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ひよっこ (第114回・8/12) 感想

連続テレビ小説「ひよっこ」

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』公式
第19週『ただいま。おかえり。』『第114回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


田植えが終わった翌日。家族で朝食をとりながら、みね子(有村架純)は今日帰ることを告げる。心細そうな美代子(木村佳乃)を励ますと、実(沢村一樹)にあいさつして出発する。東京へ帰る前に角谷家へ嫁いだ高子(佐藤仁美)に会ってきたみね子。休みをくれた鈴子(宮本信子)や省吾(佐々木蔵之介)らすずふり亭のみんなに感謝し、帰郷した実の様子や、奥茨城での高子の暮らしぶりを伝える。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

まえがき

前回の感想は、久し振りの15分間全編「奥茨城編」だったから、こちらも久し振りにテンション高めで “いいとこ探し” をしましたが、申し訳ありませんが、今回の感想は全編ほぼ愚痴大会です。異論反論もありましょうが、考え感じ方は人それぞれですから、各自で処理して下さい。

"友達母子" も、弱音を吐く母も、母と娘がハグも平成…

連休中だから本作を初めて観るなんて視聴者からしたら、みね子(有村架純)と美代子(木村佳乃)の “友達母子” も、夫婦の中を娘に心配される母も、母と娘がハグして分かれるのも、昭和40年代にはそぐわないと見えるに違いない。また、昭和の母親は娘に弱音を吐くなんてしない、そう “肝っ玉母さん” では?まっ、いいや。

岡田恵和氏が、こんな失踪ドラマを描くのは不思議過ぎる

個人的には、何度も書いているように “奥茨城の様々なアイテム” をきっかけに雨男が実(沢村一樹)に戻り、話を進めて欲しいのだが、どうやら、私が一番気になる描写である “雨男が実を演じる” 不確定な状態を暫く描き続けるのが分かったのが、今回の最大の残念ポイント。

私の完全な想像の域だが、岡田恵和氏の脚本としては、この実の失踪と再登場のくだりの不完璧さや多過ぎる違和感は異常なレベル。岡田恵和脚本の名作『ビーチボーイズ』でも高齢の民宿の社長が台風の夜に一人でサーフィンに沖に出て、翌日帰らず…残された娘や孫や従業員が社長を慕って…と言う名シーンがある。

あれを書いた人と同一人物とは思えない。個人的な理由でこんな状態になるとは思えないから、複雑な大人の事情でも絡まないと…と考えてしまう。だから、相当にこの再登場は苦労の跡が見える。その苦労が演出家や俳優にまで飛び火して、結果的にいろいろとモヤモヤしたくだりになっている…のではないだろうか?

2年半、みね子は田植えと稲刈りに帰省していたのか?

そして、みね子は何だか良く分からない理由で、あっけらかんと数日で東京へ戻って来た。大忙しだったすずふり亭に唯一のウエイトレスが帰って来てホッとしたと言う “いつもの” 鈴子(宮本信子)の態度。前半の「奥茨城編」と後半の「赤坂編」で見事なメリハリ、これぞ涙あり笑いありの『ひよっこ』だと言いたい所だが…

そうは問屋が卸さない。超多忙な所にみね子が帰って来た光景を見て、更に謎と違和感が増えてしまった。実が失踪していた二年半の間に、毎年みね子は、田植え、稲刈り、正月に奥茨城には帰っていたのかどうかってこと。もちろん、谷田部家には借金があるから、電車賃も渋って帰省していない可能性はある。

だから、すずふり亭の皆も “初めてみね子がいない多忙さ” を体験した可能性もある。しかし、実は出稼ぎから田植えと稲刈りには帰っていた。だって、谷田部家は人手不足だから。じゃあ、この二年半は谷田部家は人手不足が解消されたの?

簡単に「たかがドラマ、されどドラマ」と片付けられない

そう。今回のみね子の帰省で、こう言う疑問や違和感が、全部表面化してしまったのだ。もちろん、こう言う部分が “たかがドラマ” の部分であるのだが、そう言う都合の良さや辻褄の合わない部分を、視聴者に上手く隠して感じさせてこそ “されどドラマ” に作品が昇格するのではないだろうか。

「たかがドラマ」なのに粗探しや重隅突きや野暮だと言い、指摘された部分に目をつむって(気にせず)、泣けて笑えて登場人物に共感できて面白ければ「されどドラマ」と高評価するのも、テレビドラマの一つの楽しみ方なのは間違いないし否定もしない。ただ、私もそうしたいが、あまりにも…と言うことを言いたいのだ。

みねこの部屋で、物語を一気に前進する気合が見えた

久し振りの日曜日のみね子の部屋。これまた久し振りに時子(佐久間由衣)も登場。ここだけ見ると別にな~んにも感じない。いや、普通の日常を丁寧に紡いでいくと言う面では、『ひよっこ』らしく日常の会話の中で物語を、今回は大きく前進させようと言う意図が見えた点で良かった。うん、良かった。

みね子が上京する発端なんて簡単に作れちゃうんだから…

だから、考えてしまう。実の失踪、それも二年半もの記憶障害まで付けたドラマが必要だったかと。これね。茂(古谷一行)が急死する(は可哀想だし勿体ない)とか、怪我をして農作業が出来ない状況を作り出せば、実は出稼ぎから帰省し、代わりにみね子が上京して働くと言う流れは作れちゃうわけ。

茂じいちゃんに負担を掛けないなら、不作の年に作った借金が膨らんで実一人の仕送りでは返済が追いつかないと言うだけでも、みね子が上京する流れは作れちゃうの。要は…突き詰めてしまうと、本作はみね子が奥茨城から上京しないと始まらない物語でしょ?公式サイトにも、こう↓書いてあるんだから。

みね子はさまざまな出会いと別れを経験しながら試練を乗り越え、見知らぬ町だった東京にしっかりと根を張っていく

実の復帰は,2大女優の名演技と回想で巧く誤魔化しても…

恐らく、書き始める前や書き始めの頃は、みね子が上京するきっかけづくりに悩んだと思う。よりドラマチックに、センセーショナルにって。そこで、失踪させようとしたところまでは良かった。問題は、いつどうやって実を物語の本筋に戻すか?

