ひよっこ (第146回・9/19) 感想

連続テレビ小説「ひよっこ」

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』公式
第25週『大好き』 『第146回』の感想。


 本作は、9/4 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


世津子(菅野美穂)はみね子(有村架純)に、実(沢村一樹)と一緒に暮らしていた時間は、自分の中だけにしまっておきたいと、正直な気持ちを伝える。それを聞いたみね子は、複雑な心境になる。谷田部家では、実が花の栽培について熱心に勉強していた。美代子(木村佳乃)をそばに呼ぶと「東京での出来事を話しておきたい」と言う。しかし「女心がわかってない」と、美代子は口をとがらせる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

お節介な小娘だが、恋愛経験のある二十歳の女だから…

冒頭のみね子の部屋での、みね子と世津子の会話なのだが。世津子は、実の記憶が戻れば雨男時代の記憶は忘れるから、「不適切な関係」の2年半は自分のものになると言った。まあ、世津子の “女心” としては分からなくもないが、「絶対に誰にも言わない」と決めた状態で、これを小娘のみね子に言うのは、あまりに酷なような。

みね子も「だから何?」と口をもごもごしているだけだったが、実はこれもおかしい。だって、みね子も島谷と交際した期間があり、みね子なりの “女心” があるはずだから、ここでの表情は少しだけ世津子の気持ちも分かる風な演技指導による演技が適切では無かったろうか。お節介な小娘だが、一応恋愛経験のある二十歳の女だから…

"実を演じている雨男" の複雑な心境を表現するなら…

舞台は、奥茨城の谷田部家の夜。毎度で恐縮だが、月夜に照らされた谷田部家の全景カットが欲しかった場面だ。暗闇の畑も欲しかった。それがあってこそ、実の花栽培の話が現実味を帯びて見えるはずだし、何より “実を演じている雨男” の複雑な心境を表現したいから、客観的なカットが欲しかった。まっ、演出家がそう思わなければ仕方がないが。

超久し振りのちょっぴりコミカルで幸せなシーン

「優しくて、誠実で、真面目で、相手の事をいつも考える」と言う実の人格の根本的な部分は、雨男の時でも残っているらしい。その雨男が、世津子との2年半の「不適切な関係」について話そうとすると、美代子は “女心” を理由にこんな↓ことを言う。雨男に美代子が “女心” を説明する際に「はぁ」と言う意味は分からぬが。

美代子「知りたぐないです 私 実さんの東京でのこど。
    だから 言わないで下さい」

このシーンでの “女心” を理由に美代子が真実を知りたくないのは頷ける。だから、“実を演じている雨男” が素直で可愛い美代子に “改めて惚れる” のも流れとしては悪くない。ちょっぴりコミカルで幸せなシーン。本作では、何週間、いや何か月ぶりだろうか。

美代子と実の心情を “騒動” を利用せずに、ある普通の一夜の出来事として、丁寧に紡いでいると言えるし、こう言う部分こそが本来の脚本の岡田恵和氏がお得意とする表現。このシーンに限っては「出来ている」と言って良いだろう。

きよと君子と茂の登場で "女心と男心の違い" を表現

そして翌朝の谷田部家。今度は青空の情景カットが入った。本当に不思議な編集のセンスだ。しかし、美代子の惚気(のろけ)話にはしゃぐ君子ときよの会話劇も、つまらない女子会に見えないし、姦(かしま)しい女性たちの話を聞いている実と茂も、きちんと “女心と男心の違い” を表現しており悪くない。

バー月時計での「女子会」と、これ程までに面白さが違うことに違和感を覚えるくらいだが、ここで大きな疑問、違和感、不整合性に気付く。

世津子の「絶対に話すつもりはない」は、釣り合わない

美代子は“女心” を理由に「今は聞きたくない」と言った。これは、前述の通りで何の問題点も無い。問題は、世津子が “女心” を理由に「絶対に話すつもりはない」と言ったことだ。このオトナの女性の “女心” の対比をおかしいと思わないだろうか。

