べっぴんさん (第128回・3/6) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第23週『あいを継ぐもの』『第128回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 本作は、2/28 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
すみれ(芳根京子)・紀夫(永山絢斗)夫婦と君枝(土村芳)・昭一(平岡祐太)夫婦は、さくら(井頭愛海)と健太郎(古川雄輝)の結婚を受け入れようとするが、一人息子と一人娘の結婚のため、家の継承問題でこじれてしまう。さくらと健太郎は、両親たちの考えが古いと主張するが聞いてもらえない。すみれ夫婦は、潔(高良健吾)とゆり(蓮佛美沙子)の家を訪ね、坂東家の存続について相談すると、潔からある提案があり…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
本作始まって以来の "初の登場人物への共感" か!?
いよいよ、私が散々提唱してきた「騒動至上主義」が桜前線と共にアゲアゲになりそうな土曜日の予告編を受けての月曜日。さ~て、どんな「騒動」で楽しませてくれるのかと、怖いもの見たさで観始めたのだが、この主題歌明けの龍一(森永悠希)と明美(谷村美月)の台詞で腰砕けになってしまった。
龍一「ここで話しても決着つく話やないし、
冷めへうちに食べてや」
明美「そやな。頂きま~す」
だって、そうでしょ。龍一も明美も普通のことを言ってる。いや、本当にごもっともなお言葉。私があの現場にいても同じことを言ってる。もしかして本作始まって以来、初の登場人物への共感かも知れない。しかし、明美も独身だからか、かなり無関心のご様子。なぜ、ここまで明美のキャラクターは固定されないのだろう?
益々、紀夫が "ダメ人間" なのを強調するだけでは?
さて、たいそう久し振りに「坂東家」と言うお家柄についての話になった。今さら?と言うしかないのだが。確か、ゆり(蓮佛美沙子)が嫁に行くの行かないの以来だろうか…
そもそも、坂東家の本家は近江にあって、五十八(生瀬勝久)が一代で築き上げた「坂東営業部」の後継者として婿入りした紀夫(永山絢斗)がその器でなかったから、長女のゆりの夫・潔(高良健吾)が「坂東営業部」を継ぎ「オライオン」ブランドまで成功させている。
ってことはゆりの夫が継承している時点で、「坂東家」の名前が残るかどうかの話。その意味では、長女を嫁に出した創業者であり父親としての五十八の遺志としては、別に「坂東家」の名前に拘るような人間で無かった懐の大きな人物だった訳で、ここでこの話で “一騒動” 起こすと、益々紀夫がダメ人間なのを強調するだけでは?
五十八の遺志を尊重せず「お家騒動」を描くダメなセンス
それに、縁故採用でさくら(井頭愛海)と健太郎(古川雄輝)を入社させたのだから、この2人が「キアリス」を継いで、さくらが健太郎に嫁ぐのは、いろんな意味で既定路線では?五十八の遺志を尊重せずに、五十八の子どもたちに正に「お家騒動」みたいな騒動をつくる脚本家のセンスを今さらながら疑わざるを得ない。
紀夫は「坂東家、坂東家」と偉そうに言える立場でない
今回は、そもそも論ばかりで恐縮だが、前述の通りに坂東の実家(本家)は実質的に直系長女の婿である潔が継いで、事業まで継いで(今のところ)義父の遺志を継いで成功もしている。
一方の紀夫は、潔の五十八への忠誠心を知り「坂東営業部」を去り、やることがないから嫁のすみれが一から立ち上げた「キアリス」の経理に転職し(潜り込み)、無理矢理に初代社長にさせられた麻田(市村正親)の辞め時に合わせて、二代目社長に滑り込んだけの男。
だから、そもそも紀夫は「坂東家、坂東家」と偉そうに言える立場でないのだ。それを、ごもっともなように言わせるから紀夫の存在にも本作の脚本にも腹が立つのだ。反対するなら最初から言えって話。それでは「騒動」がつくれないが…
由緒ある家柄が "後継者を1人しか産んでいない" から…
またまた、そもそも論で恐縮だが、明美以外はお嬢様育ちと言うことは、それなりの「お家柄」と普通は解釈する。と、すればだ。由緒ある「お家柄」のご一族さまが、劇中の時代に子ども(後継者)を1人ずつしか産んでいない時点で、いつかは発生して当然の問題であり事態だろうに。
わたし的には、むしろさくらと健太郎が結婚した方が、見ず知らずの人間が「家系」に入って来るより信頼度が高いと考えるが。だって、すみれと君枝(土村芳)はそう言う熱くて強い絆で結ばれているのではないのか?敢えて、君枝が反対する理由も見つからない時点で、不毛な「騒動」なのは間違いない…
あとがき
こんな違和感ばかりで不自然さだらけで納得度の低い「騒動」を、あと1か月も見せられるのでしょうか。本当にうんざりしますね。普通に結婚させるのが、一番納得感のある展開でしょうに。同じうんざりなら、絵に書いたようなハッピーエンド続きで楽しめせてくれたら良いのに。どこまでも視聴者を裏切りますね。
[お願い] コメント等でのあらすじのネタバレ厳禁でお願いします。今やストーリー展開が唯一の私の楽しみですので…(困)
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上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
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第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
33 34 35 36
第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
44 45 46 47 48
第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
56 57 58 59 60
第11週『やるべきこと』
61
62 63 64 65 66
第12週『やさしい贈りもの』
67
68 69 70 71 72
第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
86
87 88 89 90 91
第17週『明日への旅』
92
93 94 95 96 97
第18週『守るべきもの』
98
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第19週『希望』
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第20週『旅立ちのとき』
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第21週『新世界へ、ようこそ』
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第22週『母の背中』
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第23週『あいを継ぐもの』
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