ひよっこ (第81回・7/5) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第14週『俺は笑って生きてっとう!』『第81回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
大量の赤飯作りを終えると、外はすっかり夜が明けていた。みね子(有村架純)と宗男(峯田和伸)はすがすがしい気持ちで空を見上げる。部屋に戻り、わずかな時間眠りにつくみね子。島谷(竹内涼真)の部屋では、宗男と秀俊(磯村勇斗)がすっかり眠りこんでいた。島谷は、宗男のビートルズへの熱い気持ちを思い返していた。そして何を思いついたのか、宗男を起こすとある行動に出る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回も、衛生面が気になってしょうがない
まあ、弁当詰めながら歌うなとは言わないが、一郎(三宅裕司)のでっかいしゃもじみたいなのを含めて、前回も書いたように、どうも衛生面が気になってしょうがない。もちろん、ドラマだから厳密にしろとは言わないが、飲食店を3軒も登場させるなら、演出家は考えるべきではないだろうか。
事前に、視聴者にチケットを見せておけば良かったのに…
異常なまでにフラグを立てていた島谷(竹内涼真)が、やっとチケットを出してきた。島谷の気持ちも分からなくもないし、実に島谷らしい感情だから、むしろ悩んでる表情だけでフラグを立てずに、ちゃんと引き出しの中のチケットを視聴者に提示しておいた方が良かったのでは?
その方が、一途に応募するみね子(有村架純)、東京にいるだけで幸せな宗男(峯田和伸)、何ともやりきれない島谷の3人が明瞭に対比して描かたのでは?その上、島谷のみね子への気持ちのくだりもあるなら、チケットでサプライズ演出なんかせず、脚本に無くても、ここは演出家の裁量で1カット入れておくべき事案だ。もったいない。
事前に、あの女の子をもう少し描けば良かったのに…
ホント、今週の演出家・川上剛氏はダメだね。7/3の感想で、雨の中バイクで走った宗男と雨に濡れた女の子3人のエキストラのことを褒めた。1シーンのために雨を降らせたことで、宗男や女の子たちの情熱を上手く描いたからだ。しかし、あの3人の女の子のうちの1人が再び登場。
どうして、あの時間にあの場所に、同じ女子が座っているのかも不自然だが、宗男がその娘にチケットをあげてしまった。まあ、ビートルズがいる東京にいられるだけで幸せと言っていたとは言え、あそこであげてしまうのを、宗男らしいロックンロールな行動と思えと言うは、ちと私には困難だ。
島谷が女の子にお辞儀をしたり、女の子が超プレミアチケットを頂いて、「おいくらですか?」と値段すら聞かないのも不自然。だから、事前に、あの女の子をもう少し描けば良かったって言うの。その上、「この女の子、後にロック評論家に…なんてことになったら良いですね」なんて語りで誤魔化していたが…
島谷と宗男の "島谷の親への感謝" は描かず仕舞いか?
これ、明らかに島谷自身と宗男の “島谷の親への感謝” を処理するのを諦めたって感じ。本作は、親子をしっかり描いてこそ『ひよっこ』なのでは?何か、一郎と息子の一件以降、ずっとずれてるような…
滋子が、美代子を叱咤激励するシーンは良かった!
12分過ぎ、久し振りに舞台が奥茨城へ。宗男の妻・滋子(南海キャンディーズの山崎静代)の3人の子どもが初登場。元気、勇気、と来たら本気のところが丈治(ジョージ)か。流石に、今日の展開の中では笑えない。
宗男が戦地から帰還したから夫婦になり子どもにも恵まれた滋子が、夫のいない環境に慣れて来た美代子(木村佳乃)を叱咤激励するのは、いいシーン。
美代子「本当に谷田部家の男(おどこ)はしゃあねえなあ」
祖父・茂(古谷一行)がいる所で、美代子が言うこの↑台詞もいい。やはり、親子、夫婦、家族の物語を描かないと。
次々と "面白感動パーツ" が並んで出て来てるだけ…
前回の宗男の衝撃の告白に続いて、島谷のチケットと恋の告白、そして宗男の大英断と、物語は進んでるし、動いてるし、面白い。ただ、面白かったり感動的なのは、物語の大きな流れやうねりでなくて、台詞とかシチュエーションなどのパーツだ。運良く、その “面白感動パーツ” が並んでいるから楽しく感じる。
でも、これって “ドラマ” や “物語” とは言い難い。騒動至上主義にはなっていないが、次々と “面白感動パーツ” が並んで出て来ているだけだから、言わばストーリを追い掛けているだけ。だから、みね子の出番が極端に少ないし、前回での聞き役みたいに、ヒロインらしい存在感も物足りない。
脚本の意図を汲んでいない演出が足を引っ張ってる!
当然に脚本のせいもあるが、今週に関しては、脚本の意図を汲んでいない演出が足を引っ張ってると言わざるを得ない。
例えば、アバンタイトルの宗男の告白と弁当づくりを同じ明るい劇伴にして、更に「みんな笑顔」みたいな印象に前回をしたこととか、島谷の告白もとても重要なのに、眠ってまどろんでるみね子のインサートカットなんて的外れも甚だしい。ああ言う時こそ島谷の好きな “健気なみね子” じゃないのかな?
あとがき
水曜ですが、宗男とビートルズはほぼ今回で終わりですね。木曜と金曜日は予告編通りに滋子が東京に来て、ビートルズと一緒に東京を離れて完結。土曜日も予告編にあった時子と乙女荘の仲間がやって来るお話。うーん、みね子が受け手の話ばかりですね。
来週は、乙女荘の同窓会で愛子さんも来るかな、時子も絡んできそうだし。こうなると、みね子は島谷との恋バナしかメインのエピソードが無くなってしまいます。早く来週になって、演出家の交代を待ちましょう。演出家が代われば、多少は作風も元に戻ると思うので…
最後に。前回の感想に、103回ものWeb拍手を頂き、ありがとうございました。前回が、良過ぎましたね。今回は、「そうなるの?」の連続で、しかもヒロイン不在で恋バナスタート。まっ、こう言う日もありますよ。という訳で、当blogは、まだまだ引き続き本作を応援します。
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【これまでの感想】
●[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”(2017/05/04)
●[訂正] 「ひよっこ」第36回で、みね子がビーコロを食べたのは "初任給" でした(謝)(2017/05/14)
●「ひよっこ」を2か月間観終えて、今思うこと…(2017/05/28)
●「ひよっこ」の“青天目澄子”と演じる女優・松本穂香に注目してみた(2017/06/05)
●「ひよっこ」は視聴者の“好意的な解釈”に頼らないで欲しい(2017/06/12)
第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
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第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』
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第3週『明日(あす)に向かって走れ!』
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第4週『旅立ちのとき』
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第5週『乙女たち、ご安全に!』
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第6週『響け若人のうた』
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第7週『椰子(やし)の実たちの夢』
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第8週『夏の思い出はメロン色』
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第9週『小さな星の、小さな光』
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第10週『谷田部みね子ワン、入ります』
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第11週『あかね荘にようこそ!』
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第12週『内緒話と、春の風』
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第13週『ビートルズがやって来る』
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第14週『俺は笑って生きてっとう!』
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