菅野美穂さんの怪演で魅せた女優の川本世津子の孤独や、木村佳乃さん演じる美代子の必死な妻の訴え、4月の「奥茨城編」の大量の回想シーンの助けを借りて、何とか感動的な雰囲気を作り出し、無事に世津子との「不適切な関係」から夫の実を奪還したように誤魔化した…と言わざるを得ない。

描かれる時代が時代だから、集団就職と言う事象を取り込みたいのも理解できるが、みね子が集団就職で時子と同じ向島電機に入社する必要は無い訳で…。とりとめのない話になったのでこれで止めておく。

来週から,大量の疑問や違和感は強制的に忘れて楽しもう!

そして、今回の感想はこれまでの総括のようになってしまったから、敢えてこう付け加えてみる。

今回で更に増えた大量の疑問や違和感を、このまま引き摺ってもどうしようもないようだから、来週からは、それらを(出来るかどうか分からないが)強制的に忘れて楽しもうと思う。だって、あんな予告編を見せられたら、そうするしかないでしょ?

あとがき

これまでの19週、114回、4か月と2週間は、みね子が座長の「ひよっこ劇団」のお披露目、登場人物たちの長~~い状況説明だっと思うことにします。そう捉えれば、いよいよ来週からの本編が充実するような気がします。だって、毎日見ていたからこそ綿引さんや青天目澄子がどんな人物か知らずに見ることになりますしね。

それに、ちよ子と進の姉弟、三男、高子、ライン長の松下、乙女寮の料理人・和夫、そして乙女寮シスターズと「ひよっこ劇団」には愛すべき “いい人キャラクター” のその後も気になります。だから、やはり無かったことにするのが良いのかなって思います。ちょっと悔しいですが。

最後に。前回の感想に、105回ものWeb拍手とたくさんのコメントを頂き、ありがとうございます。前回は架空の面白さと現実味を巧みに組み合わせて楽しませてくれましたが、今回は、実の記憶が戻らないままみね子が上京してしまったお蔭で、要らぬ(忘れていた)違和感まで思い出しちゃいました。残念。

でも、来週からは、これまで山済みされた違和感と都合の良さを忘れて、笑いあり涙ありの、いい人たちが演じる寸劇を楽しもうと思います。これからは、新たな目線で、本作を応援を出来たらいいなと思います…

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【これまでの感想】
[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”(2017/05/04)
[訂正] 「ひよっこ」第36回で、みね子がビーコロを食べたのは "初任給" でした(謝)(2017/05/14)
「ひよっこ」を2か月間観終えて、今思うこと…(2017/05/28)
「ひよっこ」の“青天目澄子”と演じる女優・松本穂香に注目してみた(2017/06/05)
「ひよっこ」は視聴者の“好意的な解釈”に頼らないで欲しい(2017/06/12)
ひよっこ 総集編(前編) (2017/7/8) 感想
奇跡のコラボ 「ひよっこ」の三男が「コード・ブルー2」に出演していた (2017/07/12)
「ひよっこ」のオープニング映像が、後半戦から一部変わってます (2017/07/20)

第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
1 2 3 4 5 6
第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』
7 8 9 10 11 12
第3週『明日(あす)に向かって走れ!』
13 14 15 16 17 18
第4週『旅立ちのとき』
19 20 21 22 23 24
第5週『乙女たち、ご安全に!』
25 26 27 28 29 30
第6週『響け若人のうた』
31 32 33 34 35 36
第7週『椰子(やし)の実たちの夢』
37 38 39 40 41 42
第8週『夏の思い出はメロン色』
43 44 45 46 47 48
第9週『小さな星の、小さな光』
49 50 51 52 53 54
第10週『谷田部みね子ワン、入ります』
55 56 57 58 59 60
第11週『あかね荘にようこそ!』
61 62 63 64 65 66
第12週『内緒話と、春の風』
67 68 69 70 71 72
第13週『ビートルズがやって来る』
73 74 75 76 77 78
第14週『俺は笑って生きてっとう!』
79 80 81 82 83 84
第15週『恋、しちゃったのよ』
85 86 87 88 89 90
第16週アイアイ傘とノック』
91 92 93 94 95 96
第17週『運命のひと』
97 98 99 100 101 102
第18週『大丈夫、きっと』
103 104 105 106 107 108
第19週『ただいま。おかえり。』
109 110 111 112 113

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Re: 先日の私の投稿でご不快にさせてしまいましたか?

☆塩うにさん
コメントありがとうございます。

私を不愉快にしたのは、塩うにさんではありません。
本家blogに書き込んだ人です。

ご心配をおかけして申し訳ございません。
これからもよろしくお願いします。

ありがとうございます。

お返事くださりありがとうございます。
本家blogへの行き方がわからず、本日初めてたどり着いた所です。
お礼を本家blogにも書きましたが、無事届いたかどうかもわからず(笑)
こちらにも書いてみました。くどくてすみません(汗)
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
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ひよっこ 第114回

内容田植えが終わった翌日の朝。みね子(有村架純)は、東京へと戻っていく。。。。 敬称略 今後、 この違和感を再び抱くよな“モノ”が無ければ。 。。。もう、いろいろと忘れて、視聴することにします。 でも、ほんと、。。。。 悪くないのに。。。。良いって言えないのは、ツライ。
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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