えるのは、本作は医療ドラマであり。中でも特殊な周産期医療の現場が舞台だから、とにかく専門用語が多い。それだけでも普通の医療ドラマよりも解説が必要だし間違ったことを伝える訳にはいかない。

となると、どうしてもそれ以外の会話は所謂「説明台詞」が多くなり、動く紙芝居になる可能性が高いのだが、第1シリーズでもそうだったが、本作はその「説明台詞」が少ないことが特徴。すべてが登場人物の会話劇と映像によって描かれる。その辺りも初見の人には注目して欲しい部分だ。

共感できるか? 見ていれば自然と分かるこの気持ち良さ

海沿いの道を2階建ての小さな病院に自転車でやって来る萩島、それをオペ着で待ち構えるサクラだけで幾つもの設定が自然と見えて来る。「過剰な語りやテロップで一々解説説明」しなくても、見ていれば自然と分かるこの気持ち良さ。これを共感してくれると私は嬉しいのだが。

本作の魅力であり醍醐味の大きな1つである "命のリレー"

大海原にポツンと浮かぶ島…これだけで何かが起こる予感がするよね。まず、島に住む久松ユリが妊娠高血圧症の疑いでドクターヘリ要請。ユリの父・一豊の不安な気持ちもごく自然。そこに今度は未受診の妊婦ミズキが祖母と一緒にやって来る。産科医師や助産婦が一番恐れるのが未受診妊婦。何が起こるか分からないから。

鴻鳥「誰にも言えなくて 苦しかったね もう大丈夫だよ」

助産師(看護師)も苦しむ若い妊婦に健診の必要性を伝えるが、サクラは違う。この↑ような優しい声と言葉で妊婦を励ます。ミズキもそれに即応するように泣き出す。母体も胎児も非常に危険な状態。ヘリに乗る順番を変われと言われたユリの夫・明人が声を荒げるが一豊が抑える。

ユリも納得し、院長の萩島が島の住民たちから信頼が厚いことが分かるシーンだ。妊娠27週のミズキが無事にドクターヘリで飛んでいくと、安定したように見えていたユリが子癇発作で急変。

場面は聖ペルソナ総合医療センターに移って、これまた2年ぶりの四宮が後ろ姿で登場するのが、心地良く焦らさせて嬉しい…って分かるかなぁ。その後もサクサクとペルソナ側の登場人物のおさらいがあって、場面は再び離島・隠久ノ島に戻ると、一応は落ち着いた状態になったユリが映る。

しかし、ユリは「HELLP症候群」と言う重い症状であることが判明。サクラは緊急帝王切開をしようと提案するが、萩島は「血液製剤が足りない」と浮かぬ表情。しかし、この↓サクラの一言で萩島だけでなく、島全体が動き出すダイナミックな展開が幕を切る。

鴻鳥「今 僕達ができる最大限のことを考えませんか?」

これが、本作の魅力であり醍醐味の大きな1つである “命のリレー” だ。島の小さな病院と大病院を上手に対比しながら、産声をあげない赤ちゃんがサクラの手で元気に泣き始める。ここも、心地良く焦らさせて嬉しいシーンだ。待合室で献血に協力した村民たちが拍手を送る。もちろん、私も。そしてあなたも拍手をしたに違いない…

壮大でダイナミックな "13分間" の秀逸なプロローグ

そして、サクラのナレーションで壮大でダイナミックなプロローグが締め括られ、タイトル映像へ。

鴻鳥(N)「ようこそ この世界に。生まれてきて ありがとう」

ここまでCM無しの13分間。ほぼ拡大分をプロローグに割いた構成だが、その価値は十分あったと思う。島人たちの命のリレーで1つの小さな命が救われる感動のストーリー。これが単なるプロローグなのだから恐れ入谷の鬼子母神だ。

因みに「鬼子母神」とは、仏法を守護し、安産・育児などの願いをかなえるという女神だが元人間の子供を食べる夜叉(鬼神)である。

マナの筆談が、素直な言葉ばかりで共感しやすい

緊張のプロローグのあとは、これまた本作のお約束のレギュラー陣のコント風の微笑ましい場面、そして苦虫を噛み潰したような四宮の顔。どちらも本作には欠かせない。そして、物語は耳の聞こえない妊婦・マナと夫・健治の妊娠と出産へと繋がっていく…

マナ「まだ 何が不安なのかが よく わかりません。」

我が家にいる周産期医療従事者(助産師)も、このマナの筆談のシーンで頷いていた。これが、ほぼ全ての初産婦の正直な気持ちだと。それを事前にネット検索であれこれ調べて頭でっかちで妊婦健診に来るから、指導する方もややこしくなる…と。まあ、この辺りは、キャリアウーマンの妊婦・彩加のくだりでも描かれるが。

彩加の人物設定が、実にリアルで素晴らしい

そして、その彩加の胎児が「心室中隔欠損」の可能性があることが判明。動揺を隠せない彩加。前述の我が家の助産師も言う。「安全な妊娠・出産なんてない。全てが母体と赤ちゃん2つの命を懸け、周囲の家族の未来も変えてしまうような一大事」なのだと。本作では新生児科部長 兼 周産期センター長の今橋がこう↓言う。

今橋「お二人の赤ちゃんの情報はネットの中にはありません。
   調べても 今は不安になってしまうかもしれませんよ」

本当に彩加の人物設定が良く出来ている。最近多い妊婦さんの代表のような設定だ。まあ、妊婦さんに限らず、ネットや本で調べるだけ調べて、自分で診断を付けてしまうような患者があちこちに。こう言う私もその1人だが。