私なら、この場面で世津子に「絶対に話すつもりはない」ではなく、「みね子ちゃんもいつかは分かるだろうから、今は話すつもりはない」が正解ではないだろうか?これは、岡田恵和氏らしからぬ “間違い” と言わざるを得ない。

ヒロインが今、"どう思い考えているのか" を描くべき

そして更に、前述の「大きな疑問、違和感、不整合性」の部分に話を進める。美代子の「今は聞きたくない」の時は、直後に君子ときよが美代子と実の心情をフォローするシーンがきちんと作ってあった。しかし、世津子の「絶対に話すつもりはない」には、世津子とみね子をフォローするシーンが無い。

これも脚本の大きな “間違い” と言わざるを得ない。世津子の気持ちは放っておいても良いが、ヒロインであるみね子の複雑な心情をフォローするシーンは絶対に必要。だってヒロインなのだから。ヒロインが今どう思い考えているのかを描くことこそ、『ひよっこ』がやるべきことだから。

邦子が "世津子のオトナの女心" をみね子に指南すれば良い

この場合は、バー月時計の邦子が最適だ。富さんでも悪くないが、あくまできちんとした “恋愛経験のあるオトナの女性” でみね子が信頼を置ける人物である必要があるから、由香と中華店の安江は論外。早苗と愛子は少々論外、本当は時子が適任なのだが、恋バナについては描かれていないから対象外。

従って、みね子と年齢的にも立場的にも遠からず近からずの邦子が、世津子の “オトナの女心” を月時計の閉店後にバーカウンターに並んで、サシ飲みしながらみね子に指南する、なんて言うのが良かったのでは?このシーンを今回に挟めば、久し振りに「岡田恵和氏らしい人情ドラマ」に仕上がったと思う…

あとがき

やはり、8月頃からの岡田恵和さんの脚本は、おかしいと思います。岡田さんって、こう言う心情の対比とか、他の登場人物を使ってその人の情感を描くのが上手なのに、それが中途半端で終わって、悉く失敗しています。やはり、ご本人の体調不良や、恐ろしい強大な大人の事情に巻き込まれたか?

その意味では心配ですが、結果的にほぼ物語が破綻しかけているのも事実。完全に実の記憶喪失と2年半の失踪が足を引っ張っていて、どうしようもない雰囲気。これからどうなるんでしょう?

最後に。前回の感想に、85回ものWeb拍手とたくさんのコメントを頂き、ありがとうございます。

私は、みね子と邦子の会話があり、その比較対象と言う意味で、美代子が夫婦のことを君子ときよに話したくだりは一定の評価をしましたが、人によっては嫌なシーンに映ったかもしれませんね。それが脚本の大きな “間違い” と言うことです。さて、誰かのフォローがあるでしょうか…

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【これまでの感想】
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第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
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第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』
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第3週『明日(あす)に向かって走れ!』
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第4週『旅立ちのとき』
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第5週『乙女たち、ご安全に!』
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第6週『響け若人のうた』
31 32 33 34 35 36
第7週『椰子(やし)の実たちの夢』
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第8週『夏の思い出はメロン色』
43 44 45 46 47 48
第9週『小さな星の、小さな光』
49 50 51 52 53 54
第10週『谷田部みね子ワン、入ります』
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第11週『あかね荘にようこそ!』
61 62 63 64 65 66
第12週『内緒話と、春の風』
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第13週『ビートルズがやって来る』
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第14週『俺は笑って生きてっとう!』
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第15週『恋、しちゃったのよ』
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第16週『アイアイ傘とノック』
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第17週『運命のひと』
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第18週『大丈夫、きっと』
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第19週『ただいま。おかえり。』
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第20週『さて、問題です』
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第21週『ミニスカートの風が吹く
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第22週『ツイッギーを探せ!』
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第23週『乙女たちに花束を』
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第24週『真っ赤なハートを君に』
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第25週『大好き』
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