べっぴんさん (第94回・1/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第17週『明日への旅』『第94回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
すみれ(芳根京子)の義兄・潔(高良健吾)は、洋服店「エイス」の社長となった栄輔(松下優也)と再会し、家に連れて帰る。10年ぶりに栄輔の姿を目にしたゆり(蓮佛美沙子)は…。一方、すみれは同僚の明美(谷村美月)とジャズ喫茶「ヨーソロー」を訪れ、子育ての相談をする。「ヨーソロー」のママ・すず(江波杏子)から聞いた意外な身の上話を聞き、すみれは「女の一生」について改めて考え直すのだった。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
なぜ、栄輔が潔を訪問した時、ゆりをメインに?
今回は、6分過ぎまで唖然としてツッコミも感想も無かった。で、潔(高良健吾)が栄輔(松下優也)を自宅に連れて来るシーンで違和感と言うか、不満と言うか、不自然に感じたことがある。それは、栄輔が部屋に入った時に、真っ先にゆり(蓮佛美沙子)に挨拶するのは百歩譲るとして、そのままゆりで話が進んだことだ。
ゆりが栄輔をどれだけ心配したかなんて描かれた記憶はないが、なぜ脚本家は栄輔とゆりのやり取りを描いたんだろう。ここは、仮にも先々週からほぼメインになっている、さくら(井頭愛海)との再会をしっかりと描くべきではなかったろうか。それでないと、栄輔が再登場した意味が無いような…
なぜ、ゆりに「片付けなさい」と言わせないのか?
だと言って、ふくれ面のさくらを大写しにされるのも困るから、ここではさくらの幼少期の栄輔との回想シーンをインサートして、さくらの物語を進めたら良かったのでは?恐らく多くの視聴者が、さくらがさっさと東京へ行って、物語をすみれとキアリスに戻った方が良いと期待しているだろうから…
それに、このシーンは演出的にも不満が多い。まず、さくらが夕食を片付けようともせず「お休みなさい」と席を外したこと。やはり、ゆりはさくらを甘やかしているようにしか見えない。ここで「片付けなさい」と言えば、その後の栄輔の言葉と重なって、さくらを大事に思う大人たちの気持ちが描けたはずだからだ。
紀夫とすみれと喜代の "人物配置" が悪過ぎる
場面変わってキアリスから坂東家。なぜ、すみれと喜代(宮田圭子)を団子にする(複数の人物がカメラから重なること)のか?これ、人物配置の構図が内容と合ってもいないの。
私なら、紀夫(永山絢斗)を下手(画面左側)奥に立たせて、すみれを上手(画面右側)の手前のソファーに座らせる。そして、喜代を少し中央寄りに立たせる。これで偉そうな紀夫と縮こまるすみれと仲裁役の喜代の出来上がり。紀夫の表情も見えるし、すみれも大きく映るし、すみれと喜代の団子も解消するってこと。これ位やろうよ。
結局、15分間で、"さくらの行き先" が決まっただけ
だって、せめて、人物配置で人間関係を見せてくれないと、夫婦の会話が少な過ぎる上に、すぐに話の途中で切れちゃうから話が見えない。先の潔と栄輔の会話も尻切れで終わったから、キアリスでのゆりの話も今一つわかりにくい。これでは、ただ、さくらが東京に行きたいと、行き先が決まったことしか伝わらない…
年上の登場人物への "配慮の足りない脚本" だと再認識
場面はジャズ喫茶「ヨーソロー」。未だに家出娘のことを未婚の明美(谷村美月)に相談してるのも理解できないが、すず(江波杏子)がすみれたちに自分の過去を振り返って呟くこの台詞にも違和感が…
すず「わからんもんよ、女の一生なんて」
強引に催事のテーマにこじつけたのだろうが、74歳には見えないお若い江波杏子さんが演じるすすなら、「わからんもんよ、人生なんて」が正解では?悪い見方をすれば、すずの老い先もあと僅かって言わせてるようなもの。最近の喜代に台詞が極端に少ないことと合わせて、年上への配慮の足りない脚本だと再認識した。
あとがき
どうして、すみれはさくらに会いに行かないのでしょう?きちんと台詞化されてはいませが、ゆりがさくらに言った「きちんと向き合うから」の後には、「さくらも向き合いなさい」が隠れているはず。夫の紀夫からも促されているのに無視する。これ、所謂 “理由なき反抗” ってことなりませんか。
すみれは、自分の言うことを聞かないさくらに会いたくない。
さくらは、とにかくお母さんが嫌いで高校を止めて東京に行きたい。
これ、どちらも “理由なき反抗” であり、単なる我儘、自己中心的なだけですよ。ざっくり言えば “自己チューでネクラ” の似た者母子。ケーキを持参してさくらに会いに行った紀夫の態度も、ふんぞり返ってるだけで煮え切らない。何か、親子3人うじうじしていて気分が良くないですね。朝ドラなのに…
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坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
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連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8 9 10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
33 34 35 36
第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
44 45 46 47 48
第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
55
56 57 58 59 60
第11週『やるべきこと』
61
62 63 64 65 66
第12週『やさしい贈りもの』
67
68 69 70 71 72
第13週『いつものように』
73 74 75
第14週『新春、想(おも)いあらたに』
76 77 78 79
第15週『さくら』
80 81 82 83 84 85
第16週『届かぬ心』
86
87 88 89 90 91
第17週『明日への旅』
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