べっぴんさん (第125回・3/2) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第22週『母の背中』『第125回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 本作は、2/28 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
すみれ(芳根京子)は、明美(谷村美月)、良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)と共に万博のショーに向けた子供たちの服を制作する。一部の服は数ミリ単位で直しをすることに。そのこだわりにさくら(井頭愛海)たちは疑問を抱くが、そこにキアリスのものづくりへの思いが込められていることを教えられる。そしていよいよショーが開幕。その中で潔(高良健吾)とゆり(蓮佛美沙子)はある人物と20年ぶりの再会を果たす。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
アバンから、演出の雑さが目に余る…
結局、前回で「熊」と「白」が好きだと言った外国人の女の子も、規定通りに黄色のワンピースを着せられて始まったアバンタイトル。そして裁縫するすみれ(芳根京子)の手が明らかに別人なのはしょうがないとしても、手元のアップと引きの画のすみれの手に当たってる照明が違い過ぎ。
更に言うなら、良子らが裁縫している部屋を俯瞰で撮影しているが、そこにさくら(井頭愛海)たちが入室してカメラ手前に陣取るが、さくらたちをボカす必要ある?後頭部が大きく映ってぼやけてると見辛くてしょうがない。アバンのラストカットでのすみれの背景をボカす、そこだけやれば褒められたのに…
先輩社員たちの言動にも、違和感がありまくり…
しっかし、安っぽいよなあと言いたくもなる。あんな単純なすみれの説明で、さくらたちが “キアリスらしさ” を納得してしまったことが。それも、何なの?あの先輩社員たちの身の変わり具合。完全に “わだかまり” のことが無いことになってる。あれだけ敵対心を抱いていたのに…
更に、今回のすみれたちを褒め称える台詞を聞くと、自分たちはずっとそれを経験し体験しやってきたような言いっぷりだし、演技から察すると、さくらと健太郎(古川雄輝)の “親たち” のことを考え。媚びを売るようにわざと馴れ馴れしく先輩面しているように見えた。ホント、演技指導が下手だよなあと言うしかない。
赤チェックのシャツの男の子の袖が長過ぎる…失笑
さっき、「数ミリ単位に拘るのがキアリスだ」とか言っていたような気がするが、5分過ぎ登場する子供たちの列の後ろの方にいる赤のチェックのシャツの男の子の袖が恐ろしい位に長過ぎる。肩も落ちちゃってるし。
それと、このフィナーレのイベントだが、どうして演出担当である栄輔(松下優也)がポケットに手を突っ込んだまま本番中もステージのど真ん中に立っているんだろう?もしかして、CMにも出演している栄輔がいつの間にか時代の寵児としてタレント化しているってこと?その辺、全く描かれていないが、まあいいや。
もういい加減に素人ウケするつもりの映像は止めて…
もういい加減に素人ウケするつもりでやってるのか知らないが、無駄な背景ボカシは止めて欲しい。8分過ぎの潔(高良健吾)とゆり(蓮佛美沙子)が栄輔と再会するカットなんて、ブルーバックで合成したように見えちゃってる。6人の立ち位置の床の花吹雪までピントが合ってるから、違和感が半端無い。
その意味では、古門社長(西岡徳馬)のストップモーションも意味不明を通り越して不可解。完全に編集も素人ウケを狙って、更に時間繋ぎのためにストップモーションで誤魔化したとしか思えない。通販の健康食品でぎっくり腰になった人かじゃないのだから。これでは、クランクアップ後の編集に期待するのは難しい…
最後まで、栄輔はポケットに手を突っ込むのか?
話はずれるが、昨日『松下優也「べっぴんさん」出演の裏側を語る!』で栄輔のポケットに手を突っ込むのは演出家の指示でないことが明かされた。松下さん本人はそれ程の思入れがあってやった訳でないと言っていたが、SNSで違和感が話題になっているのを知っていたなら、なぜその時点で演出家がなぜ止めさせないのか意味不明だ。
あそこで、さくらを背負ったすみれの回想を入れる?
11分過ぎ。ついにやってしまった。45歳のすみれと20歳前後のすみれの顔のカットの切り替えしの編集。顔の向きが違ったのが功を奏したが、メイクの違いだけで演技は一緒。あの時の涙は、夫の紀夫(永山絢斗)の行方知れずでの悲しみによるもので、闇市の元元締め・根本(団時朗)の戦後の苦しさとは、少々意味が違うような。
むしろ、入れるなら闇市でのゆりが啖呵を切った場面での、すみれのいい顔のアップなのだが、あの頃のヒロインはゆりだったから…お粗末ってことだ。
根本と玉井の再開が、殺伐とした関係で終わったのが残念
おっと、ついでに根本と玉井(土平ドンペイ)の再会のシーンも、もう少し人間味と温かさのある会話にしたら良かったのに、あれでは結局殺伐とした関係で終わってしまうではないか。
もしかして、これで『母の背中』って終わり?
もしかして、これで『母の背中』って終わり? 今回の冒頭のすみれの説明台詞と、終盤でのさくらが子供服づくりの手間暇の解説で、理解したってこと?因みに今回の資料映像は約80秒。主題歌を抜けば「正味13分×3日分=39分」で終わり?
本当は、さくらが解説した様々な「キアリス品質」の開発秘話こそ見たかった視聴者が多かったのでは?私はその1人だ。だから、今回は本当に残念だ。完全に『ファミリア』の人物関係だけをパクったまがい物ではないか。そう、あの玉井が作った安物と同じだ。
あとがき
第11話で、すみれがさくらを出産したんです。第2週の金曜日です。それからずっと、この物語にはさくらが存在していたのです。ですから、もっとさくらを上手に描けば良かったんです。恐らく、最終回までにさくらは健太郎との間に子どもを産むでしょう。そうなれば、正に「母と娘の物語」になるのは明らか。
なのに、この脚本家は前半の3か月間でさくらを描かず、後半になって突然ヒロイン交代のようにさくらを全面的に描き始めました。そして、それは今でも最終回までも続くでしょう。以前も書きましたが、紀夫が出征中から「すみれとさくらの二人三脚の母子物語」にしたら良かったんです。時既に遅しですが…
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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
7 8 9 10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
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第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
44 45 46 47 48
第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
56 57 58 59 60
第11週『やるべきこと』
61
62 63 64 65 66
第12週『やさしい贈りもの』
67
68 69 70 71 72
第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
86
87 88 89 90 91
第17週『明日への旅』
92
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第18週『守るべきもの』
98
99 100
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第19週『希望』
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109
第20週『旅立ちのとき』
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第21週『新世界へ、ようこそ』
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第22週『母の背中』
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