星野源さんの冴えまくる演技力が四宮に命を吹き込む

そんな彩加に四宮がトーンを抑えた声だがバシッとこう↓言ったのがスカッとした。

四宮「出産に全て予定どおりなんてありませんよ」

四宮をやんわりとフォローする今橋もナイス・プレー。それでも、まだ納得していない様子の彩加を見る何とも言えない四宮の眼差し。恐ろしさの中にどこか優しさも感じるのは、星野源さんの冴えまくる演技力の賜物に違いない…

マナの赤チャンがBABYのピアノに反応 何て夢のあるシーンなんだ

そして、第2シリーズでは「胎教の新定番」にまで昇格した “BABY” のくだりへ。耳が聞こえない夫婦の赤ちゃん(胎児)がBABYのピアノの音色に反応するなんて、なんて夢のあるシーンなんだ。

その後も診察室でBABYの話題は続く。筆談が書き消し自在なホワイトボードであることを上手く活用した「ご存知」が消えてしまった微笑ましいシーンも良かった。ここは、第1シーズンでのサクラと助産師・小松の人間関係を知っているともっと楽しいのだが…知らない人はお楽しみに。マナのこの↓筆談も良かったなぁ。

マナ「赤ちゃんが私に音楽を教えてくれました」

全ての医師らがこの気持ちで現場に立っていると信じたい

キャリアウーマンの妊婦・彩加が出産に集中せずに、仕事のことを気に掛け過ぎていると感じた専門医になり立ての下屋が、同じ働く女性として疑問を持つ。そんな下屋に今橋がこれまた良いことを言う。

今橋「病気の重さと患者さんが抱える心の重さは
   必ずしも一致しないからね」

この台詞、ホントいいよね。全ての医療従事者がこう言う思いで、日々患者に接していると信じたい。本当に病名と症状の大小と患者の心中は、「同じ計り」では計れないと思うから…

四宮の痛烈なパンチが気持ち良かった

場面は、BABYのライブ会場。私もプライベートで2年に一度は訪れる目黒にある「Blues Alley Japan」。ボトルワインを頼んで手酌でやりながら目の前の素敵な演奏を楽しめる夢の空間だ。別に、ロケ地の紹介は不要だったかな…(謝)

場面はペルソナ。とにかく頭でっかちで心配性が極限状態になっている彩加が、心臓に穴が空いている自分が産んだ赤ちゃんを自宅に連れて帰るのを拒否する。夫の康孝が「彩加 大丈夫だよ 俺も手伝うから」と調子の良いことを言うと、四宮が…

四宮「何言ってるんだ “手伝う” じゃないだろ
   あんたの子供だよ」

と、痛烈なパンチを食らわす。一方、マナが路上で破水してしまう。

孤独なマナに、サクラが温かく寄り添うシーンも良かった

ドラマも47分過ぎの終盤に差し掛かる頃。マナも彩加も、妊娠が分かった時、仕事と出産との葛藤、自分の身体との葛藤が、静かにそして丁寧に描かれる。2人とも迷惑を掛けるのをとても心配し、マナは親との関係を、彩加は仕事への情熱と闘っていたのだ…

鴻鳥「迷惑かけても いいじゃない!」

そんな孤独を感じるマナに、サクラが温かく寄り添う…。きっとこの言葉は彩加にも届いているに違いない。そして、四宮の痛烈な一撃が、康孝の心も大きく動かした。

リアルと演出のバランスが良いのが、『コウノドリ』の分娩シーンだ!

そして、いよいよマナの分娩シーン。我が家のベテラン助産師は「あんなに声を出したら力めないよ」と言いつつ、「ドラマだから…」と既にこの段階で目がウルウルさせながら、楽しそうに見ていた。

毎日分娩に立会い何百人も赤ちゃんを取り上げた人にも、感動を与えるのが、『コウノドリ』の分娩シーンなのだ。リアルと演出のバランスが良いと言うことだ。特に、いつなんどきでも、冷静且つ明るくハイテンションでいなければいけない助産師の描き方は、秀逸と言わざるを得ない。

高橋メアリージュンさんの名演技で子育ての現実が見えた

そして1時間1分過ぎ。本作の表面にはあまり出て来ない、本当の意味でのテーマ、作者が視聴者に伝えたいことが、サクラのナレーションでサラリと語られる。

鴻鳥(N)「出産という奇跡の後には 現実が続いていく。
     赤ちゃんと一緒に現実を生きるのは僕達ではない」

このカットの時の高橋メアリージュンさんの目の芝居の素晴らしさに感動しつつ、子育ての現実が一気に押し寄せた母親の心情が痛い程に伝わって来た…。

背骨が一本通っているドラマは、見応えが半端ないぞ!

そして、自分自身の結婚や出産について考え出した下屋が、悩み始める。そんな下屋にサクラがこう↓言う。

鴻鳥(N)「僕達ができることには限界がある。
     その時 その時 お母さんに寄り添うことしか
     できないのかもしれない。
     だけど それでも目をそらしちゃいけない
     みんなで乗り越えなきゃいけないことだと
     僕は思うんだ 赤ちゃんは 未来だからね」

良い台詞だね。きちんと物語がサクラたち周産期医療に関わる人たち側に立って作られているのが良く分かる台詞だ。そんな真摯に「命」と向き合う医師たちを描くことで、「生まれること、そして生きること」だけを丁寧に描く本作。やはり、背筋が一本きちんと通っているドラマは、見応えが半端ではない!

あとがき

超が付く程の長文を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。書いている私も疲れたから、読み終わるのも大変だったでしょうね。土曜日の仕事のために金曜日は早めに休むので、毎回こんなにガッツリと感想は書けませんが、今回のような形で感想を追記しようかなと思います。その位に素晴らしいドラマなので。次週も楽しみです。

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  • 2017-10-16│21:32 |
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