ひよっこ (第46回・5/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第8週『夏の思い出はメロン色』『第46回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
お盆休みにひとり里帰りした三男(泉澤祐希)。みね子(有村架純)と時子(佐久間由衣)の様子を聞きに、美代子(木村佳乃)と君子(羽田美智子)が訪ねてくる。東京での暮らしぶりを話して感謝され、三男は喜ぶ。そして季節は冬へ。いつものようにみね子たちが銭湯から帰ってくると、ライン長の松下(奥田洋平)が通りかかる。難しい顔をして、話もうわの空の様子の松下。翌日、みね子たちは松下から思わぬことを告げられる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
舞台が、安部米店に移っただけでホッとする
1964年(昭和39年)5月に発表された井沢八郎さんの大ヒット曲「あゝ上野駅」を口ずさむ三男(泉澤祐希)で始まった第46回。上野駅での集団就職の若者たちを歌った歌だ。因みに、歌手の井沢八郎さんの娘さんは、歌手で女優の工藤夕貴さんですよ。(増田明美さん風に…)
それにしても、向島電機の話が停滞気味だから、安部米店に舞台が移っただけでホッとする。相変わらず善三(斉藤暁)とさおり(伊藤沙莉)の狭間に入って、仕事よりも人間関係で苦労している三男を見ると、三男にゃ悪いが楽しいし、自然に三男を応援したくなる。そう、向島電機でもこう言うのが欲しいのだ。
角谷家の庭で冷やされていた2つの大きなスイカ
そして、劇中の誰よりも私が待ちに待っていた “奥茨城の三バカ(元)高校生” の帰省のシーンだ、奥茨城村のファーストカットは、角谷家の庭の水受け槽で流水で冷やされている大きなスイカが2つ。いいね、こう言うのが『ひよっこ」だね。みね子(有村架純)たちも帰省したら、あのバスやバス停も見られたのに…
角谷家流の家族愛の表現も健在だ
本当は三男が帰省して嬉しくてたまらない三男の母・きよ(柴田理恵)が、最初は三男を叱りつけてからの大爆笑。三男の兄・太郎(尾上寛之)も一度持ち上げてから落とすのも。そうそう、これが角谷家流の家族愛の表現だ。やはり、奥茨城はドラマの中で生きていた。生活していた。東京と繋がってた。これが本作らしさだ。
「奥茨城 母の会」をもっと上手に使ったら良かったのに
角谷家に集まった美代子(木村佳乃)と君子(羽田美智子)。興味津々前のめりで三男が話すみね子と時子(佐久間由衣)の東京での様子を聞く姿を見ると、やはりなぜ2人が帰省しなかったのか悔やまれる。あの理由無き女子会も、実はあれの時「奥茨城 母の会」の結成されたって流れなら、今回とスムーズに繋がったのに。
実兄が失踪中に…なんて捉える視聴者もいそうだが…
で、まさかの宗男(峯田和伸)登場。兄が東京で失踪中だと言うのに、敢えてその事にもみね子の事にも触れずに、話題はやっぱりビートルズ。
三男「あれでしょ?あの…髪の毛 女みだいに伸ばして
軟弱な感じのいげ好かない…」
宗男「俺のこどが?それ!」
実兄が失踪中に…なんて捉える視聴者もいそうだが、そこはともかく、「奥茨城編」にはこう言うやり取りがたくさんあった。だから、各登場人物の性格がよく分かったり、人間関係が見えてきたりしたのだ。そして、共感や応援も普通に出来たのだ。何処へ行っても気遣いしまくりの三男も、そうして生まれたんだから。
物語を描かず時間だけが進むのは『ぺっぴんさん』と同じ
決して尺は長くなかった本作らしい「三男君の里帰り編」が終わると、季節は秋から冬へ時間経過。あの海水浴(浴はしてないが)から一気に時間経過。言いたくないけど、これ前作『べっぴんさん』状態である。物語を描かず時間だけが進んで騒動が起きてまた時間が進むってやつ。
仕事の部分になると途端に「騒動至上主義」になる
そして、5/4の記事『[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”』と『拍手コメントへ返信 (2017/5/24の分)その2』に書いたように、私の予想が当たってしまった。やはり、向島電機にも建設不況、証券不況が発端の「昭和40年不況」が押し寄せた。
文章による事前通告も無く突然に賃金1割カットする会社があるのか知らないが、とにかく大切な給料が下がった。愛子(和久井映見)が乙女たちの心配を払拭させようと↓と言う。
愛子「でも、向島電機は持ち直した。
そんだけの力がある会社だと私は思ってる」
でも、ふつう会社が不況で傾いた時は、給料カットか人員整理と業務縮小で持ち越すのでは?だとしたら、「何かさ、納得できねですよね」と言うのは、澄子(松本穂香)か時子が言うべき台詞では?成績優秀な豊子(藤野涼子)は、もっと経済的な面から切り込んだ方が良かったような。
ウエストサイド物語や海水浴は丁寧に念入りに描くのに、仕事の部分になると途端に「騒動至上主義」になるのが、この先も期待している私としては、ホント心配。だって、「向島電機編」では、みね子のライン止め事件と失踪中の父・実(沢村一樹)の姿しか、「奥茨城編」との繋がりを感じないから。
もしも本当にこのまま倒産してバラバラになるなら、「向島電機編」って本当に必要だったのかと考えてしまう。むしろ、うまくやって「奥茨城編」から「すずなり亭編」へ直結した方が、良かったかも。恐らく来週半ばまで、工場閉鎖、倒産、最後のコーラスと騒動が続く…。うーん、やはり心配だ。
あとがき
今回の「三男君の里帰り編」を見てしまうと、後半の「向島電機編」のドラマとしての弱さが目につきますね。そこが本当に残念。この先は騒動の連続になるでしょうが、是非ともライン長や愛子を含めて、みね子ら乙女たちの内面を描きて頂きたいです。
前回も?「海水浴のエピソードへの様々な違和感」と言う批判的な感想だったのに、78人もの読者さんが共感して下さり、Web拍手やコメントも頂き、ありがとうございました。今回は「三男君の里帰り編」が楽しかったので、まだまだ本作には巻き返す力があると信じます。ですから当blogは、引き続き本作を応援します。
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【これまでの感想】
●[妄想] 「ひよっこ」の昭和40年と言う時代設定に、再び“名作の予感”(2017/05/04)
●[訂正] 「ひよっこ」第36回で、みね子がビーコロを食べたのは "初任給" でした(謝)(2017/05/14)
第1週『お父ちゃんが帰ってくる!』
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第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』
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第3週『明日(あす)に向かって走れ!』
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第4週『旅立ちのとき』
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第5週『乙女たち、ご安全に!』
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第6週『響け若人のうた』
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第7週『椰子(やし)の実たちの夢』
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第8週『夏の思い出はメロン色』
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