べっぴんさん (第103回・2/4) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第18週『守るべきもの』『第103回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
キアリスでアルバイトをしている健太郎(古川雄輝)が、すみれ(芳根京子)に話したいことがあるとやってくる。このままでは家出中のさくら(井頭愛海)が東京に行ってしまうと言うのだ。すみれと紀夫(永山絢斗)は、慌ててジャズ喫茶「ヨーソロー」へ向かい、さくらをみつける。プロのドラム演奏者になるため上京しようとしている二郎(林遣都)を追って東京に行きたいと言うさくらに、すみれは必死で思いを伝える。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
まえがき
この管理人は、今朝の15分間のどの重箱をどのように突つつくのか期待した読者さまには申し訳ないが、残念ながら、事細かに突っ込んだり改善策を提示したりするような内容で無かった、と言わざるを得ない。従って、いつもと違って、少し大局的に本作について書いてみる。
『さくらの乱』が、1ヶ月近くも本編を "乗っ取ってる"
突然に大きくなったヒロインの娘・さくら(井頭愛海)が、これまた突然に怪しげな店に入り浸るようになり、ヒロインで母親のすみれ(芳根京子)が約束を守ってくれないからと、「家出をしたい」とごねて、伯母・ゆり(蓮佛美沙子)の家に三食寝床付きの快適家出の真っ最中。
だが、無責任な伯母が目を離した隙に、家出先からまた家出。そして、さくらは一目惚れしたドラマーの二郎(林遣都)に入れ込んで、今度は「一緒に東京に行く」と駄々をこねるが、その男には妊娠中の未成年の女・五月(久保田紗友)がいた…
このストーリーの、何処にもヒロインで母親のすみれが入る余地も無ければ、必然性すらも無い。おっと、さっさと娘をひっぱたいて連れ戻すくらいのことは出来るかもしれないが。こんな、ほぼ、さくらのスピンオフドラマ『さくらの乱』が、一ヶ月近くも本編を “乗っ取っている” ことを、脚本家はどう考えているのだろう。
登場人物の "優しさ" を喜代が一手に引き受けてるから
更に、視聴者が期待し続ける登場人物たちの “優しさ” や “気遣い” を、女中の喜代(宮田圭子)が一手に引き受けて、ついに五月に対しては「そこまでやる必要があるのか?」とさえ感じる状態。
また、喜代の “気遣い” を描けば描くほど、すみれたちに “優しさ” が無いことを視聴者に再認識させてしまう負のスパイラル。なぜ、喜代だけ別格に扱うのだろう。
全てが、バラバラに混在していることに気付かないのか?
別に、「ヒロインの娘の話を描くな」とは言わない。ただ、娘のことを描くなら母親すみれをきちんと絡めた話にしろってこと。別に、「再登場した態度の悪い男を描くな」とは言わない。ただ、過去のすみれとの不倫疑惑を彷彿させるような描写は止めて、「キアリス」を絡めた話にしろってこと。
すみれ、さくら、栄輔、五十八、キアリスが、全部バラバラに混在していることに、なぜ脚本家は気付かないのか?
朝から、稚拙な『積木くずしもどき』は観たくない
幼き頃のすみれは、“べっぴんさん” を作る人になりたかった。それが、この物語の原点。子育てを女中に任せっぱなしにした “ツケ” が回って、前後の見境を失い、社会人としてどうかと思うような大人気ない言動の夫婦と、いつまでも支離滅裂で幼稚な娘の『積木くずしもどき』を朝から観たい訳では無いのだ。
あとがき
今年に入ってから、『べっぴんさん』のタイトルに見合うような場面やシーンがあったでしょうか?すみれたちは、メリヤスを触ってるだけでは無いですか?肝心なものを描かずにダラダラと一ヶ月以上も。ダラダラと丁寧は紙一重なんかではないのに。
やっと、来週には決着は着きそうですが、例え全ての要素がバラバラに混在しても、普通は何らかの共通項(本作の場合は、すみれ or キアリス)で括って因数分解し、所謂「並行」に描くものだと思うんですが。これって、プロの脚本家には無理な要望なのでしょうか?
とにかく、再来週の『さくらの乱』が終わっているであろう(と祈るのみ)頃まで、期待せずに観ます…
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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
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第3週『とにかく前に』
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第4週『四つ葉のクローバー』
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第5週『お父さまの背中』
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第6週『笑顔をもう一度』
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第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
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第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
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第11週『やるべきこと』
61
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第12週『やさしい贈りもの』
67
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第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
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第17週『明日への旅』
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第18週『守るべきもの』
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