べっぴんさん (第121回・2/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第21週『新世界へ、ようこそ』『第121回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
「キアリス」の新商品を開発するための商品審議会を開いていたすみれ(芳根京子)や紀夫(永山絢斗)たち。新入社員も参加することになっていたが、開始時刻になってもさくら(井頭愛海)が現われない。遅れてやってきたさくらだったが、準備が何もできておらず…。一方、良子(百田夏菜子)の夫・勝二(田中要次)は、もともと麻田靴店があった場所に念願の喫茶店をオープンする。するとそこに思わぬ客がやってきて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
期待は見事に裏切れた 「朗報かも!?」は全面撤回!!
毎回愚痴の連続で、書いている自分自身が虚しくなってきたのもあって、前回の感想で、“何となく本作の序盤の頃の展開に似てきたから朗報かも?” と期待を込めて書いてはみたが、まさか1日で全面撤回をすることになるとは思わなかった。
緊張感の無さも、自己チューも見事に母親譲り
すみれ「さくら、仕事を舐めてるの?」
私なりに、久し振りに期待をして迎えた第121回だけに、このすみれ(芳根京子)の言葉には失笑しかなかった。なぜなら、すみれが創業当時から、どれだけ仕事に集中し熱中し真剣に取り組んで来たのかなんて、数回の夜なべと朝帰りだけで、あとは時間経過に伴っての肩書の変更でしか表現されていない…
その上、審議する側の4人の 実績はおろか実力さえも殆ど描かれていない状態で、審議するのはおかし過ぎる。まあ、唯一皮肉を込めて褒めるとするなら、さくら(井頭愛海)のこの緊張感の無さは、正に親譲りの気質として描かれてるってこと。おっと、自己チューってのも母親譲りか(苦笑)
まずは否定から入る役員らの態度にイラッとする審議会
そもそも何を「審議」するのか 定義が不明瞭で始まったの商品審議会。まずは否定から入る役員たちの意見にイラッとしたし、明美(谷村美月)の上から目線にも違和感と苛立ちを。野菜型のコースターの初見の評価が「可愛いねえ」と言うのも、手書きのカレンダーには「上手やない!」って、一体何を評価しているの?
社長令嬢は時間差提出して、役員全員でべた褒め大会
そして、脚本家お得意の困った時の「騒動至上主義」が発動だ。わざわざ時間をずらす必然性など全くないのに、ただ “さくらのゴリ押し” のために時間差攻撃で作品を提出。更に、安直な夜なべのシーンで時間繋ぎとさくら推し。こんなの、やればやる程 さくらも中の人も好感度は下がるし、つまらないのに…
で、就活生からも大人気のアパレルメーカーの、たった3人しか採用されなかった名誉ある新入社員で、社長令嬢でもあるさくらお嬢様が、私には ぼっさぼさの髪型にしか見えない姿で再登場。そして最後は、どこが高評価なのか全く理解できない工作を、役員全員でべた褒め大会。あー、馬鹿らしいったらありゃしない。
"もどかしいを超えて諦めの境地へ" が現状だろうか?
今回は、「仕事への心構え」と「母と娘の関係の再構築」を描いたと言えば聞こえが良いだろうか。しかし、毎回言うように構成が下手過ぎて、嫌味に感じるほどに “取って付けたエピソード” にしかなっていないのが、本作の致命的なところ。
本来なら、さくらは素直で正直者でちょっと人生に不器用な所がある、そんな娘のさくらを、上司として厳しく指導することと、娘として助けてあげたいことを、不器用なすみれも悩む。そんな不器用は母子がもどかしい…。でも、そんな不器用なヒロインとその娘、仲間たちを応援したくなる…
とならないのが、“もどかしいを超えて諦めの境地へ” が現状だろうか。来週が『母の背中』なら、もっとやりようがあっただろうに。予告編も相変わらずの “さくら推し” と曖昧な態度のすみれのカットばかり。ホント、何か、何かなぁしか言葉が出ない。
あとがき
以前にも書いたように、少なくとも今年に入ってからの2か月を、母と娘の二人三脚の物語にするべきでしたね。もちろん、今までのことは無かったことにするしかありませんが。そして、似た者母子が「キアリス」を成長させる物語にしても良かったと思います。その方が、朝ドラらしいと思いませんか。
そして、せめて、子どもたちの進路絡みのくだりから、さくらと健太郎のキアリス入社までの、先週と今週をもっとすみれとさくらにスポットを当てて、この際、「縁故採用はしない」と言う父・紀夫と、入社させたいすみれと入社したいさくらとその仲間たちの対立構造にして、最後に紀夫が2人の努力と実力に負けて…
それこそ、『下剋上受験』ではないですが、母と娘の二人三脚で頑固な父親の鼻を明かしてやるみたいなスポ根的なストーリーでも良かったかもしれません。その位に内容を激変させないと、このまま週毎だけでなく、週の中でも辻褄も合わず連続性に欠ける本作の最後の立て直しのチャンスを活かせなかったと思います…
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坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
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連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
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第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
33 34 35 36
第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
44 45 46 47 48
第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
56 57 58 59 60
第11週『やるべきこと』
61
62 63 64 65 66
第12週『やさしい贈りもの』
67
68 69 70 71 72
第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
86
87 88 89 90 91
第17週『明日への旅』
92
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第18週『守るべきもの』
98
99 100
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第19週『希望』
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第20週『旅立ちのとき』
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第21週『新世界へ、ようこそ』
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