ひよっこ (第76回・6/29) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第13週『ビートルズがやって来る』『第76回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
ビートルズの来日公演にウズウズする宗男(峯田和伸)は、こんなに盛り上がっている時に「自分は茨城にいていいのか?」と焦る。一方、みね子(有村架純)のいる赤坂もその話題で持ちきり。ビートルズが赤坂のホテルに泊まるのでファンが押し寄せてくるらしい。すずふり亭の人々もソワソワしているところに、大量の歯磨き粉を持ちこむみね子。抽せんで公演のチケットがあたると知り、宗男のために買い込んでしまったと言う。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回の15分間は、意外と賛否両論がありそうだ
冒頭の主題歌明けは、奥茨城の宗男(峯田和伸)の家。ビートルズの来日公演にウズウズする宗男に、「語り」でビートルズ来日秘話が入る。ちょうど、今朝に読者のShinさんからコメントを頂き、この宗男の秘密基地にある宗男のビートルズ熱に関連する美術セットの3つのポイントを挙げたので、ここにも掲載してみる。。
©NHK
このように、ビートルズ大好きな私のような視聴者はこの位にビートルズが描かれるのは嬉しいが、今回の15分間は意外と賛否両論がありそうだ。
ビートルズ熱は、"脚本家の趣味の押し付け" か?
まず、このビートルズのくだり。恐らく “脚本家の趣味の押し付け” 等の意見が出るだろう。しかし…
宗男「いいのが、俺は!茨城にいで!」
宗男「こいづのおがげで俺の戦争は終わんだ」
この↑2つの宗男の台詞から察することが出来るのは、ただ明るくて変な男でなく、戦争体験を乗り越えて、自分なりの生き方を決めた人物だってこと。宗男がそう言う設定である限り、いつか宗男の心の中のネタフリ回が描かれるのは、仕方がないし、描かれなければ宗男の存在意義が無い。
前日に来店した「高島さん」は、"高嶋弘之" さんか?
場面変わって、すずふり亭の “また” 休憩時間。ここで、ドラマとは直接関係ないが、もしも岡田恵和氏がビートルズへの思いを込めたとしたら、やるじゃん!と思えるシーンがあった。それが、この↓の会話に登場する「高島さん」。
高子「昨日かな…あそこのホテルの人、
時々うちにいらっしゃるじゃないですか」
鈴子「高島さん?昨日見えたね」
字幕では「高島」と書いてあったが、ビートルズ来日に大きく関わった人物に「高嶋 弘之」氏がいる。俳優・高島忠夫の実弟で、バイオリニスト・高嶋ちさ子は彼の長女。この「高嶋さん」は、ビートルズのレコードを日本で最初に紹介した元東芝EMIのレコード・ディレクターで、初来日には数々の逸話がある人。こんな↓著書もある。
「ビートルズ! 」をつくった男 (レコード・ビジネスへ愛をこめて)
まあ、偶然か、私の考え過ぎだとは思うが、ビートルズが好きならこうやって思いを巡らせて楽しめるようにドラマが進んでる。あとは、好みの問題か?
懸賞応募は、みね子がまだ "ひよっこの証し" では?
みね子「いりませんか?歯磨き粉」
この↑みね子(有村架純)の台詞も物議を醸しだしそうだ。「職場で個人のモノ売るのか」「真面目で働き者のみね子がするのはおかしい」「歯磨き粉を買う金があるなら、父ちゃんを探せ」みたいな。
ただ、私はこのみね子の言動は、ヒロインがまだ “ひよっこ” である証しと捉えた。宗男からこんな↓手紙が届いたら、奥茨城の実家を何かと支えてくれている宗男のために、自分が出来ることをまずやってみる。これは、みね子が突然に集団就職を決めたのと共通だ。
宗男(M)「ビートルズに今すぐ会いたい」
み ね 子「とにかぐ居でも立っても居らんねえみてえで」
それに、すずふり亭のみんなにこんなことが出来るのは、みね子が家族みたいに思っていて、甘えていると捉えることも出来るし。
当時のチケット争奪戦は、本当に大騒ぎだった
とにかく、当時のチケット争奪戦は、以下のように本当に大騒ぎだったのだ。
昭和41年当時の史実では、公演協賛のライオン歯磨の懸賞応募があり、当時一番安いC席で1,500円だから、みね子の1,000円の小遣いでは高根の花。歯磨き「ダイヤフッソライオン」が1つ120円でその空箱2枚(240円相当)で1口応募。今では懸賞応募に躍起になる人は少ないかもしれないが、これも昭和40年らしさだ。
©読売新聞
とにかく、昭和41年(1966年)6月29日、51年前の今日、ビートルズはついに日本へやってきたのだ。こんなまとめ方は強引か?
葉書に丁寧に "思い" が添えてあったのがみね子らしい
みね子が自分の部屋で、応募券をハガキに貼るシーンがある。応募欄に、住所と名前の他に、「どうしてもビートルズのコンサートに行かせたい人がいるんです。お願いします」と歳の割には達筆な字で、いつものみね子らしく丁寧に思いが添えてあった。この辺もヒロインらしくて微笑ましく見たシーンだ。
©NHK
宗男が上京し、柏木堂が大忙しになる、嵐の前の静けさ…
N「あらあら、何か問題が起きてますね。
ここ、覚えておきましょうね」
柏木堂のシーンで、こんな↑語りが入った。やはり、今回の15分間は前述の通り、ネタフリ回なのだ。どうやら、柏木堂のキャパを超えた特需の騒動とその顛末が来週いっぱいまで描かれそうだ。強引に騒動を起こすのでなく、店の売り上げ向上のために、ビートルズ来日で一稼ぎしようと言うのは、今の柏木堂では自然な流れ。
確かに、今週3日間の作り込みや物語の必然性に比べると、若干物足りない。ただ、ネタフリの回としては面白味もあるし、宗男が上京して、柏木堂が大忙しになってと言う嵐の前の静けさと考えれば、こう言う15分間もあって良いのではないだろうか。
あとがき
ビートルズ来日は、今でも伝説になる位に、当時は大事件だった訳ですよ。その庶民の、特に若者たちの熱量を、宗男とみね子で描いた15分間だったと思います。ちょっと賛否両論ありそうですが、特に、懸賞応募が大好きな私は楽しく観ました。皆さんは、どう感じましたか?
最後に。前回の感想に、138回ものWeb拍手を頂き、ありがとうございました。柏木堂はどんな受注をしたんでしょ?会場スタッフのお弁当とか、お赤飯でしょうかね。それなら、すずふり亭も手伝えますし、こう言う必然性があって自然な流れの中での騒動なら楽しみです。という訳で、当blogは、まだまだ引き続き本作を応援します。
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【これまでの感想】
●[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”(2017/05/04)
●[訂正] 「ひよっこ」第36回で、みね子がビーコロを食べたのは "初任給" でした(謝)(2017/05/14)
●「ひよっこ」を2か月間観終えて、今思うこと…(2017/05/28)
●「ひよっこ」の“青天目澄子”と演じる女優・松本穂香に注目してみた(2017/06/05)
●「ひよっこ」は視聴者の“好意的な解釈”に頼らないで欲しい(2017/06/12)
第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
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第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』
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