嘘の戦争 (第7話・2017/2/21) 感想

嘘の戦争

関西テレビ制作・フジテレビ系・『嘘の戦争』公式
第7話『宿敵長男に復讐!一族崩壊へ』の感想。
なお、『銭の戦争 (第11話 最終回・3/17) 感想』あります。また、「草なぎ剛」の「なぎ」は “弓ヘンに前の旧字の下に刀” です。


浩一(草なぎ剛)と二人きりの時に心臓の発作で倒れた二科(市村正親)。警戒心をあらわにする隆(藤木直人)は、古くから二科の下で働く六車(神保悟志)に、浩一を監視するよう依頼する。一方で、浩一も六車の存在に気付き、調べ始める。そんな中、浩一は晃(安田顕)への復讐に取り掛かる。晃は浩一の助言で、工場の改修費用として2千万円の資金提供を隆に願い出る。浩一の正体を暴く好機と考えた隆は、晃に金を振り込むことにする。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---

演出家が、突然に未発表の中西正成氏に…

本作の感想に入る前に、放送の冒頭で気になったのことがある。第7話の演出が、これまで未担当で公式サイトにも未掲載の中西正茂氏になったこと。私は名前を存じ上げなかったのでネット検索してみると、同名の人物では映画『極道血風録 無頼の紋章(2000年)』でスクリプター(記録係)とヒットした。

この方が同一人物か確かめることは出来なかったが、最後まで見た私の感覚では、全体的な演出、特に演技指導や画作りに粗さを感じた。これまでの三宅喜重氏と宝来忠昭氏では感じてこなかったことだから、引っ掛かりを覚えたのだろうが。

なぜ、三宅喜重氏と宝来忠昭氏から交代させたのか?

例えば冒頭の病院。駆け付けた隆(藤木直人)の娘・さくら(吉澤梨里花)に浩一(草なぎ剛)が話し掛ける時、さくらを演じる吉澤梨里花さんが両手を手持ち無沙汰にしてしまった。台詞を喋り切るのが精一杯で他の演技を付けなかった可能性もあるが、あの棒立ちはあまりにも不自然。他にもアップとアップが直結したり…

まあ、他にもシャンパンには見えないとか、気になるカットがあったのだが、どうしてこれまでの2人の演出家で最終回まで押さなかったのか?たまに、高視聴率ドラマでは後半の安定期に若手演出家を試すケースはあるが、第6話で視聴率が微減しただけに何で?って。きっと、気になったのは私だけだろうが。

草なぎ剛さんら個性派俳優たちの名演技で、見応え十分

さて、物語は前回で、復讐のターゲットに接近する過程を描く天才詐欺師の「エンタメ復讐劇」から、ついに敵の懐に入り込み慎重且つ大胆に復讐の方法を模索する「心理サスペンス」に変化した第2章の第2話的ストーリー。まずは、前々回で憎きターゲットに決めた晃(安田顕)への復讐が始まる…

とにかく、興三(市村正親)の微妙な病状、浩一の巧みな復讐作戦、それを支える仲間たちの動き、晃(安田顕)と隆の兄弟の違いなどが、草なぎ剛さんや市村正親さんらを始めとした個性派俳優たちの名演技で、見事に描かれているだけで見応えがある。神保悟志さん演じる六車と言う男もいい感じだ。

良く出来たドラマには、天気も味方する

更に、物語全体が単なる「浩一 VS 二科家」の構造だけでなく、「浩一 VS 二科コーポレーション」と言う図式も含まれるようになって来たお蔭で、俄然と面白さが増した。また、これはディレクターの端くれの端くれとしての意見として聞いて欲しいのだが、良く出来たドラマには天気も味方するってこと。

今回には数カット、雪が降っている場面が混ざっている。恐らく自然に降った(人工的でない)雪だろうが、その雪が抜群の演出効果を生み出してる。これについては後述するとして、とにかく運も天も味方につけた『嘘の戦争』。最終回まで、目が離せない。

雪の "冷たさ" と浩一の "冷酷さ" を重ねた演技と演出

今回も “俳優・草なぎ剛” の見甲斐のある芝居がたくさんあった。特に、そろそろ自分の正体がバレ始めているのではと勘付いた浩一が、密かに隆との一騎打ち、最終対決が見えてきているのが、所々の演技でちらりと感じさせるのがお見事。また、前述の雪の “冷たさ” と浩一の “冷酷さ” を重ねた演技と演出が良かった。

例えば、同朋意識さえ感じていた晃と浩一が決別する場面も雪が降っていた。「残念ですが、もうあなたの力にはなれない」と冷静沈着、いや冷酷非道な位に言い放った浩一の心情としんしんと降るが決して積もることは無く下水に流れて行くしかない雪の儚さの対比はグッと来た。

また、序盤で青い傘を差す浩一が登場するが、着々と晃を罠に陥れるのが成功していく様を苦笑いで見ながらも、自分自身も何かに追いつめられているような恐怖を感じて淡々とその場を去る姿に、何とも言えぬ浩一の深い心の闇がが見えた。短く地味なシーンだが、次回からの急展開を考えると、正に嵐の前の雪景色とでも言おうか。

あとがき

ハルカ(水原希子)の恋愛宣言を聞きつつも、あの瞬間の浩一心は “暗殺者・六車了司” で満たされていた。いい感じのラストでしたね。正に、一刻を争う天才詐欺師の復讐劇。裏で暗躍する六車、二科隆の逆襲はあるのか。以前も書きましたが、一週間が長過ぎますね。

最後になりましたが、前回の第6話の感想記事に、142回ものたくさんのWeb拍手を頂きました。皆さん、ありがとうございました。

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