嘘の戦争 (第10話・最終回/15分拡大版・2017/3/14) 感想

嘘の戦争

関西テレビ制作・フジテレビ系・『嘘の戦争』公式
第10話・最終回/15分拡大版『復讐劇完結!華麗なる詐欺師最後の嘘と真』の感想。
なお、『銭の戦争 (第11話 最終回・3/17) 感想』あります。また、「草なぎ剛」の「なぎ」は “弓ヘンに前の旧字の下に刀” です。


二科(市村正親)から脅迫や詐欺行為を追及され、寝返った百田(マギー)とカズキ(菊池風磨)には二科の罪の証拠である音声データを消されてしまった浩一(草なぎ剛)。警察に追われさらなる復讐に燃える浩一は、隆(藤木直人)に電話をし、30年前のOL殺人事件の新たな証人と証拠が見つかったと告げる。「詐欺師は詐欺師らしいやり方で30年前を終わらせる」と笑みを浮かべる浩一を、ハルカ(水原希子)と守(大杉漣)は心配するが…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---

浩一が憎んでいるのは、"30年前の一瞬" の現実だ

これ、アバンタイトルで、浩一(草なぎ剛)がハルカ(水原希子)に、今回の復讐劇の最終決着の付け方について話す、何気ない台詞だが…

浩一「騙されたら騙し返す、
   詐欺師は詐欺師らしいやり方で30年前を終わらせる。
   目には目を、嘘には嘘を」

私はこの時の浩一の眼光の鋭さと、「30年間にけりをつける」のでなく「30年前を終わらせる」と言う台詞に、浩一が憎んでいるのは、数奇な運命に翻弄させた “30年間と言う時間” でなく、自分が嘘をつくしかなかった “30年前の一瞬” の現実であることが明確に提示された、実に最終回の冒頭に相応しいアバンと感じた。

浩一以上に、スタッフたちの騙しのテクニックも巧みだ

その後は、敵だけでなく仲間も騙し騙されの攻防戦が、怒涛の勢いのテンポと迫力で進んで行く。とにかく浩一の復讐の意思を、丁寧に演技と映像で魅せ続けるのが素晴らしい。例えば、前回で関係修復が整った守(大杉漣)が「30年前の罪滅ぼしに償いをさせてくれ」と、浩一に協力を願い出るシーンの浩一の表情がそれだ。

全編に亘って、浩一が復讐すべき相手とそうでない相手への態度の違いが明瞭だから、浩一が楓(山本美月)を人質に取るのも浩一の巧みな作戦なのは分かるし、晃(安田顕)が浩一を狙っているのも想像がつく。いや、視聴者に想像できるように上手に見せつつ、実はスタッフたちも視聴者を巧みに騙しているのだ。

最終的に、浩一の全ての復讐劇が完結したのは天晴だ

そして、そのスタッフの騙し方が、浩一の嘘を超えてお見事だったのが、晃が浩一を襲撃したのが実は狂言殺人で、すべて浩一が事前に仕込んだ “嘘” だったことだ。流石に、これには驚かさせた。そして、最終的に、浩一の復讐劇のすべては見事に完結したのは、天晴と言うしかない。

読後感と言うか後味、余韻の良さは格別だった

そして終盤の締めくくりの、読後感と言うか後味、余韻の良さは格別と言って良いだろう。二科(市村正親)には徹底的に絶望を味合わせたが、楓には大きな危害も加えず、晃には罪滅ぼしの機会を与え、隆(藤木直人)には二科コーポレーションと二科家の再興の望みを残した。

30年前の事件の関係者やその家族たち、会社の従業員諸共に地獄を味合わせることも出来たろうに、ここは浩一の詐欺師としての一貫したポリシーと本人の持つ人間的な優しさが滲み出た復讐だった。うーん、感動的だ。

