ひよっこ (第7回・4/10) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式)
第2週『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』『第7回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
稲刈りが終わり、実(沢村一樹)が東京に戻る日。みね子(有村架純)は寂しくならないように朝食の席で明るく振る舞い、ちよ子(宮原和)と進(高橋來)にも笑顔でいるよう言い聞かせる。実もまた名残惜しそうに、バス停までの道を美代子(木村佳乃)の手を握って歩く。東京に戻った実は、真っ先に赤坂の洋食屋「すずふり亭」を訪れる。そのころ三男(泉澤祐希)は、授業も上の空で一人思いつめていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
泣いて、笑って、お腹が空いて…
先週、期待と不安が入り乱れてスタートした『ひよっこ』。私としては、期待以上の仕上がりで無事に1週目が終了。2週目もその調子で…と願いつつ始まった月曜日。結論から言っちゃうと、泣いて、笑って、お腹が空いて…と言ったところだろうか。とにかく日本的な情緒満載、先が楽しみな15分間だった。
いいね。朝からちゃんと挨拶で始まる朝ドラって…
さて、今回もアバンタイトル無しで、冒頭からタイトル映像。もう、このミニチュアCGと桑田さんの声が無いと、気分よく朝が迎えられない私。そして、「語り」の増田明美さんの声も完全に耳に馴染んでしまった。
語り「おはようございます。
早速ですが、ちょっと振り返っておきましょうね。
今週からでも大丈夫ですよ」
いいね。朝からちゃんと挨拶で始まる朝ドラって。それに、上から目線でもなく押しつけがましくもない解説が。また、約2分間の先週の振り返り映像も、1週間のいいとこどり。そして、そのまま谷田部家にとって大切で忘れることが出来ない1日の始まりに繋がる構成。こう言う自然な流れが、感情移入し易くするのだ。
説明じゃなくて解説。これが本作らしくて素晴らしい…
語り「何だか、朝ごはんも盛り上がりませんね」」
もう、最初にこんな「語り」が入ってしまったら、先を観る前からウルウルしそう。で、じめっとしないように、前夜のくだり。『ひょっこりひょうたん島』の貴重な資料映像入りで、今週のサブタイトル『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』の解説。説明じゃなくて解説。これが本作らしくて素晴らしい。
みね子の家族の気持ちを察するモノローグが泣ける…
みね子(有村架純)が、東京オリンピックの聖火の話で、寂しくならないように明るく振る舞うが、実(沢村一樹)も美代子(木村佳乃)も家族みんなが寂しそう。当然、家族の気持ちを十分に察してるみね子のこのモノローグも泣けてくる…
みね子(M)「お父さん、この沈黙を破ろうとしてみたけど、
うまくいきませんでした」
そして、力を振り絞って「頑張って下さい」と先週成長したみね子が、実に言うのも健気で可愛い。そんな娘の顔をくちゃくちゃに触って、学校へ見送る実の笑顔もいい。「行って来ます!行ってらっしゃい!」なんて普通の言葉も、何か特別な言葉に感じる。女優志望の時子(佐久間由衣)も可愛かった。
妹弟が約束を破って、泣きべそをかくシーンからグッと…
ここまで7分。明るく振る舞い描いてきたが、妹・ちよ子(宮原和)と弟・進(高橋來)がみね子との前夜の約束を破って、泣きべそをかいたシーンからグッとくる。祖父・茂(古谷一行)の「結局、泣くことにしたのか」とか、「バス停まで行げ」を美代子に代弁させるとか、本当にいい感じ。
授業中のみね子が遠くの汽車の汽笛を聞いて、「はぁ~あ…」とため息をつく。そんな寂しい場面に、時子と三男(泉澤祐希)の就職予定先を字幕で表示なんて面白過ぎるし丁寧過ぎる。そんなボーっとしているみね子が、三男に話し掛けるるような愚痴っているような雰囲気に、オフでこんな声が…
田神「安心しろ。俺はずっとみね子のそばにいっと」
田神先生(津田寛治)の声で、現実に目が覚めるみね子。こう言うベタな展開も、寂しい朝のシーンからの脱出には最適だ。それに、さりげなく田神に、女優の香川京子さんが茨城県行方郡麻生町(当時 現行方市)であるプチ情報まで盛り込んで。本作は、どこまで丁寧に描くんだ。
やはり、すずふり亭は、人に優しい店なんだ…
11分過ぎ、久し振りのすずふり亭。実に、ハンバーグのアップが美味しそう。デミグラスソースをかけて煮込む省吾を演じる佐々木蔵之介さんは、もう本物の洋食屋の料理長にしか見えない。
鈴子(宮本信子)に先日のお土産のお礼を言う実。その字幕が「ポオクカツサンド」になっていたのに笑ってしまった。字幕まで雰囲気を的確に捉えて表現してるなんて凄すぎる。「谷田部」の名前を鈴子たちが知るきっかけも自然で良かった。
そして、重箱をすぐに返すなんてのも、今となっては昭和の日常。省吾の「いい人だね」で、すずふり亭と出稼ぎの人たちとの関係が垣間見れた。やはり、すずふり亭は、人に優しい店なんだ。いいな、すずふり亭…
実の身に何かが起こる週のツカミとしては、大成功!
13分過ぎ、出稼ぎ労働者のための宿舎。二階建ての外観と袋小路のスタジオセットと照明が、古き良き時代の昭和を醸し出していた。そして、出稼ぎ労働者の給料を狙う上野のスリの話。劇番と合わせて、いよいよ不穏な雰囲気が漂う。ここでは「語り」が入らず、「つづく」のテロップだけ。
予告編でも、今週は実の身に何かが起こる週。その1週間のツカミとしては、大成功ではないだろうか。
あとがき
大きな騒動もなく終わった第1週を受けての第2週の月曜日。今日も僅かなネタフリはありましたが、昭和39年の田舎の農家の日常が、丁寧に且つ楽しく描かれました。でも、ちょっぴり気になることがあります。それは、主人公はみね子なのに、今回での実の出番が多かったこと。
確かに、予告編で今週は実の身に何かが起こり、物語が大きく動き始めるように見せているので、決しておかしくは無いのですが。家族全員を描くのは良い事ですが、もう少しみね子自身の物語も描いて欲しいなと。でも、まだまだ7回です。細かいことは気にせず、私はこのまま本作を楽しみます…
なお、前回の感想に、数々のコメントや114回ものWeb拍手を頂き、ありがとうございます。今週も一緒に楽しみましょう…
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