べっぴんさん (第65回・12/16) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第11週『やるべきこと』『第65回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
キアリス大急支店の開店初日を迎えたすみれ(芳根京子)たち。店内は大勢のお客さんで賑わい、初日にして予想以上の売上を達成する。しかし、前夜の事件の影響で、すみれと紀夫(永山絢斗)の関係はギクシャクしたまま。そんなある日、仕事と家事の両立で忙しい日々を送っていたすみれは、ついに過労で倒れてしまう。久々に休みをとったすみれだったが、ある夜、娘のさくらからある質問を問われ、答えられない自分に衝撃を受ける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
丸いガラス窓から、4人が興味深そうに見てる…
今回のアバンタイトルも酷いね。演出家は、丸いガラス窓から4人が興味深そうに覗いているのを、楽し気とか微笑ましいと見てくれと言う意味なんだろうが、そもそも覗いていること自体が不自然。キアリスの経営者?なのだから、堂々と店内で様子を伺えば良いのに。
店員以外はパブリックスペースに出るなって規則でもあるなら別だが。これまでの描写では、他のテナントも店員以外の人がいたように思うが…
また、"描きっ放し" か…
そして、何よりアバンで驚いたのが、前回で紀夫(永山絢斗)がDV夫に豹変した前夜の事件の顛末を、平手打ちしたままにして、キアリス大急支店の開店初日の描写に進んだこと。本作ではこのような “描きっ放し” が多いのだが、ヒロイン夫婦の問題も置き去りにしたまま進める理由がわからない。
どうして、すみれは "売り上げ" を気にしなのか?
閉店。店員が1日の売り上げに興味関心を持っていて、経営者で代表のすみれ(芳根京子)が全く気にしないのは、すみれがおっとりしているお嬢様だから?それとも、描かれてはいないが実は経済的には対してひっ迫しておらず、キアリスは趣味と実益を兼ねたお気軽仕事ってこと?うーん、わからない。
演出も照明も徐々に雑に…
演出も照明も徐々に雑になってる。すみれと紀夫が帰宅するシーン。玄関手前の枝葉は揺れているのに、奥の木々はちっとも揺れず。月明りの照明も明る過ぎて、24時過ぎに帰って来たみたい。百貨店での紀夫の懐中時計は9時14分頃を指していたから、そんなに遅くはないような…
おいおい、単純すぎないか?
しかし、唐突に入れてくるものだ。さくらが靴を履いて痛がるシーン。これで、娘の成長にも気付かない程に大忙しなヒロインです、と言いたいのだろうが、流石に唐突すぎないか?そして、直後に路上でよろめき、営業時間中の百貨店の店内でついに倒れた。おいおい、単純すぎないか。えっ、営業時間中に居れるの?
さくらの靴が "新品" に見えちゃうと…
前述の雑つながりで言えば、さくらの靴が新品に見えた。あれだと、ただのサイズ違いを買い与えたようにも見えなくもない。美術さん、もう少し “汚し” をかけておいても良かったのでは?でないと、益々すみれが過労に見えなくなるではないか。
すみれと紀夫の結婚に至る過程と戦争までの結婚生活が…
このまま、すみれは4人の中で一番過労だから倒れたんだと、自分に言い聞かせて終わるのかと思いきや、さくらと「語り」から驚愕の台詞が飛び出した。
さくら「お母さん、お父さんのどこが好き?
お父さんは?お母さんのどこが好き…」
はな(N)「二人は答えることが出来ませんでした…」
さくら偉い!本作で最大の “描きっ放し” が、すみれと紀夫の結婚に至る過程と戦争までの結婚生活だ。ここが結婚式とすみれの妊娠とさくらを命名した時くらいしか印象が無いから、そもそもどんな夫婦なのかが見えてこない。見えていない状態で、夫婦関係のギクシャクを描かれても興味がわかないのだ。
史実は別にして、この状況ではすみれはキアリスを辞めるんだろう。そして、今さらだが、クリスマスを軸に夫婦を描くに違いない。仕事をしないヒロインと、キアリスを切り盛りする3人の構図。また、来週で “描きっ放し” をして物語を強制的に進めるのか?そんな先々のことまで見えてしまって残念だ。
あとがき
やはり、紀夫の描写に違和感を覚えますね。そして、どうしても過労で倒れたようには映っていないすみれにも違和感が。これ、夫婦のギクシャクがあるのだから、“過労” でなく “心労” の方がヒロインの好感度が上がったのではないでしょうか。今さら言っても遅いですが…
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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
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第3週『とにかく前に』
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第4週『四つ葉のクローバー』
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第5週『お父さまの背中』
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第6週『笑顔をもう一度』
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第7週『未来』
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第8週『止まったままの時計』
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第9週『チャンス到来!』
49 50
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第10週『商いの聖地へ』
55
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第11週『やるべきこと』
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