わろてんか (第7回・10/9) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『わろてんか』(公式)
第2週『父の笑い』
『第7回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
17歳の女学生になったてん(葵わかな)は、藤吉(松坂桃李)から年に数回届く手紙をひそかな楽しみにしていた。ある日その手紙が学校の先生に見つかり、母のしず(鈴木保奈美)が呼び出され、親子ともども厳重注意を受ける。儀兵衛(遠藤憲一)は大阪の伊能製薬と提携するため、新一(千葉雄大)と先方のお嬢さんとの縁談話を進めようとしていたが、新一ではなく伊能家次男とてんの縁談話を持ちかけられてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
良い意味で(としておこう)第1週分をリセットできたアバン
第1週で、てんが “笑い上戸” である設定が描かれぬまま、第2週では「語り」で再度 “笑い上戸” を強調。しかし、演者が葵わかなさんに交代したせいか、第1週分を良い意味でリセットできて良い感じ。また冒頭1分で、料理の盛り付けで “笑いが好き” なのを描いたのも悪くない。
こうして第1週の初日を迎えてみると、論議を蒸し返す訳ではないが、子役が演じる幼少期の是非を考えてしまった、アバンタイトルだった。「娘時代のヒロインの縁談話」へ。やっと話が動き出した
さて、演出家は、第1週と同じ本木一博氏。そのお蔭で、全体の雰囲気は第1週から継続している印象。そして物語は、明治時代を描いた朝ドラのお約束とも言える「娘時代のヒロインの縁談話」へ。こう言っては元も子もないが、予想を裏切らない期待通り?の展開で、やっと話が動き出したと言ったところだろうか。
てんが "笑い上戸" を強調すればする程、ある思いが…
それにしても、てんが “笑い上戸” であることを強調するがために、かなりの演技指導が演技に反映されており、リセットすべき第2週としては、とても良いこと。
しかし、私には葵わかなさんが演出家から指示されたキャラクターを演じれば演じる程、某引越会社のCMが頭を掠めて不自然さが気になり、こう思ってしまう。なんか、なんかなぁ…と。
半年間で女優として演技を勉強するのは悪くないが、勉強中を見せられるのなら本作にもまた “何のイメージも持たない新人さんでヒロインを” と願わざるを得ない。
京都人のプライドの高さを描いたために、大阪人の風太が…
言ってもしょうがないのは分かっているが、てんと風太があれほどの成長をしているし、兄の新一もいい感じに年を重ねた演技と風体になっているのに、藤吉の変化がまるでない違和感は、超好意的な脳内補完でもやや厳しかった。
また、風太と言う芸人の描き方も少々気になる。まず、8年間の全国行脚をしているのに1度も京都に寄らない不自然さ。
しかし、気になったのは(これは関東人の私の勝手な思い込みかも知れないが)、今回の女学生たちのやりとりで京都の人たちのプライドの高さを描くのには成功していたが、そのお蔭で “大阪人” と “芸人” の風太を卑しい人間のように見下したように描かれたのが残念。
確かに、地域性で互いの見方に違いがあるのは歴史から見てもあって当然かも知れないが、朝ドラだからもう少し柔らかな表現で抑えても良かったような気がした。
あとがき
さて、これまでの前7回の放送で “ヒロインてん” について強調されて描かれたことを、ここでおさらいしておくと…
●笑うことが好きな女の子(笑わせるのが好きとは違う)
●笑いを商売にしている藤吉への憧れ
この2つくらいですよね。
この程度のこと、1回分の15分間もあれば描けることです。いや、最初から子役は「祭りの回想」に使う程度で、十分に上記の2つは表現できたと思います。それと度々登場する “てんごのてんちゃん” ですが、脚本家が好きなのかMHKが流行らせたいのか知りませんが、もっとしっかり意味を含めて描かないと、ずっと空回りすると思います。
最後に。前回の三連休の初日の感想に 67回のWeb拍手と、たくさんの応援コメントを頂き、ありがとうございます。 結局、子役の第1週は要らなかったのが判明した第2週の初日になりましたね。どうも、本作は朝ドラ定番を目指しつつ、本作らしさを強引に且つ不自然に盛り込むのが気になっています。次第に改善されると良いですが…
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