べっぴんさん (第109回・2/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第19週『希望』『第109回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
すみれ(芳根京子)やさくら(井頭愛海)たちの思いに支えられ、家族となることを決めた二郎(林遣都)と五月(久保田紗友)。喫茶店「ヨーソロー」のオーナー・すず(江波杏子)は引退してお店を二人に譲ることに。年が明け、臨月を迎えた五月は、明美(谷村美月)や良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)の助けもあり、元気な男の子を出産する。幸せに包まれる坂東家だったが、そこに近江の坂東家から知らせが届き…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
さくらの過去全ての "嬉しいこと" を全否定してるのに…
さくら「こんなに嬉しいこと、生まれて初めてやわ」
相変わらずのアバンタイトルだ。前回で敢えて触れなかったこのすみれ(芳根京子)の台詞、どうして今回のアバンで繰り返したのだろう?この台詞って、さくらの今まで人生での “嬉しいこと” を、それは両親との思い出も、幼馴染との思い出も含めて、全否定していることと同じなのに。
にも拘わらず、この瞬間のさくらの “俄かな優しさ” を描くために、かつての恋敵にエールを送ると言う、何とも言えない不可思議な展開になっている本作。それにしても、二郎(林遣都)は五月(久保田紗友)のために東京行きを断念した訳でないのに、なぜこの2人がハッピーエンド風に描かれ続けるのか分からない…
すみれが無関係な「二郎物語」をいつまで描くのか?
そして、時間経過。ナント、「二郎物語」はジャズ喫茶を継いで終わらない。確かに喜代(宮田圭子)の台詞で、いつぞやの「女の一生」に強引に関連付けているようにも見えなくもないが、それはかなり好意的に脳内補完しての話。私には、ヒロインの娘の恋敵の出産なんて、脇役の脇役のサブストーリーにしか見えないが。
それに、五月がすみれ(芳根京子)の家で出産するに至ったのは、「エイス」から五月を引き離したのはすみれだが、あとは喜代さんの説得とさくらの言葉に感動と納得したからであって、すみれは何もしていないのと同じ。それなのに、いつまで「二郎物語」を描くのか?
五月の出産より、五十八の死をきちんと描くべきでは?
で、やっと五十八(生瀬勝久)のくだり。物語上は二郎と五月よりも、明らかにヒロインすみれに影響力を与えた、言うなら直系の脇役のストーリーなのに、「二郎物語」での出産には時間を割いて、「五十八物語」での死は一本の電話で終了。そりゃあ、朝と言う時間に死を描くのは…と言う意見もあるだろうが。
時既に遅しだが、以前にも書いたが、すみれが五十八と同居していれば良かった。だって、五十八が「生家だから」と言う理由だけで近江に残ることの方が不自然だから。で、結局、父の死に目に会わない(会えない)ヒロインを描くことになってしまった。こう言う場面ですみれの “愛情”や“思いやり” を描かずしていつ描くのだろう。
何が「私のことも応援して下さい」だよ。苦笑しかない…
そして、さくらの側にすみれへの “愛情”や“思いやり” を表す台詞を書くって、もう意味が分からない。だって、あれだけ自分勝手で好き勝手やっていたさくらが、五月の出産を間近に見て心変わりしたなんて、いくらなんでも都合が良過ぎるから。何が「私のことも応援して下さい」だよ。苦笑しかない。
なぜ、ヒロインがさくらのような編集にするのだろう?
それにしても、脚本がどうしようもないのは重々承知だから、敢えて言うのだが、どうして演出上で、すみれよりさくらのカットを多用し、あたかかもヒロインがさくらのような編集にするのだろう?ヒロインはあくまでもすみれ。視聴者が見たいのは、そのすみれが経営する子供服の店がどんな子供服を売り成功するのか?
そりゃあ、ヒロインの母子関係を描くのは悪いとは言わないが、ここまで、ヒロインと「キアリス」そっちのけで、娘とその関係者の物語を強調する演出は間違ってやしないだろうか。で、「エイス」と「オライオン」の話って、どうなったの?本当に意味が分からない。
あとがき
来週も、あちこち恋バナが中心みたいですね。「キアリス」も「大急百貨店」も強調されたカットはありませんでしたから。ああ、どんどんクランクアップが近づいているのに…
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
★本家の記事のURL →
http://director.blog.shinobi.jp/Entry/9489/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方は、
http://dmesen.seesaa.net/article/446889926.html でも受付けております。
【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8 9 10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
33 34 35 36
第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
44 45 46 47 48
第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
56 57 58 59 60
第11週『やるべきこと』
61
62 63 64 65 66
第12週『やさしい贈りもの』
67
68 69 70 71 72
第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
86
87 88 89 90 91
第17週『明日への旅』
92
93 94 95 96 97
第18週『守るべきもの』
98
99 100
101
102
103
第19週『希望』
104
105
106
107
108
- 関連記事