エピローグに、スタッフたちの優しさも溢れていた

脚本家を始めとしたスタッフたちの優しさもエピローグに溢れていた。例えば、終盤の面会の席での晃、隆、楓の3人の笑顔に救われたし、浩一が “一ノ瀬浩一” とは別人として歩き出したのも。

浩一「同じだよ。嘘のないやつなんていない。
   けど、嘘もつき続ければ1つぐらい本物になるかもな。
   一ノ瀬浩一は死んだ。
   復讐にとらわれた男は消えて、別の人間になれるかも。
   だから俺は付き続ける。
   嘘が嘘じゃなくなるその日まで」

まず、「嘘のないやつなんていない」と言う言葉で、浩一と隆の1つの大きな蟠(わだかま)りが解けたラストの2人の笑顔に救われた。そして、隆の家族とのやり取りや百田(マギー)とカズキ(菊池風磨)とハルカ(水原希子)のやり取りも良かったし、オウムの最後の一仕事もナイスアシスト。

サスペンス性を上手に残した、秀逸な人間ドラマだった

大ラスで、浩一が別人として生きている姿を見せたのも本当にいい感じ。サスペンス性を上手に残しつつ、本質的には人間ドラマ、ヒューマンドラマになっていたのがお見事。本当に良く出来たドラマだった。

"俳優・草なぎ剛" の応援団として一言…

さて、最後に “俳優・草なぎ剛” の応援団として一言。これは、決して悪い意味でないことだけ分かって欲しいのだが…。昨年放送された『中居正広のミになる図書館』で、草なぎさんは「(ドラマの)台本は自分のところしか読まないんで、俺は何のために走ってるのか分かんない時がある」と言っていた。

私は演技経験が無いから、これを流れ作業を分業化していることに例えてみると、自分の今やるべきこと(パート)は理解できているが、全体や結果としての完成品は見えていないと同じことと解釈した。流れ作業ならそれでも良いと思う。もちろん、演技や芝居は、台詞を言う順序はある意味で流れ作業かも知れないが…

それ以外の部分が圧倒的に多いはずだ。では、なぜ草なぎさんの演技にこれ程までに魅了させるのか?それは、きっと草なぎさんがピュアな人で、心の中に余計なものが入っていないからではないだろうか。そして、その空間へ役柄がすっと入り込んでいくのではないかと考えた。

だから草なぎさんは、台詞から想像・予想できる浩一の気持ちは敢えて考えずに、相手とのやり取りの中でその場でその場で感じたままに感情をコントロールしていたのではないだろうか。そして、自然に且つリアルに表現された浩一を、演出や編集で切り取り繋ぐことで、浩一と言う人物が創造されていったのでは?

その意味では、前回と最終回を『僕シリーズ3部作』など草なぎ剛さんと長年タッグを組んで来た三宅喜重監督が演出を担当したことで、「一ノ瀬浩一」と言う架空の人物に命が吹き込まれたのだろう。やはり、脚本、演出、俳優の三位一体と言わざるを得ない。、

あとがき

今作には様々な登場人物がいましたが、浩一が嘘をつきまくっているのに、楓とハルカだけが浩一に真実でぶつかっていきました。嘘だらけの本作の中でとても重要で大切な部分で、放送当初は、山本美月さんと水原希子さんで正直不安しかありませんでしたが、そんなの無駄な心配になったほど、劇中に馴染んでいました。

まっ、ともあれついに終わってしまいました。草なぎ剛さんの “役柄が憑依する” ような個性的な演技にも魅了されまくりでした。早くも「嘘戦ロス」を感じています。違った『戦争シリーズ』も見たいですが、『嘘の戦争』の続編も見てみたいような。いずれにしても、次の草なぎ剛さんの映像作品に期待大です。

最後になりましたが、本作の感想記事に、たくさんのWeb拍手やコメントを頂戴しました。すべての読者の皆さん1人1人に感謝を伝えたいですが、この場をお借りして御礼申し上げます。皆さん、本当にありがとうございました。また、次の作品で出会えるのを楽しみに…

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