A LIFE~愛しき人~ (第6話・2017/2/19) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『A LIFE~愛しき人~』(公式)
第6話『究極のモンスターペイシェント』の感想。
沖田(木村拓哉)の告知の前に、深冬(竹内結子)が自分の脳腫瘍のことを知ってしまう。壮大(浅野忠信)は動揺して沖田を責め立てる。一方、深冬は沖田に、腫瘍のことを虎之介(柄本明)には黙っていてほしいと頼む。そんな中、病院の顧問弁護士である実梨(菜々緒)の父・榊原が病院に運び込まれる。榊原は15年前に妻と実梨を残して別の女性の元に走り、以来音信不通だったという。榊原を憎む実梨は、彼の手術への同意を拒む。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
深冬が脳腫瘍のまま医療行為を続ける違和感は払拭された
「医者が限界を決めちゃいけない」と言う天才外科医が、最善の手術方法を模索している内に医師の理屈には無関係に “患者の命の限界” があることをすっかり忘れている主人公を描き続けて来た本作。
しかし、やっと前回で、沖田(木村拓哉)の告知の前に、深冬(竹内結子)が自分の脳腫瘍のことを知ってしまったことで(これがドラマとして面白いかは別にして)、深冬が医師として病気を抱えながら患者に医療行為を続ける違和感が払拭されたのは、本作にとって朗報だ。
井川を成長させる物語は、もっと丁寧に作って欲しかった
で、このまま深冬の病気の一件を中心に進むかと思いきや、図らずも病院の顧問弁護士である実梨(菜々緒)の父の放送回。それも、実梨との間にワケありの父・達夫(高木渉)は、パチンコ屋で倒れて運ばれてくると言う陳腐な設定で登場。まさか、すべての脇役にスポットを当てる訳ではないと思うが…
ただ、女性の脇役がメインの放送回は、オペナース・由紀(木村文乃)の不発っぷりの記憶が強く残る。その反面、男性の脇役がメインの放送回では、井川(松山ケンイチ)の “神回” の記憶が新しい。それだけに、井川を活躍、成長させる放送回は、もっと丁寧に作って欲しかった。
沖田の医師としての判断力の魅せ方が、間違ってない?
まず、実梨が沖田へのあてつけで井川を指名したくだりの状況説明が、視聴者の好意的な脳内補完をあてにし過ぎて不足気味。井川が術中にフリーズしたのはお約束としても、これまたそれ以上のお約束で、沖田が患者の命を危険にさらして井川に貴重な経験をさせる患者軽視の流れで終了。
毎回気になってしょうがないのが、本作は医師の技量の魅せ方、特に沖田の医師としての判断力の魅せ方が、間違っているように見えてしまうこと。確かにドラマチックではあるのだが、まず既視感があり過ぎるのを何とかしつつ、天才外科医ならもっと別な方法で沖田らしい解決法(患者も同僚も救う)を見せて欲しい。
あとがき
上ではマイナス面を中心に書きましたが、深冬への告知を済ませたことで、これまでで一番沖田が物語の最前線から若干後退して、病院関係者の群像劇になったって感じ。まあ、ここまで弁護士の個人的な事情を詰め込む必要があったかどうかは別にして。
今回を見て改めて悔やまれるのは、第1話か第2話で深冬への告知を済ませておけば、沖田の「自分で限界を作らない」と言うポリシーを物語の中心に据えて、井川や由紀の成長物語と、沖田と深冬と壮大(浅野忠信)の関係をサイドストーリーにして、かなり見応えのある作品になったのでは?ってことです。
“俳優・木村拓哉” の応援団としては残念だし、もったいないとしか言いようがない。あれっ?予告編では次回で深冬がまだ医療行為を続けてる!
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