ひよっこ (第35回・5/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第6週『響け若人のうた』『第35回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
みね子(有村架純)が東京に来て1か月、初めての給料日がやって来た。手渡しで給料を受け取ったみね子は、働く喜びを実感する。早速家族に仕送りする乙女たち。寮には給料日にあわせて衣類などの訪問販売が来ていた。ちよ子(宮原和)と進(高橋來)に文房具を買ったみね子は、すてきなブラウスを見つける。着てみたいと思うが、値段が高くて買えない。少しせつない気持ちで部屋に戻ると、美代子(木村佳乃)から荷物が届く。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
室内の灯りが空けたピンク色のカーテン…
前回の感想で、私が全編引用したみね子(有村架純)と愛子(和久井映見)の台詞で始まった第35回。個人的には、前回の振り返りである向島電機の中庭のパーゴラとベンチの日差しの強いシーンから、情景カットをインサートせずに、室内の灯りが空けたピンク色のカーテンに、BGMだけ繋げて行くのが好き。
いいよね、時間がみね子の心を癒していく感じって言うのだろうか。画面には、みね子と時子(佐久間由衣)しか映っていないが、時子の頷き1つで同室もみんながみね子を見守ってるのが分かる。そして、みね子のアップ、オルガン、ここで星空の情景カットで、みね子の心がだいぶ晴れたことが分かるって仕掛けだ。
父が元気で暮らしていることを信じ続ける強い心
合唱曲は昭和の浅草オペラの人気者、田谷力三さんで大ヒットした『恋はやさし野辺の花よ』。今回は「1週間後」のテロップで時間経過させずに、みね子の心がほぐれていく様を、みんなの日常生活を描いた。そして、この選曲がいい。
♪恋はやさし野辺の花よ 夏の日のもとに朽ちぬ花よ
♪熱い思いを胸にこめて 疑いの霜を冬にもおかせぬ
♪わが心のただひとりよ
霜が降りると花が枯れてしまうように、疑うと恋も衰えてしまう…と言う歌詞に、周りが何を言おうと自分は信じ続ける強い恋心を謳った歌。父・実(沢村一樹)が元気で暮らしていることを信じ続ける強い心を身に付けようとするみね子と重なる。曲調が静かなのもいい…
夜から賑やかな工場へのメリハリある場面転換が良かった
合唱から場面は一気に賑やかな工場内へ。この辺のメリハリと劇番の使い方もいい感じ。給料日ってことは入社して1か月。ライン長の松下(奥田洋平)と女工さんたちのやり取りを見るだけで、新人たちもかなり職場に馴染んだのが分かる。生産台数を上げろなんて話も、オリンピック景気がまだ続いてるのを匂わせて。
仕送りの現金書留の封をする描写の丁寧さがいい
場面は、手渡しの給料袋へ。「三億円事件」の語りで給料事情まで入れてくるとはご丁寧な。
みね子(M)「お父さん、これが給料袋なんですね。
ずっしり重く…は残念ながらないけど、
私が東京に来て1か月頑張った証しなんだと思うと、
私、給料袋も大切に取っておこうって思いました」
その上、手取り6,000円から5,000円を実家に仕送りするお話まで。そして、相変わらず澄子(松本穂香)と豊子(藤野涼子)のやり取りは面白い。ヤマト糊で封をするまで描く必要なんて無いように思うが、ここをきちんと描くことで「集団就職」の時代背景が見えてくる。こんな描写の積み重ねが時代を映す…
高価でブラウスを買えないみね子と仲間の気持ちも泣ける
場面は訪問販売。明るい劇番がホント合ってる。みね子が最初に買ったのは、妹・ちよ子(宮原和)と弟・進(高橋來)へのノートと消しゴムと言うのもいい感じ。もう、いい感じとしか言いようがない。そして、花柄の白のブラウスを見つけ、みんなからも「似合う」と言われるが、950円で高くて買えない。
「無理だ」と言うみね子の笑顔も切ないし、仕方なくハンガーラックにブラウスを戻すみね子を見て、「しょうがないね」みたいに目と目を合わせる仲間たち。でも、給料の高い先輩の女工さんがその花柄ブラウスを買いそうな…。劇番は、何となく切ないメロディーでみね子の気持ちを補強する…
1か月頑張ったみね子への、美代子からのプレゼント
劇番はそのままで「1週間後」の夕方と言うことは…想像通り、あの先輩が花柄ブラウスを着て街へ繰り出す。喫茶店にも行く話を聞いて、益々切なくなるみね子。新入社員で仕送りするからしょうがないのだが、見ているこちらが何とかしてやりたくる。そんな視聴者の気持ちをじわじわと高めて…
母・美代子(木村佳乃)からの荷物が届くなんて、やるねえ。
美代子(N)「みね子様、仕送り本当にありがとう。
無理してませんか?
みね子が働いて送ってくれたお金は、
大切に、大切に使わせて頂きます。
本当にありがとう。
このブラウスはお母ちゃんがつくりました。
みね子は、こんなのが好きじゃないかなと
思ってつくりました。
いがったら、着て下さい」
そして、↑この美代子の手紙が素晴らしい。みね子は声を出して読んでないのに、泣いてるみね子の背中を見て、時子たち一人一人が遠いふるさとを思い出してる。涙涙の15分間だった。
あとがき
時子の所に荷物が届かなかったのがちょっぴり可哀想になっちゃいました。劇中では谷田部家より助川家の方が生活に余裕があるのですから、時子の母・君子(羽田美智子)からの荷物に、美代子の荷物も一緒に入れて貰ったなんてエピソードでも良かったかもしれませんね(前回の荷物をこれにしたら良かったのかな)。まあ、ヒロインですから見せ場としては抜群でした。
前回の感想に、155回ものWeb拍手や数々のコメントを頂きありがとうございました。今回は、朝からこんなに泣かせないでって感じでしたね。やはり、奥茨城のシーンがあると和みます。引き続き当blogは、本作を応援します。
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